インスブルックには6泊する。
最初の2日はドイツへ日帰りし、ルートヴィヒUのお城見学。
後半3日でインスブルックの観光をする予定。
リンダーホーフ城にあるルートヴィヒUの胸像
7/18(水) インスブルックへ移動し、観光の準備
ゆっくり寝ていたかったが、6:40には起きてしまった。
今日はもうスイスからオーストリアのインスブルックに移動するのだ。
スイスには11泊12日の滞在だったが、あっというまだ。
7:20朝食へ。チーズとゆで卵が美味しい。パンも温かい。
ドライ・ケーニゲの朝食はほんと満足。
今朝はドイツ系の個人客でにぎわっていた。
ゆっくり荷造り。
TVの1チャンネルの天気予報では、今日はスイス全土がピーカンのもよう。
BGMにウォーカー・ブラザーズの「太陽はもう輝かない」を流したのは皮肉ってるの?
スイスも団塊世代のナツメロブーム、世界的傾向かもね。
9:40チェックアウト。
おととい支払ってあるので問題なし。
ここは朝食がいいし冷蔵庫があるのがうれしかった。(今回初!)
麦茶がよく冷えた。
それに、タオルも4種で完璧だった。ティッシュはなかったけど。
10:00前にはクールの駅に着いた。
7番線で待つと入線してきたが、だれも乗っていない。
10:22電車は定刻発車し、すぐに検札に来た。
ブッフスに10:59着。
3分の乗換え時間だったので気になっていた。やれやれ、一安心。
エレベーターでホームを移動。ウィーン行の2等に乗り込んだ。
多少混んでいたが、たいしたことはない。
指定済みの席も多かった。でも1人だとなんとかなるものだ。
だが、フェルトキルヒでたくさんの人が乗ってきた。
12:00前にオーストリア国鉄の検札が来た。
しかし、イミグレーションはなかった。
最近こうなのか、たまたまか。
12:15ころとても長いトンネルを通った。
13:27無事にインスブルック駅に到着。
インスブルックHBFの駅舎は新しくてきれいだ。
構造も機能的。
外に出ると暑い。
トラム3番に2.2ユーロを払って乗り込んだ。
歩いてもすぐなのだが、カートがあるので。
13:50ころホテル・ヴァイセス・クロイツにチェックインした。
旧市街の中心にあり、モーツァルトも宿泊した、という歴史的建物。
通りに面したシャワー付きシングル。
街の騒音や日中は暑そうな部屋だ。
だが、エルカー(出窓)のすぐ上だし、メインの部屋なのだと思う。
部屋自体の雰囲気も白木の家具やグリーンのファブリックなど、いい感じ。
なんとか6泊しのげるかな。冷蔵庫はほしかった、ホント。
ヴァイセス・クロイツ 部屋からの眺め
14:00出かける。
まず、ノルトゼでランチ。
白身魚のグリル、ポテトと野菜。センメル。白ワイン。
久々の魚が美味だったが、奥の席は暑かった。
近くのインフォメーションへ。
いろいろパンフレットを手に入れ、列に並んだ。
インスブルックカード72hをクレジット払い。33ユーロ。
使用開始は、しあさっての朝と記入してもらった。
このインスブルックカードにはICチップが埋め込まれていた。進んでるね。
説明の小冊子も観光の参考に役立つ。
じっくり検討しよう。
駅へ向かう。
10人ばかり並んでいるが、窓口は8つ開いているので早い。
明日のプリーン・キームゼー往復、あさってのオーバーアマガウ往復を購入した。
駅構内のスーパーへ。
水2リットルが0.59ユーロと低価格だ。
りんごジュースも1リットルで0.59ユーロ。
パンも2個購入。
凱旋門や由緒ありげな建物を撮影しながらホテルにもどった。
シャワーを浴びて部屋で休憩。
外の通りがとても騒がしい。
24h頃まで人通りも多いようだ。観光の中心だから仕方ないか・・・。
明日からの観光に備えよう。
7/19(水) 国境を越えてヘレンキームゼー城へ
6:20起床。
7:00出かける用意をして朝食へ。このフロアは中世の雰囲気のままだ。
いかにもモーツァルト親子が宿泊した、という感じ。
朝食はスイカなどの果物があり、なかなかよい内容だ。
7:20出かける。駅まで歩いて10分ちょっと。
7:43発でクフシュタイン8:52着。とてもすいている電車だ。
車窓には緑が多いが工場的建物も目立った。
スイスとは少し感じがちがう。
8:56発のローゼンハイム行きは少し遅れて発車。
沿線はのどかな田園地帯。日差しがまぶしい。
9:25ローゼンハイムに到着した。
9:31発の電車に乗り換えると、子供づれの家族であふれていた。
9:49Priem a Chiemseeに着いた。
小型SL+船の往復チケットを購入。7.9ユーロ。
おもちゃのような可愛いSLは幼稚園児で満員だった。
キーム湖には他にも島があるみたいで、そちらに行くのだろうか?
船も大混雑だ。今日は平日だが夏休みなのでね。
10:30発の船は10:50ヘレンインゼルに着いた。
まっさきに下り、桟橋をわたってチケット売場へ。
11:15の英語のガイドツアーを指定された。
林を抜けてヘレンキームゼー城へ。10分は歩いた。
ようやく庭園に出た。
1組の日本人夫婦がいて、ミュンヘンからまわったとのこと。
ヘレンキームゼー城
入場口は言葉別に列が分かれていた。
ドイツ語の団体で混みあっている。
11:15のツアーは少し遅れてスタートした。
10人くらいなのでラクだ。説明も丁寧だったし、質問も受け付けてくれた。
入ったところは大理石の階段や壁。カラーラあたりからもってきたようだ。すばらしい。
なにしろルートヴィヒUはルイ14世に憧れていたので、彼を賛美した部分が大きい。
鏡の間はベルサイユ宮殿のマネというのがよくわかった。
ルートヴィヒUの公式ベッドルームはきんきらきん。すごい。だが、じっさいは使用されなかったらしい。
プライベートのは好きな青のファブリックが使われていた。
天蓋や絨毯には星の刺繍。ほんと、乙女チックなんだから。
ダイニングルームはマイセンのシャンデリアがすばらしい。
その隣りの小部屋は陶器のドアなど、絵がロマンチックな部屋だった。
魔法のテーブルもおもしろかった。
下からもその仕掛を見学できた。
風呂はすごい。笑うしかない。
まだ未完成のレンガのホールは妙にリアリティがあった。
12:00にガイドツアーは終了した。
売店で2.5ユーロのガイドブック(日本語)を購入。
セルフのレストランに入り、ビールとソーセージ。ゆでポテト付き。9.05ユーロ。
湖を眺めながらの快適ランチ。
冷たいビールが最高に美味しい!
ルートヴィヒ美術館が入口右にあった。ついでに拝見する。
若い頃のポートレートがたくさん展示されていた。
1864年あたりは、ほんとに水も滴る美男だ。
1862年に弟のオットーといっしょの軍服姿。
1863年の3人でのは、ブーツを履いてお洒落。
1865〜67あたりは頬に指を当てたりで、ポーズもお茶目だ。
それが、1876年や1883年にはとても太って醜いお姿になってしまっている。
目つきもヘンだ。
孤独な人生だったのね。
水死体後のお棺に入った写真やデスマスク、デスハンドもあった。ちょっとなー。
エリザベートの妹のソフィと短い期間婚約していたのだが、その記念関係の陶器やマントが展示されていた、
ソフィはエリザベートと雰囲気がよく似ている。少し地味だけど。
ミュンヘンの居館内部も再現されていた。
ウィンターガーデンとやらはヒマラヤを背景に南洋植物とベニスのゴンドラ。
どういうセンス?
ルートヴィヒUは当時はやっかいな国王だったのかもしれないが、現在はとてもドイツに貢献している。
やはり文化的というか美的感覚に優れたトップは後世に役立つということだろう。
広い庭園も散策することにした。プリントしてきたマップもある。
暑さはちょっと厳しいがカナル方向へ歩いた。
Ottos Ruhという湖岸のポイントを目ざして歩いた。
森の中の散歩。
虫が多い。
13:50にOttos Ruhに着いた。
丸いベンチがある。
他の島が見える。ヨットがたくさん出ている。
Ottos Ruh 湖にはヨット
美術館ぽいものが2つあったので入って見学した。
この建物は古い城らしい。
小さい教会もあった。
15:00このへんでヘレンキームゼー城はよいでしょう。
16:00の船でもどり、またSLでプリーンの駅へ。
16:37の電車で16:55にローゼンハイム着。
だが、17:35の電車はなぜか突然とりやめになり、結局18:12のECを待つしかない。
ドイツ国鉄もいいかげんだね。
1時間以上待ったが、EC189はまともだった。
オープン席はエアコンが効いて快適だった。
19:23なんとか無事にインスブルックに到着した。
地下のスーパーでコーラ、テナントでパンを購入。
ヘレンキームゼー城は行ってよかった。
湖の小島に城をつくるなんて、さすがだ。
でも、ほんのわずかな日々しか住むことができなかったのだ。
ほんと悲劇的な最期。
7/20(木) リンダーホーフ城はよかったが、帰りがたいへん
6:30起床。今日も快晴。通りは今朝も早くから清掃車などでにぎやか。
7:05朝食へ。日本人の初老男性や中国人の若いカップルもいた。
今朝は時間があるので自分でゆで卵を作った。
今日は昨日に引き続きルートヴィヒUの夢のプレゼント、リンダーホーフ城へ日帰りだ。
インスブルックからは6時台と8時台の発車なので、ゆっくりしようと8:38発にした。
8:15出かける。太陽がまぶしい。
インスブルック発8:38のR5408は定刻発車。
ゼーフェルトなどの保養地を過ぎ、ちょっと遅れてムルナウに着いた。
この沿線も車窓はなかなか良い景観で飽きなかった。
山の中のトンネルを何度か通った。
白い花の咲く草原に遠くの山。
ムルナウで10:42発に乗り換える。
車両は新しいがトラムみたいな走り方だ。
山間や野原をぬって走っていく。
オーバーアマガウに着いたが、インフォメーションが見当たらない。
バスが停車していたので、リンダーホーフへ行くか、と聞くと行くという。
タイミングがよかった。往復で5.6ユーロ。
途中で幼稚園児がたくさん乗り込んできた。
エッタールの修道院も経由したみたいだ。
11:55リンダーホーフ城に着いた。
帰りのバスの時間をチェックして、切符売場へ。
12:30の英語のガイドツアーが7ユーロ。
始まる前に城の前面や庭からの写真を撮った。
花や噴水がきれいだ。
リンダーホーフ城
12:30のツアーは30人くらいいて、説明もざっとだった。20分で終了はひどい。
日本語の説明書は貸してくれたのは参考になった。
ポンパドール夫人やマダム・デュバリーの肖像画を確認できた。
が、よく見学もできないまま次の部屋へ進む。
ルートヴィヒUは8年間リンダーホーフに住んだというが、その寝室はあまり現実感がなかった。
色は好みのブルーだったが。
孔雀も2ヵ所に置かれていた。
例の魔法のテーブルはここにもあった。
日本語のパンフレット2.5ユーロを購入。
必見のグロッタはけっこう楽しめた。
鍾乳洞にゴンドラを浮かべて、ワーグナーを流し、照明もいろいろ変化させれるようだ。
水を流して滝を作ったり・・・・。
ほんとに独りで楽しんでたのね。
グロッタ(ビーナスの洞窟)
パンフレットで見たムーアの館。
外面もだが内部はよかった。
ガラス越しにしか見れないが、とてもカラフルでエキゾチックな空間。
好みの孔雀は色ガラス製の羽根がすばらしい。
このムーア風東屋(というより館だが)の日陰で、東洋人の女の子2人と話しこんだ。
来る時のバスやガイドツアーでいっしょだったのだ。
台湾から来て、南ドイツをまわっているとのこと。
ノイシュバインシュタイン城を数日前に見学した、と言っていた。
グロッタ(ビーナスの洞窟)は必見だ、と説明に苦労。
NAGOYAから来た、というと名古屋ね、と漢字の方が意思疎通がスムースだった。
モロッコ風家屋にも立ち寄り、見学はほぼ終了か。
14:30とても遅いランチ。
ビールとソーセージで6.2ユーロ。
日本人4人組がいたので、少し話した。
ミュンヘンからクルマで来られたようだ。
リンダーホーフを15:35のバスでオーバーアマガウへ。
同じ運転手だった。15:57オーバーアマガウ着。
40分ほど時間があるので、オーバーアマガウの町を散策した。
壁に絵が描かれて建物を写真に撮り、洋品店を冷やかしているとあっというまに時間がたった。
オーバーアマガウの駅
オーバーアマガウの街角
16:40発の電車が遅れたのが気になったが、ムルナウ駅でインスブルック行きも遅れているようだった。
電車は入線したもののいっこうに発車しない。
どうやら事故か何からしい。
あ〜、これはとんでもないトラブルの始まりだったのだ。
ムルナウから代行バスに乗って隣りのウシュタッドまで行った。
ここで30分以上待たされた。大勢。駅員に抗議する人もいた。
この駅は売店もないし、自販機も壊れている。まわりは民家ばかりで店はみあたらない。
トイレもない。
←ウシュタッド駅
ようやく、ガルミッシュパルテンキルヘン行の電車が来た。
19:00前に着いた。
ここでもまた30分ほど待つ。
ようやく来た電車でミッテンワルドへ。20:00くらいか。
このミッテンワルドも構内の店はすべて閉まり、自販機はなし。
駅の向かいのトイレにも鍵がかけられていた。
乗務員の対応がまた「ホームで待て」というだけ。
まったく昨日は1h待たされただけだが、今日はひどい。
このミッテンワルドでは1時間近く待たされた。
あたりは薄暗くなってくるし、電車を待つ人の数も減ってきている。(でも20人はいた)
こういう時、一人旅は心細いね。
ミッテンワルド駅のホームからの眺め
水とチョコレートや飴は持っていた。
目の前の灰色の山を眺めていると、ほんと気分が滅入ってきた。
インスブルック行の電車が入ってきたときは拍手が起こった。
まったく。
21:50ようやくインスブルックHbfに着いた。真っ暗。
ムルナウから1h52のところ、4h20もかかったのだ。
インスブルック駅構内のピザ屋がまだ開いていた。
ゴルゴンゾーラピザとアイスティをテイクアウト。
これはとても美味しかった。
今日のリンダーホーフ城は見れてよかった。(ガイドツアーには不満)
だが、帰りの鉄道トラブルのようなことがあると、日帰り旅行も考えものだ。
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