霊的真理による自力救済の道

自力救済が、心の病気治療の大原則

不自然で不調和な心を克服し、健全な心(正常な心)を取り戻すためには、長い期間にわたる自己克己の歩みと、純粋な利他愛の実践というプロセスが必要となります。これが、心の病気の根本療法なのです。そしてそれは、患者本人の努力による“自力救済”を意味しています。医師や治療師は患者の自己努力を支える存在であって、病気を治す存在ではありません。病気の治療は、最終的には患者自身の努力によって達成すべきものであり、医師や治療師によってなされるものではないのです。

心の病気を根本から治療し、正常な心を取り戻すためには、「自己努力」しか方法はありません。他人による治療という他力救済はありません。自分の心を救うのは、自分しかできないのです。まさに“自力救済”が、心の病気の治療における大原則なのです。

その際、正しい自己努力の方向を示し、励まし、後押ししてくれるのが“高次元の霊的思想(霊的真理)”です。その高次元の霊的思想は、すでにスピリチュアリズムによってもたらされています。

高次元の霊的思想による霊的レベルへのアプローチ

“自力救済”

「ホリスティック精神学」では、心の病気の根本療法として、患者の霊的レベルへのアプローチ(働きかけ)を最も重要視します。霊的レベルへのアプローチとは――「高次元の霊的思想によって新しい価値観・人生観・世界観を示し、患者本人の考え方を引き上げる」ということです。「霊的真理によって心を霊優位の状態にすることを教え、利他的な実践を促す」ということです。

これが、患者の霊的レベルへの働きかけの具体的な内容です。こうした働きかけを受け入れるなら、患者の心から利己的・自己中心的な思いが拭い去られ、霊的な清々しさと喜びが湧いてくるようになります。他者への奉仕によって喜びが得られるということは、本人の心が健全な状態にあることを示しています。人間がこのような状態に至ると、霊的領域(霊・魂)がエネルギーに満たされ、活性化するようになります。

心の健全性を取り戻すためには、瞑想や呼吸法・暗示法などのサイキックな手段(精神的レベルへのアプローチ)より、考え方や価値観を変えるというスピリチュアルな手段(霊的レベルへのアプローチ)が重要であり、より効果的です。“心の病気”に対する治療は、精神的な面だけでなく、霊的(スピリチュアル)な面からも行わなければならないのです。


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