旅日記

5/10(木) 帯広から襟裳岬へ 

 夜中に出入りする客がいてどうもよく眠れなかった。
 7:00起床。
 7:30朝食室へ。ここはトーストその他のパンと種類が多い。ジュースも美味。
 出張族のおじさんが数人。
 8:50チェックアウト。
 帯広は旭川より暖かいが、名古屋よりはそうとう寒い。 
    ※ 昨日の名古屋は30℃以上の夏日だったらしい。まったくまだ5月中旬だというのに、亜熱帯だね。

 帯広駅のバスターミナルは駅のすぐ前で平地展開。わかりやすくてよい。
 十勝バスで広尾まで切符購入。1830円。時刻表ももらった。
 「広尾」の停留所が旧JRの駅らしい。ここからJRバスが発着するようだ。

 9:10発の広尾行に乗り込んだ。
 5,6人の乗客は地元の人ばかりだ。
 十勝平野は畑が広い。
 右の遠くには山が連なり、防風林のシルエットがきれいに続く。


牧場も多い

 9:28ようやく広尾に着いた。
 10:35まで待たなくてはならない。
 旧広尾駅の駅舎の中を見学し、トイレを借りた。

 隣りには鉄道記念公園と緑で広々のパークゴルフ場が作られている。
 年配の方々が楽しんでいた。
 山吹の黄色がきれいだが、桜はまだまだのようす。


パークゴルフ場                        遊ぶ猫が三匹

 10:35のバスに乗ったのは私一人だった。
 貸し切り状態で襟裳岬へ向かう。


あの先が襟裳岬?

 左手に海が見え、トンネルをいくつもくぐり、覆道も多い。
 ときおり漁村の集落もある。
 桜公園はまだまだみたい。
 黄金道路あたりの風景もよい。
 海の色、砂浜の植物、自然のままだ。
 百人浜にはオートキャンプ場があった。
 岬小学校を過ぎると襟裳岬だ。

 バスを下りたとたん猛烈な風!
 想像以上にすごい。

 とりあえず近い店で昼食だ。けっこう高い。
 団体客が多いみたいだ。観光バスもいくつか停車している。
 えりもラーメン(塩)990円。
 いちおう蟹足とかサザエみたいなのとか野菜もいっぱい入っていた。まあまあ。

 風の館へ。500円。
 荷物を預かってもらった。

 上の階の展望室からゼニガタアザラシの見学。
 沖合いの岩礁にいっぱい上陸している。
 備え付けの無料の望遠鏡もあるが、持参した8倍の双眼鏡で観察した。
 もっとも有料の(200円)望遠モニターは倍率が大きいようだ。
 アザラシの体が思ったよりベージュなのは、ガラス越しだからかもしれない。
 客はけっこういた。

 大スクリーンで15分のビデオを見せてもらい、外へ出た。
 ううっ、凄い風!
 森進一と島倉千代子の歌碑をカメラにおさめる。
 襟裳岬は「何もない春」と歌われているが、そうでもないと思う。

 少し下に張り出した展望台へ行く。
 強風だが手すりがあるので安心だ。
 先端に腰を下ろし、マイ双眼鏡でアザラシ観察。
 素だし距離も近いので、固体の色がよくわかる。
 茶色の濃淡やグレーの子もいるのがはっきり見えた。
 大きな岩礁以外にもごろごろしていた。


中央の岩礁にゼニガタアザラシがいっぱい

 階段は下へと続いているので、行ってみた。
 手すりなしだとほんと怖い。
 風に吹き飛ばされそう。
 何かの慰霊碑や神社系が祀られている。
 昆布干し場の砂利が敷き詰められていた。
 このあたりの風は殺人的なのでとても長居はできない。
 手もブレて観察不可能だ。
 身をかがめて階段をよじのぼり、上の駐車場の食堂へ入った。
 コーヒーブレイク。350円。

 15:30過ぎにまた風の館へ。
 当日ならば何度でも出入り自由だと。
 再度ガラス張りの展望室へ行ったら、もうだれもいなかった。
 
 旅館望洋荘の迎えのワゴンに乗り込み、一夜の宿へ向かった。
 5分走って到着。
 風と荷物さえなければ、歩くのだが・・・。

 東洋漁港の奥まったところに旅館はあった。
 望洋状態ではない。
 本館で記帳し、別館の部屋へ上がる。
 カーペット敷きのツインルーム。広くてきれいだ。
 ベッドもダブルとシングル。バスルームはユニットでそう広くはない。


部屋の窓から眺めた本館

 19:00本館で夕食。お酒を1本。
 さざえの貝焼きが美味。刺身は甘エビやタコ、鮭。魚と野菜の陶板焼き、カレイの唐揚げ、小鉢もいくつかある。
 味噌汁には毛蟹が入っていた。
 ボリューム満点だ。
 客は私だけのようだ。

 本館の風呂を紹介されたが、自室のユニットバスにすることにした。
 夜中凄い暴風が吹き荒れる。


5/11(金) 襟裳岬から釧路へ

 空は雲があるが、まあまあか。しかし風は依然としてひどそうだ。
 こういう風土なのだろう。
 岬の先端だものね。

 7:30朝食へ。
 イクラがたくさん。海草をいろいろに使っている。
 鮭は麹漬けの焼き物。朝から満腹だ。

 TVを見ながらゆっくり荷造りをする。
 9:40チェックアウトし、昆布を購入。300円。地物だ。迎えのご主人が表紙に写っている。
 アザラシのポストカードももらった。
 キャリーカートをしばらく預け、近辺を散策に出かけた。

 東洋漁港の向こう側の突堤まで行ってみる。
 先端から双眼鏡でのぞいたが、沖の小さい岩礁にいるのはウミネコばかり。
 東洋トンネルもくぐってみた。


東洋漁港

 10:30に旅館にもどり、またワゴン車で襟裳岬に送ってもらった。
 あいかわらずの強風だ。
 展望台から昨日の岩礁を望むと、昨日よりは少ないがそれでも10頭以上が寝そべっていた。

 11:12のJRバスで広尾へ、
 珍しく旅行者らしい人が3人乗っていた。広尾までの1時間はあっというまだ。

 12時すぎに広尾到着。
 少し時間があるので、駅向こうの食堂海幸へ入った。
 かつとじ定食、892円。
 薄味だが肉はたくさん入っていた。
 近所の仕事関係のグループがいくつかランチ。

 12:52の帯広行き十勝バスはけっこう乗客がいた。
 昨日と同じ風景なのだが、また感じがちがう。
 幸福とか愛国という駅はこの線だったのね。
 切符が評判になったとか聞いたが、何故?
 道中半分くらい寝てしまった。

 15時過ぎに帯広到着。暖かい。
 阿寒バスに明日のニューピリカ号の予約を入れた。
 自販機で釧路までの普通乗車券を購入。
 特急もあるが、1700円も差があるのでけちって鈍行で行くことにした。
 まあ急ぐ旅でもないし。
 帯広駅のテナントで明朝用のパンを2個購入し、スタンドでコーヒーを飲む。

 ホームへ上がると15:50はもう入線していた。
 なんと一両編成なのだ。
 釧路行の長距離路線なのに、それで間に合うのね。
 たしかに発車時には70%くらい乗っていたが、30分もしないうちに20%くらいになった。

 鈍行なので停車時間も長い。
 池田駅では10分以上停まった。
 その後30分以上私一人だけという区間もあった。
 それでも釧路が近くなると通勤通学の人たちの乗降があった。
 19:00すぎにJR釧路駅に到着した。

 釧路駅はあまり大きくなくて、構内の店はもう閉まっていた。
 コンビニは開いていたが、品薄みたいだった。全く!

 駅となりの食堂勇七に入り、ビールとホッケ定食を頼んだ。
 ビールが半分ほどなくなったころに、ホッケを切らしていると言いにきた。
 なにー! もっと早く言ってよ。
 しかたなくサンマ定食にした。サンマは糠漬けの焼き物で新鮮ではない。
 魚の街・釧路なのになー。600円と安かったのが救い。

 駅前は広々として、寒風というか冷風がびゅうびゅう!
 これは5℃以下の感じだ。

 ホテルBを探し当て、チェックインした。
 部屋は窓の外がすぐ外壁にさえぎられている。
 昼間はいないので問題なし。
 だが、風のうねる音がすごく、サッシの下からの隙間風は想像外だった。

 今日は一日移動のみの日。
 公共交通機関利用の個人旅行はこんなものだ。
 効率悪く、でも気まま、かな。


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