プーリアへU

レッチェ
マルティーナ・フランカ


2/3(土)

 昨夜の寒さに懲りたので、今朝はセーターを着込んだ。
 7:30朝食。コンパクトなダイニングキッチンで、主夫人がコーヒーとジュースと菓子パンを準備してくれる。
 マダムはTシャツ1枚で寒くないのだろうか。
 英語はダメなようで、ちょっと気詰まりだ。

 8:50外出。3つの鍵を持ち歩くので、自宅から出かける気分。 
 今日は午前中じっくりレッチェのバロック建築を観賞し、午後はマルティーナ・フランカに行こう。
 空は雲が多くて、雪でも降り出しそうな冷え込みかただ。寒波が来ているのか、これが普通なのか。
 南イタリアだからもっと気温が高いと思っていた。

 サン・ビアッジョ門手前の邸宅を撮影。


由緒ありげな邸宅が並ぶ

 サン・マッテオ教会。
 夜とちがってファサードの彫刻がよくわかる。


サン・マッテオ教会


左から                             正面上

 中の礼拝堂の彫刻はグレーだったり真っ白だったり、ベージュだったりと洗い方や修復の仕方で色がちがうのだろうか?
 この向かいにあるのがパラッツォ・サントロンツォという注目すべき建物らしい。と、通りがかりの年配婦人がわざわざ教えてくれた。

サン・ビアッジョ門 近くの家 向かいの邸宅

 次ぎにサンタ・キアラ教会。
 中はバランスの取れた美しさだった。ゴールドも使われている。
 天井は木製で渋い。貝殻模様の可愛い祭壇があった。


サンタ・キアラ教会

 そして、円形競技場へ出た。
 こんな街の中心にいきなりローマ遺跡があるのだ。
 ほんと、レッチェは歴史が積み重なった街だ。

円形競技場 ローマの円柱 セディーレの彫刻

 サントロンツォ広場の四角い小さい教会は、サンマルコ・ディ・セディーレ。
 中で絵画展をやっていた。
 旧市庁舎だったらしい。1543年。


セディーレ

 高校生がたくさんたむろしている。これから?もう終わった?
 ローマの円柱はとても高さがあった。

 城へ行ってみるが入場はできない。
 1Fにインフォメーションが入っていた。マルティーナ・フランカへの交通機関を聞きたかったが、レッチェのことしかわからないようだ。土曜なのでスト・エスト線が動いているかどうか確認したかっただけなのだが。


レッチェの城                   とあるワイン・パブ

 ついにサンタ・クローチェ聖堂へ。
 このファサードは昨夜も驚愕したが、ほんとうにすごい。


サンタ・クローチェ聖堂 ファサード


見れば見るほど凄い


ファサードの上部分

 左の建物(政庁舎)にも窓など彫刻が続いているので、いっそう規模が大きく感じる。
 レッチェ・バロックの代表選手だね。
 よく見ると動物や半身像がバルコニーを支えている。
 手すりには子供の像が並ぶ。
 彫り方がくっきりしていて、すばらしい。
 しばらく眺めていたが次々にカメラマンがやってきた。
 サンタ・クローチェは中も外をひきつぐ彫刻の数々だった。
 また、柱は歴史を感じさせる欠け方だ。
 上の部分にも天使の顔がいっぱい取り巻いている。


サンタ・クローチェ聖堂内部の柱           祭壇の一つ


左隣の政庁舎                        向かいの建物

 冷えたのでバールに入りカプチーノを頼み、トイレも借りた。

 ドゥオーモ広場へ。
 ドゥオーモ内部はゴールドも使われ、深緑やオレンジや白の色大理石で統一されていた。
 暗くて荘厳な雰囲気。格調の高い教会だわ。


レッチェのドゥオーモ

司教館 セミナリオ(神学校) ドゥオーモ広場の一角 ドゥオーモ広場入口の建物 ドゥーモ隣の塔

 セミナリオへは1ユーロ払って見たくない絵画展を見、目的の井戸をカメラにおさめた。
 これまたバロックの井戸だ。


セミナリオ中庭の井戸

 パルミェーリ通りを進んで修復中の凱旋門から引き返し、駅へ向かった。

 レッチェ駅の電光板にマルティーナ・フランカ行が出ていたのでほっとした。
 FSとSud-est線の両方が表示されるみたい。
 だがFSの窓口でチケットを買おうとしたら、売場はホーム方向だと言われた。
 ホーム入口に立っていた警官に聞いたら、構内の自販機で買えという。
 操作してみると、発車時刻などは表示されるが、窓口へ行けと案内が出た。
 またホームの発車番線に行くが、そのようなところはない。
 結局入ってすぐのホーム(1番線)のハズレの方にわかりにくく切符売場があった。まったくなー。
 レッチェ→マルティーナ・フランカ6.3ユーロを往復購入。

 バールでピッツァ・マルゲリータとカプチーノで3ユーロのランチ。


Sud-est線のマルティーナ・フランカ行

 12:47発の電車は数分遅れただけで、マルティーナ・フランカへ向かう。
 この洒落た響きの町をいちど見てみたいと思っていたのだ。
 空は晴れてきた。
 ディーゼル車? 2両編成だった。

 車窓は変化に富んでいる。
 オリーブの木は多いし、農作地もあるが、規模は小さい。まとまりがない。
 住宅もどこかアラブ的なものがあるかと思えば、コンクリートの四角いものもある。
 遺跡?みたいな基礎が残っていたりした。
 チステルニーノはちょっと目にしただけだが、趣に欠ける感じがした。
 ここからマルティーナにかけてトゥルッリが目に付いた。


素朴なトゥルッリがたくさん

 14:40くらいにマルティーナ・フランカに着いた。
 1h30で見終える予定。
 気に入れば2hプラスして一列車遅らせよう。
 意外と暖かい。

 駅前の坂道から小さい階段を上がり、住宅街をひたすらまっすぐに歩く。
 バスどおりを左折して少し行くと、緑地帯に出た。
 左にPorta di Santo Stefanoがある。これが旧市街への入口のようだ。
 この門はパラッツォ・ドゥカーレとつながっている。駅から15分くらいだ。


サント・ステファノ門                       ドゥカーレ宮殿

 門をくぐって後ろを振り返りながら、細い道を進んだ。
 店は昼休みか土曜のためかほとんど閉まっている。
 すぐにサン・マルティーノ教会発見。きれいなファサード。


サン・マルティーノ教会と時計塔

 プレシピート広場に地図と説明パネルもあったので参考にした。
 サン・ドメニコ教会は細い道に面していて、近すぎて観賞が難しい。
 モトレーゼ館も確認し、うろうろ同じ道ばかり歩いてしまい、カルミネにはたどりつけなかった。
 どっちみち昼休みだしな。
 まあでも、この白い街の雰囲気は十分楽しめたので満足だ。

サン・ドメニコ教会 ずっとこんな白い街


マルティーナの一角                たぶんモトレーゼ館

 マルティーナ・フランカはゴミがぜんぜん落ちていない。
 美しく保たれているのは住民の努力だと思う。

 13:50引き返すことにした。

 マルティーナ・フランカの駅で鍵を借りてトイレを使用。
 14:10発のレッチェ行に乗った。
 日本人には会わないが、韓国人のカップルが乗ってきた。
 途中けっこう乗り降りする人がいる。
 スド・エスト線がんばってます。
 
 17:51のところやはり5分くらい遅れてレッチェに到着。上等です。

 サントロンツォ広場まで歩く。昨夜よりはましな寒さだ。
 夕食はマクドナルドでテイクアウトすることにした。
 ベーコンバーガーと野菜サラダ、ポテト、コーラで6.75ユーロ。
 夜遅くに激しい雨と雷だ。



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