第23話 「開戦 二子峠」 脚本:山田隆司 作監:宇都木勇 |
無事にみんなの待つ砦へと帰ってきた大将たち。 総大将も満身創痍かつ疲労こんぱいながらも、駆け寄ってきた黒虎やモスと二三言葉を交わすことができました。「懐かしい声だ…」とのお声をもらす総大将。 おかえりなさいませ…! ほんとに、ほんとにいままでおつかれさまでした……!!!(ちょっと感涙) が、そのあとすぐにまた意識を失う総大将。 赤目さんによると、湯治のできる温泉が近くにあるということなので、そちらへお連れすることになりました。 狂ちゃんとヒロたんも相当なケガをしていることを案じ、温泉へ案内してもらうようにはからう大将。 しかし、狂四郎はそれにもの申し、 「俺の浅はかな行動から、闘兵衛を死なせてしまった…! 俺はまだまだガキだった…。もう二度と、浅はかな行動はとらねえ! やつらとケリをつけさせてくれ!!」 こう…1歩ずつ、1歩ずつ成長しているのですね…。としみじみ。 あと、ロケットたんの背からおりるのにバランスくずして、べしゃっとなった狂ちゃんかわいかったw ヒロたんも最後の戦いに参加表明をするのですが、いかんせん体が言うことを聞かない状態。クロスやメル、そして麗華さんにたしなめられ、休息をとることにあいなりました。 麗華さんにほほえまれて、ちょっとたじたじなヒロたんきゃわいい! ほほえましいカップルに、うっかり口元がにやけますねコレ(笑)。 ともあれ、湯治場へと運ばれる総大将に「はやく元気になって、自分の名前を呼んでほしい…」と願いながら、大将たちはしばしの休息 。 そして三日後、舞台はいよいよ最後の決戦へ。 奥羽軍の楽園奪還を迎え撃つべく、法玄軍は牙城の周囲三方にブルゲ・カイト・抜人たちがそれぞれ率いる三個師団を配置。さらに牙城に自身の部隊を置いて、守りを固めている様子。 まともにぶつかりあったのでは分がわるいのは明白ですが、法玄軍の弱点である結束力の低さをつき、狙いを部隊長に定めることで敵のかく乱をさそう戦略を指示する大将。 具体的な部隊編成は 第1部隊:隊長に哲心、忍犬と四国勢で構成 第2部隊:ダブルリーダーに剣と影、甲州・陸奥勢で構成 第3部隊:隊長に狂四郎、少年犬にフック・佐助を加えて構成 その他:大将・赤目・ロケットの、対法玄少数精鋭部隊 以上。具体的にそれぞれ何頭かも知りたいのですがー。だって第1だけやたら強そうなんだもんw でも、それぞれ地縁や血縁で強固なつながりをもっているのがうかがえて、素敵編成だと思います(一部はしょうがないけど。苦笑)。 戦力を量ではなく、質でとらえている感じ。さすが大将!(惚) 「みんなに言っておく。この戦いは、法玄軍を壊滅させるためではなく、あくまでも法玄軍を混乱させ、法玄をしとめるための戦いだ。だれひとりとして、死ぬことは俺が許さない!」 大将の言葉に奥羽軍の士気は高められ、いざ出陣です。 CM明け、若干ギャグ混じりの(…w)崖越えシーンをはさみつつ、部隊別の行動開始。 牙城向こうのカイト隊には第1部隊が、正面のブルゲ隊には第3部隊が突撃。 いやー、雪中行軍してカイトたんたちを急襲する忍犬たちがかっこよすぎてやばいですw しかし本日のハイライトは狂四郎そのひとなわけで。 総大将奪還作戦のときの因縁があるブルゲ隊長に挑む狂四郎。ブルゲ自身も部下に「ひっこんでろ!」と言い放ち、漢同士のタイマン勝負開始です。 当初狂四郎側優勢と思われたものの、ブルゲのあまりのタフさかげんに若干ひるみを見せる狂ちゃん(のお耳が寝てしまったのに萌えたのは秘密だ)。 逆にのどぶえにくいつかれ、あわやピンチに。 そんな狂四郎の胸中にうかんだのは、大将の大きな器、そんなウィードと育んできた友情、そして自分と総大将のために散っていった漢闘兵衛の魂の言葉でした。 「狂四郎、おまえの勝利を信じちょるやつらを裏切るなや…。死神は、いついかなるときも死神にすぎんきに。正義には、勝てないものぜよ」 そんなメッセージを受け取り、気を持ち直す狂四郎。 「てめぇじゃいっぱしのつもりが、ハンパやったせいで大事な仲間を見殺しにしちまった…。けど…ウィードはそんな俺を信じてくれた…! あいつのために…、あいつの夢のためにも、俺は!負けねえ!!!」 一発逆転で、ブルゲをうち負かすことに成功。 「殺せ…!」と覚悟をきめるブルゲに対し、狂四郎がかけた言葉は 「ウィードの…大将の命により、ここまでだ」 その言葉により、肉体的な戦いだけでなく、精神的な勝負にも負けたことをさとったブルゲ。 大将の読みどおりブルゲ隊の兵士は逃走をはじめ、狂四郎率いる第3部隊は完全に勝利をおさめたのでした。 敵だからといって殺すのにやっきになるのではなく、戦いの目的やひいては理想のためにふるまうことができるようになった狂四郎というおとこの成長ぶりは、感嘆ものですね…! なでなでしてあげたい!(←どうしてそういうこと言いますか) ちなみに、その様子を上から見ていた法玄たん。交戦中の奥羽軍のなかに大将の姿がないことに気づき、ひとり牙城から離脱。 大将たちが牙城の上までやってきたとき、当の法玄は崖下に身をおどらせるところでした。そして次回へ続く。 ……実は初見では崖下の地形を知らなかったので、法玄たんの行動にはえらくびびったものでした(苦笑)。ええっ、法玄たん死んじゃうの!?みたいな。そんなばかな。 あと、この回(か、この前の回かな?)でメルたんがおとこのこだと気がつきまし…た; まんがのWEED1巻を見てみたんですよね。それに不良時代のメルたんが出ていて、でも読んでる時点ではあのヒロインと思い込んでいた(w)ちみたいゴールデンのことだと結びつかなくて。で、このあたりのアニメで「メル」の名前が出てきたとき、やっとこさ気づいたのです…;; あれ、レニーさんの息子さん!?と(苦笑)。 |
第24話 「炎雪の決戦」 脚本:平野靖士 総作監:河南正昭 作監:中山岳洋 |
前回、崖の下へと消えた法玄たんを追うため、大将はロケットたんを連れてふたりで追跡をかけることに。 「法玄を負うのは俺の役目です」と赤目さんに言い切ったり、ロケットたんに「続け!」とひと声かけてとびおりたりする大将のお声が た い へ ん 漢 前 で、番組開始早々からどきゅん!です。燃える!! そんな様子を見ていたカイトたん。こちらも敵の大将を追うために現場に指示を残していきました。 なんだかカイトたんもお声が渋めで素敵すてき。 戦況がいろいろと変わってきていること(=変わる戦況に知略戦略をめぐらすトップの頭のキレ)も合わさって、なかなか仁侠ものぽい感じですょ!!!!(燃) っということで、崖下には両軍の大将同士、そしてロケット対カイトの図式ができあがりました。 牙を交えるまえに大将が法玄の目的を問いただしたところ、法玄の目的は自分勝手な人間を支配するのだということ。 …うーん…う〜ん…ちょっと唐突感がいなめないせりふだなあ……; このアニメにおける人間のポジションは、ほんと解せません。 まあ、それはこのさいどうでもいいのかも。だって法玄たんのこのセリフは、ぶっちゃけこのあとの伏s(ry しかし悠長におしゃべりをしている場合でもなく、すぐさまバトル突入です。 抜刀牙封じの戦法として大将を休ませるひまなく追い立てたり、ノーマル抜刀牙を返り打ちにしようとする法玄たんはさすがラスボスという感じですね。かしこい子。 対するウィードも崖を走ってみたり抜刀牙の最中に回転の向きを変えてみたり、なかなか機転がきくというかなんというか…(なんでそんなことできるんだ的なあれですが;)。 ちょっと無茶したおかげで、法玄たんは浅い傷を負っただけで川を流されていくことになってしまいました。 …どうでもいいのですが、大将同士が戦っていてカイトたんが攻撃してくる最中でも「ウィード」「ウィード」と横から茶々入れまくりなロケットたんは、戦士として ど う な の よ という感じ…が;;; 戦いに集中しようよ! カイトたんにも失礼だよ! ていうか、そんな余裕なかったでしょあなた!(笑) ところで剣影率いる第2部隊は森のなかにて抜人隊と交戦中でした。 悪天候は続き、雷が木を直撃。木が倒れたひょうしに雪をもろかぶりしてしまった剣たんは、あいもかわらずかわいらしい役まわりで、見ていてほほえましいです☆(※ほめてます) 黒虎たち旧世代をその場に残し、森の奥へと敵を追う第2部隊(の若い衆)。 …と思っていたのは奥羽側だけ。実際はこれまたかしこい子の抜人隊長の策にはまり、じわじわと追いつめられていたのでした。 しかし、不穏な気配を察知したベンたちや、ジェロムの命を受けて助太刀にきた四国犬たちのサポートにより、窮地を脱出。 剣影よりも先に、黒とベンが抜人隊長と牙城にて戦うことになりましたが、そこはちょう高性能レーダーもとい心眼の使い手抜人たん。おいそれとやられてはくれません。 勢い込んで飛びかかる黒虎は返り打ちに。そんな黒を守ろうとしたベンも防戦一方。 クロスの報告を受けて剣と影がかけつけたものの、ぼろぼろにされた父親を見たふたりは激昂し、焦りがつのり、視界のわるさが枷となり、まるで抜人のペースです。ああもう、はがゆい!(でも王道展開燃え!) そんなふたりを身かね、ベンが忠告を。 「戦士たるもの、敵のまえでは…いや、たとえ死に直面しても不動の姿勢をくずしてはならん。己の気力の弱りが生死の境目となる。ここは奥羽だ。われらの楽園だ。不動の心で大地の声を聴くのだ…!」 おお…、さすがベン! さすが最年長!! 渋かっこよいご高説です。素敵。 「親父の背中は遠いなあ…」とかつぶやく剣たんたちにもほんわか。 落ち着きをとりもどしたふたりは、みごと抜人隊長を討ちとることに成功したのでした。 一方崖下では法玄たんが川に流され、ウィード&ロケットの向いにカイト、というかたちで相対する3頭。 大将が法玄に対して同様、カイトにも目的を問うたところ、カイトもまた人間にうらみがあっての行為だとのこと。 大将はその真意を知るべく対話しようとしますが、カイトの敵意がそれをはばみ、まさに一触即発の状態に。 そこに飛んできた(文字どおりw)のは、牙城のカイト隊をのしてきた奥羽軍第1部隊長にして甲賀忍犬総統哲心でした。 3頭をふっとばし(ww)、カイトたんを牽制しつつ大将のもとへ馳せ参じる哲心は、とても カイトを哲心にまかせ、大将とロケットは川下へ。 部隊長同士の決戦の火ぶたが切られました。 どうでもいいですけど、カイトたんのおみ脚が「がしゃん」だったり、哲心の含み針が「ひゅひゅっ」だったり、ふたりの移動が切り立った岩場の上下へ「しゅんっ」だったり、視聴者はとんでもない犬ファンタジーなSEを耳にしているようですが、気のせいとは思えませんw やっぱり ふたりのとんでもない脚力により、決戦の部隊は崖下から落雷による山火事まっただなかの林中へ。 炎を宿す枝を抜刀牙(もどき)でへし折り即席の武器として、カイトにしかける哲心。その炎で焼かれることによってあらわとなったカイトの前脚の正体は、鋼でできた義足でした。 カイトは暗殺犬として数々の技と義足を、すなわち本犬が言うところの「人間の欲望」を体に埋め込まれたという経緯があったのだと。 どうあっても説得に応じないカイトに対し、頭脳プレイで動きを封じ(ついでにほっとくと死ぬ状態にし;)たうえで、それを助ける哲心。 ブルゲ同様「殺せ!」と言い放つカイトでしたが、 「俺の目的は、きさまを殺すことではない」と哲心は返答。人間を憎むのではなく、他犬のために自分の力を活かすことこそ、ほんとうにやるべきことなのだと。 また、第2部隊の甲斐の戦士たちも抜人に同じようなことを話していました。 「たとえ敵でも殺さないのが、俺たち奥羽だ。そのすぐれた能力、これからはひとのために使え」とは、ベンの言。 身をもって奥羽の者たちのあたたかさを知り、抜人もカイトも涙をあふれさせたのでした。 いい話です。いい話すきです。王道展開素敵です。 ぼろ泣きなカイトたんにつられて、視聴者もうるっときておりますですよ。 と、そこで場面は変わり、法玄たんの行方の話へ。 流れの途中で川べりへあがり、下流へ歩みを進める法玄。 そこには、ヒロ、メル、麗華が待機している奥羽軍の砦があったのでした。小さなメルや傷だらけのヒロがどうあがいても戦って勝てる相手ではありません。 そこで麗華さんがひそかに一計を案じました。 法玄のもとへ寝返ったと思わせながら、 「私にも女の意地があるのよ。志を変えないという意地がね」 と告げ、直後に法玄もろとも川に飛び込んだのでした。 「みなさんに伝えてください…。これが私の、生きざまだって…!」 悲壮にもそんな言葉を残し、冷たい川を法玄とともに流されてゆく麗華さん。 麗華さんが命を賭して助けたふたりは悔し涙を流すばかり。 視聴者もそんなふたりが痛ましくて泣きそうになったところに、あのジェロムが麗華さんを追って上からかっとんできてくれました。び、びっくりした(苦笑)。そして次回に続く。 いやあ、詰め込みつめこみな回でしたね…! おなかいっぱい。 実際は場面がころころ変わっているので、感想文は前後しているのです。 まあ、そのへんはべつにいいのですが。ただ、人間に関してだけはちょと消化不良な感じでもにょり…ます正直(苦笑)。 でもでも熱かったです!!! おかげでカイトたんの前脚じたばたがかわいらしいとか、ヒロたんの前脚ばしんばしんにきゅんきゅんしたとか、書きづらいことこのうえないです(書いてるけど)。 そういえば初見、人間がどーのこーの言っていたおかげで抜人たんが言われていた「ひとのために」のところ、「人間のために」だとちょっと誤解していましたょ最初; 20話からだから見始めて1ヶ月くらいでしたけど、「犬」と書いて「ひと」と読む銀牙語に、まだ完全には慣れていなかったので…。 あ、あとこの回でやっと奥羽軍の周りで暗躍している黒い犬=ジェロムという犬だと理解できたような。 最後のワンシーンがとーっても印象的でしたからw (ちなみにMXの14話はこの前日に放送していたかと記憶しております。) (最後のワンシーン直前まで、ジェロムと哲心を混同していたことは内緒です。てへ) ベンのことも、この回で剣たんのお父さんという設定や顔名前がおぼえられた感じでした。 だから私のベンのファーストインプレッションは、この貫禄ある老兵のお姿だったのですよー。 …そしてあとから見る10話で衝撃を受けるわけです(笑)。 |