旅日記 イタリア  ボルツァーノ郊外

6/30(土)  コッラルボ散策とロンコロ城へのウォーキング

 雲が多いようにも見えるがどうなんだろう?
 7:00すぎに朝食へ。コールドビュッフェとバウチャーにはあったが、なんの質のよい内容だった。
 パンの種類は多いし、パイなどの甘系もある。ハムの質もいい。なにより大ぶりのカットフルーツが豊富だ。
 スイカやメロン。そしてマチェドニアも手製。苺類のシロップ漬けもあった。
 カプチーノがとても美味。満足な朝食だ。

 8:30外出する。
 緑の公園を通り抜けてレノンへのフニコラーレの駅をめざした。


フニコラーレの駅 Funivia del Renon

 駅舎は新しい。
 窓口でレノンまでの往復のチケット3.5ユーロ購入。
 9:00発とのことで2Fへ上がって待った。ドアは時間にならないと開かないようだ。

 9:00のロープウェイに乗ったのは地元の女性が2人。
 10分ほどでレノンに着いた。道中の風景はすばらしい。
 あたり一面の緑。葡萄畑が中腹に広がり、やがて森林地帯へ。
 東側のギザギザの山々はなかなかの展望だ。ドロミテの山並み。
 牧場や民家をすぎてボルツァーノの市街がどんどん遠ざかっていく。

 レノンの駅を降りると、空気はさらにひんやしとしている。
 もどってきた1両の電車がかわいい。
 車掌らしい人にチケットについて聞くと、車内で買うらしい。
 自販機もあったが札は対応していそうにない。
 乗客は地元の人が3人と観光客の家族連れが4人。
 鉄道マニアかさかんに電車の外や内装をカメラに写している人がいた。
 インフォが9:30に開いたがずっと電話中だ。
 入口にあるガイドマップをピックアップした。これはとても役立った。


レノン ソプラ・ボルツァーノ駅


車内撮影でにわか鉄子

 9:37ころ発車した1両の可愛い電車はウネウネと山道を進んだ。
 いくつか無人駅を通り過ぎる。
 牧場あり、池あり、歩いても楽しめそうな道もあった。


車窓は緑いっぱい

 10:00にはコッラルボに着いた。
 マップに従って少し下り、石の坂道でくつろいでいる猫と遭遇した。
 いきなりカメラの前で寝そべる子!

 民家の坂道を下りて車道へ出てしばらく歩くと、町の中心らしいところに出た。
 駐車場にはすでにたくさんの車が停まっていた。土曜日だ。
 迷い犬の掲示板あり。


迷い犬のお知らせ                  20番の散策コース

 その右からの道を入ると森林の中の散歩道という感じだった。
 これは偶然20番のウォーキングコースだった。
 ちらほらと散歩する人に出会った。
 木陰の道を進んでいくと、ベンチがたくさん置かれた展望地に出た。
 山がすばらしい。
 年配女性が独りでずっとベンチに座っていた。
 山の説明パネルも置かれていた。
 しばらく撮影したりベンチで休憩したりした。ほんと、絶景だわ。
 ドロミテの景観・・・とんがった山とそれに続く台地上の山。
 その右にも険しい山々が連なっている。見飽きないな。


ドロミテの山々

 20番の道をずっと歩いていくと、やがてピラミデが見える景勝地に行き当たった。


ピラミデ

 そこからは下り道になった。
 地元の小さい教会、前の池には蓮の花が美しい。
 教会入口も花で飾られている。


コッラルボの教会入口付近

 堂内は新しいステンドグラスがきれいだ。そして天使のフレスコ画がよい。
 新しくとも微妙な色彩で見とれる姿だった。

 来た道を引き返し、コッラルボの駅へ。1hくらいは歩いたか。
 駅のバールでエスプレッソ1ユーロ。木陰のベンチで休憩する。トイレも拝借。
 12:00の電車には観光客がたくさん乗っていた。
 早い時間に山に登ってきた方々かもしれない。
 マップによるとハイキングコースがいろいろある。本格装備の人も見かけた。

 レノンの集落もぼつぼつ人が歩いている。
 ホテル・ポストのテラスレストランへ入った。
 アラカルトのみだというので、本日のスープ(ミネストローネ)と牛のデミソース煮込み(ニョッキとビーツ添え)に赤ワインの小カラファとエスプレッソをオーダーした。19.7ユーロ。
 メインはまあまあだったが、スープは美味だった。
 それよりもこのレストランはテラスからの眺めがすばらしい。
 ドロミテの山々のシルエットがきれいだ。
 背の高いポプラの木が右前にあり、涼しい影をつくってくれる。



 14:00前のロープウェイでボルツァーノへもどった。
 これからロンコロ城まで歩いていくのだ。
 ポルティチ通りを歩いてタルヴェラ川まで出た。店は昼休みでかほとんど閉まっている。


ボルツァーノ ポルティチ通り

 ロンコロ城へ 

 太陽燦燦だが川沿いの道は木が多くて日陰も続く。
 大勢の人が散歩したり、河原の草むらでくつろいでいた。
 左には川、右にはどうも被写体になる建物が次々と現れる。
 小さい城だかワイナリーだか小地主の館だか・・・・。葡萄畑も広がる。


Mareccio城                           葡萄畑


タルヴェラ川沿いの歩道


Beato Arrigo                        Rendelstein城

 やがて標識は左の橋を渡り、さらに左岸沿いの自転車道と歩行者道へと案内していた。

 昨日遠くに目にした山上の城はロンコロではなくて、右の中腹にあるのがロンコロ城だった。
 タルヴェラ橋から55分で着いたが、最後の5分は石+コンクリートの坂道、きつかった。
 坂の下に観光バスが1台停まっていた。


ロンコロ城


登り口                      小橋から城門へ

 8ユーロの入場料で入ると、イタリア人の団体が説明を聞いていた。やっぱり。
 このロンコロ城は2000年に改めて公開されたようだ。
 フランツ・ヨーゼフも当時フレスコ画などの改築に力を添えたらしい。



ロンコロ城内

 Tristan Roomはグリーン系のモノトーンでトリスタンとイゾルデの物語が描かれていた。
 竜は赤い。
 その隣りのGarel Roomも色鮮やかなフレスコ画が多い。
 上の階のTournament Roomは中世の騎士や貴婦人の衣装などおもしろかった。
 だが一番驚いたのは、Bathroom”Stua da Bagno”の赤い壁。すごいユニークだ。
 フレスコ画は壁紙の模様を表現しているみたい。


色鮮やかなフレスコ画                  ロンコロ城からの眺め

 いちおうロンコロ城は見学終了した。
 はるか向こうの城へは行く元気がないし、途中のフニコラーレでサン・ジェネジオへ行けるようだったが、それももうカンベンの気分だ。
 バスもあるようだったが、歩いて来た道をもどろう。

 タルヴェラ橋のふもとでアイスクリームを買い、河原に下りて木陰で一休みする。
 夜はまたなにかをテイクアウトしようと店を物色して歩いたが、土曜の夕方は開いている所がほとんどない。
 結局ホテル近くの公園内にある出店でタコスとコーラを買う。4.8ユーロ。

 今日はコッラルボを散策し、ロンコロ城も見学できて、とても有意義な一日だった。



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