第21話 「牙城潜入」 脚本:平野靖士 総作監:河南正昭 作監:遠藤栄一、山田勝 |
![]() しかし、その直前にジェロムが闘兵衛のまえに姿を表し「狂四郎は裏切ってはいない」と、あっさりネタバレw …いやまあ、べつにここの見どころは狂四郎の行動の意味うんぬんではないですが。 大将も前回「狂四郎が裏切るとは思えない」言ってたし、ここの闘兵衛も「やはりな…」と返した。 そういう、断片的な情報にとらわれず仲間を信じる侠気が、ここの見どころなわけですよ!(燃) 狂ちゃんの、一見すると思慮浅薄なようにも思われかねない行動が、実際は「青くさいなあ…(微笑)」くらいでまったく許容範囲なように映るのも、このような仲間の信頼や気づかいがあってこそだと思います。 だから軍内の混乱ではなく、総大将救出の好機にもつながるという。 うん、なかなかの素敵演出かと♪ そのころ、渦中の犬物である狂四郎はというと、名と身分をいつわりブルゲ隊の一員として牙城までやってきていました。 ご健在の法玄たんをまのあたりにし、総大将救出どころか敵の大将を討ちとろうかと、うっかり心中でつぶやいてしまった狂ちゃん。そこを、心眼の持ち主である抜人たんにあっさり奥羽軍のスパイであることを見抜かれてしまいましたとさw; …だいぶどうでもいいけど、狂ちゃんが使った偽名の「太助」て…総大将を「助け」ようとして「太助」…?(←ほんとにどうでもいい) 閑話休題。 大ピンチにおちいった狂ちゃんを救ってくれたのは、カマキリたんと接触し、法玄軍へ再加入すると見せかけてまぎれこんだ闘兵衛たんでした。 こんどはふたりで大芝居をはかり、闘兵衛たんは法玄軍の兵士として、狂ちゃんは総大将とおなじく捕虜として、牙城内にとどまることに。 …とはいえ、心の読める抜人たんにとっては、とんでもない八百長試合w ふたりが腹に一物かかえてることは、ぜんぜん筒抜けなわけでしたが(苦笑)、奥羽軍のさらに裏をかこうとでもしたのか、はたまた余裕をぶっこいたのか、法玄たんはあえてふたりを自軍領内にとめおくのでした。 闘兵衛が総大将救出を今晩に考えていたのとおなじく、大将、そして赤目さんもまた、この夜が総大将救出のチャンスと感じていました。 敵軍領内に仲間がふたりいることに加え、天候が荒れそう=隠密行動に都合がいいことから、大将と赤目さんのふたりで行動開始。 牙城に通じる秘密の抜け道をとおり、総大将のもとへ歩みを進める大将たち。 と、そこでハプニング。 不審な動きを見せる闘兵衛のもとへ、部下をひきつれて牙城をどたどた駆けていた抜人隊の、走っていた地面が抜けて、なんと大将とばったり遭遇。 まあ、抜人たんはすでに大将たちの気配を察知していたので、遅かれ早かれ対面することにはなってたと思いますが。 それを考えるとむしろ、抜人たんの的確な指示によってふたりを追跡・捕足されるより、いきなり大将の姿を一般兵の眼前にさらす→大将がおとり役となり、赤目さんが総大将救出へ向かうという流れのほうが、ミッション成功率的には奥羽軍に風が向いていたかもと思われます。 闘兵衛たんが牢の中へ侵入して総大将を背負い、脱出の準備をととのえましたが、そこにまず現れたのはカマキリ隊。 あわや一触即発の状況におちいりましたが、そのとき牙城のカラクリを利用して赤目さんが助け舟を出し、ひとまず難をのがれました。 さくっと追っ手の追跡を一時的に阻止し、その直後に赤目さんが発した第一声は 「銀! すまん…もっとはやく助けにくるつもりだったが……!」 …やっと言えたね、赤目さん……(感慨)。 しかし、のんびりしているひまはありません。 ソナーばりの高性能読心犬・心眼の抜人たんが部下をひき連れ、赤目さんたちを追ってまいりました。 手負いの狂四郎と総大将を背負っている闘兵衛をべつの道へ逃がし、抜人隊を引き受ける赤目さん。 追っ手を翻弄しつつ、大将と合流。こちらのふたりは難なく牙城を脱出してみせました。 ですが一方、総大将・狂四郎・闘兵衛の3頭には、意外と(失礼w)目ざといカマキリたんの部隊が追っ手として迫ってくるという事態に。 「俺も戦う」と言う狂四郎と「俺を置いていけ」とのたまう総大将を説き伏せ、闘兵衛は追っ手を一身にひき受けることに、心を決めました。 命を、魂を、志を賭して、カマキリ隊に立ち向かう闘兵衛。 心にたぎる熱き思いを、真っ向からカマキリ隊の者どもにぶつけます。 「奥羽軍には! 法玄軍に、ないものがあるんじゃ!! 心が…情けがあるんじゃあ!! 上も下もねえ…みながはげましあって生きとるんぞぉ!!!」 「わしは、ここで死ねることに悔いはないぜよぉ!! 奥羽軍として死ねることに…悔いはないきに!!!」 「漢たるもの、いかに生き、いかに散るか…。おんしらに教えちゃる…!!!」 しかし、気持ち的に少しだけひるみを見せてしまったものの、カマキリもやはり幹部クラスの敵将。上空から飛びかかって渾身の一撃をみまい、闘兵衛を死にいたらしめるのでした。 それでも、敵の前で奥羽魂が屈するところなど見せるわけにはいきません。 体力が尽きかけても、気力だけで立ち上がる闘兵衛。 カマキリ隊が去ったあとも。そして、ジェロム一行がとおりがかったときも。 「正義の心は…たとえ身体がのうなっても…生きとるぜよ……」 そうつぶやく闘兵衛に心動かされ、倒れさせるまいとして身体を支えるジェロムと四国犬たち。 やがて、立ち往生のまま彫像のように硬化してしまった闘兵衛を、一夜明けて武蔵らが発見。熱き魂をそのままかたどったかのような闘兵衛の姿に、漢の涙を見せる武蔵。 …熱い……!!! 素晴らしい!!!!! 状況的には、総大将と狂四郎を逃がすためという自己犠牲のような側面はあるけども、でもそれ以上に、自らの正義をかかげて敵にぶつけ、貫く……そんな、9話のジョンにも似た、漢の生きざまを…そして死にざまを、同志たちに脈々と伝えられていく魂を、存分に見せてもらいました。 そして視聴者もジェロムや武蔵におなじく、悲しくも熱い涙を流させていただきました……!!! 初見でもたしかに闘兵衛の漢ぶりに感動したと思うけど、こんなに見入ってぼろぼろに泣いたような記憶はない気がします。 というか、だばだば涙を流すジェロムや武蔵を見て「おまえたち泣きすぎwww」みたいに思ってたよう…な……(いま考えると 不 届 き 千 万 )。 やっぱり設定や背景、作品の傾向を把握していて、物語・演出に集中して観ると、感情移入度がちがうのだろうな…と思います。 |
第22話 「父と子と」 脚本:山下憲一 作監:高橋英吉 |
無事に砦へと帰還した大将と赤目さん。 しかし、総大将はいまだに戻っておらず、気落ちする大将。 …お耳が寝ちゃってかわゆいなあ……*(←不謹慎) そして闘兵衛が戦死したことを知り、さらに悲しみにくれる大将。 しかし「闘兵衛の死をむだにしてはならない」と涙ながらに訴えるメル、そしてジェロムの偵察行動と彼のつかわせた伝令役の四国犬によって、カマキリ隊に追われている総大将と狂四郎の捜索に気持ちを切り替え。 さて、法玄たんのほうはというと、あんまりよろしくない状況を報告してきたストーンたんに死の制裁を。 「じゅるり」なるSEをたててお口ぺろりする法玄たん萌え(ぇー)。 さらに戦況の動きを考えて、布陣のためのげきをとばす法玄たん。 仲間が互いに大きな役目を担っている奥羽軍と、法玄たんワンマンチームな法玄軍の対比ですね。 そのころ狂四郎は、ぼろぼろになりながらも総大将を背負いながら歩みを進めている最中でした。 昨晩からの吹雪はおさまり、自軍の砦へ戻るのには若干容易になったものの、皮肉にもその天候回復は足跡を法玄軍の者に知らせることに。 追っ手がすぐそこまで迫ったとき、苦肉の策としてとった狂四郎の手段とは、総大将を岩陰に隠して自分の姿を敵のまえにさらすことでした。 しかしやはり多勢に無勢。大将たち捜索部隊もニアミスのまま通りすぎ(;)、もはやこれまで…と思われた狂ちゃんを救ったのは、ひとり行動を起こしたヒロたんでした。 以前総大将からいただいた恩義がある。さらにカマキリは実父の仇である。と、いてもたってもいられなかったヒロたん。出立前、麗華さんに語りかけたその心中は、 「奥羽の一員になり、仲間を持ち、わしは変わった。ウィードは仲間じゃ。仲間の親父は、わしの親父も同然じゃ!」 …そうかなるほど。そこにリンクするわけですね。うん、素で巧い演出だと思った。 一方そのころ、大将たちの部隊はカマキリたんの本隊とばったり遭遇。 奥羽軍大将の首をとったろうと勢い込むカマキリたんはともかく、「狂四郎を助けるには、ここを行くしか」とのたまったうぃたんの論理展開がイマイチよくわかりませんが(爆)、両軍ともやる気まんまんでバトル勃発です。 開幕速攻、カマキリたんに飛びかかられたうぃたんが急によけたために、すぐうしろの影たんにとばっちりがいったのには、えーーー;でした(爆)。 なぜまったく対応できなかったのか影たん…。自分がよけといて「影虎!」てうぃたん……。 …なにこのコメントに困る展開;;; それはともかく、狂ちゃんにからんでいた連中をあっさりとぶっとばしたヒロたんも途中参戦。 狂四郎も加勢したいと言ってはいたのですが、闘兵衛の死を知らされ、総大将をお連れするというお役目のほうをまかされたのでした。 雑魚をけちらし、カマキリたんに挑むヒロたん。 …も、も さ も さ わ ん こ た ん × 2 がじゃれあっている…!!!(違) は、うっかりきゅんきゅんしてしまいましたすみません。萌えてる場合ではありません。どう見ても燃えシチュです。牙と牙のぶつかり合う、漢の戦いです。 その軍配は、駆け引きでカマキリの上をいったヒロのほうにあがりました。 牙を折り、必殺タマ取りをくらわすヒロたん。 青空を見上げて、亡きお父さんへ仇討ちの報告をするヒロ。 お父さんは命を奪われたのに、その仇敵カマキリには戦闘能力を奪うだけでよしとしたのは、さりげにとても漢前じゃあないかと思いました!!(惚) 脱兎のごとく逃げ出す子分たちに涙を流すカマキリへ、 「悔し涙か…。それがいまのおめぇだ。残りの命…その体で生き、ひとの痛みを知れ。そうすりゃぁ、てめぇの体にもひとの情がしみて、少しはまともになるじゃろう」 かっこいい!! 先ほどまで、仇だなんだと直情的に見えていたこととのギャップもあって、すごくすごく素敵です。 もっとも、当のカマキリにとっては激しく屈辱だったのかとも思われますけれども。 敵にそんな情けをかけられて、よりいっそう悔しさが倍増したようにも見えましたね。 ヒロには「南へ行け」と助言されたけど、どうするつもりだったのかなあ…。描写はここで途切れているので、事の顛末は視聴者の想像にゆだねられているのでしょうね。 実はカマキリのラストショット直後にからすのはばたきが挿入されていて、なんとなく示唆されている感じもあるのですけども。 夕暮れ時、狂ちゃんと総大将と無事に合流した奥羽軍。 総大将は気を失っており、赤目さんに背負われていたのですが、そのはじめて見るおとうさんにちょっととまどいを見せるうぃたんが か わ ゆ す ぎ る ! ! ! GBたんに後押しされ、おとうさんにほっぺをすりよせてぬくもりを感じるうぃたん。ああもうかわいい。とてもかわいい。はげしく胸きゅん。 また、空の上のおとうさんに語りかけるヒロたんも、その茜色の空からふりそそぐ光のぬくもりに父の存在を感じ、うすら涙。 …本日のヒロたんは素敵すぎる……!!! 視聴者の胸もじんわり。そして涙ぐむ。 えと、この話で初見のうっかり思い込みはあれです。タマ取りをタマ取りと気づかなかったでした。ヒロたんはふつうにかみついてるだけだと思っていたので、ほかのレビューサイトさまをのぞいてちょっとぽかーんでしたw だってまさかそんな演出するとは思わなくて!(苦笑) それと、最初はカマキリたんは細々生きていくんだよ派でした私。いまはちょっと、どっちか決めかねる感じ…です。 |