第19話 「愚か者の意地」 脚本:山下憲一 総作監:河南正昭 作監:智東哉 |
![]() 当の闘兵衛も右目の光を失い、さらに牙城の崖下へたたき落とされ、あわや川流れ…といったところで、なんと奥羽軍に助けられてしまいました。 びっくりです。 そして奥羽軍の砦にて目をさまし、険悪ムードもまじえつつ二三言葉を交わしていると、やおら武蔵があらわれふたりの関係を語りはじめました。 さらにびっくりです。 なにがびっくりって、先々週までさんざん敵対していたというのになんだかナチュラルにニュートラルに接する奥羽のみなさん方が。 狂ちゃんやヒロたんの反応のほうがおかしいような錯覚におちいってしまうw; …や、敵対しろとゆっているのではなくて。あれです、展開はやいですw もちょっと伏線はってくれたらよかったのになー。 とりあえず、闘兵衛たんは闘犬の先達である武蔵とあいまみえたい一心で法玄軍に身をよせていたわけであって、本気で法玄たんに仕えていたわけではないということが発覚。 不信感がとけるとまではいかないけれど、体が言うことをきかないということもあり(というかぶったおれた)、闘兵衛たんはいましばらく奥羽の砦で療養することとなりました。 ところでそんな本編の動きのわきで、いくつか法玄・玄婆兄弟のことが語られたりしていたのですが…。 「弟を殺した」とか「人を殺した」とかそんな断片的な情報ばっかり伝わって、いかにも法玄たんが根っから救いようのない非道っ子のように思われるのが…ちょっと、いやかなり痛い…のですけど……orz いや、法玄たんのほうだってだれかに伝えるようなまねはしてないから、まあ自然な帰結とも言えますけれども………orz orz 伝言ゲームのおそろしさを垣間見たひとときです……。がたぶる。 まあそのあたりは、まだしかたないかな。とりあえず保留するしか。 そして途中、大将のために暗躍(w)するジェロム先生の場面をはさみつつ、ここからが今回の見どころのGBたんの活躍ですょ! 敵からほどこしは受けないと親切をつっぱねた闘兵衛の、おそらくてきとうに言ったと思われる「わしゃあ、鶏肉がきらいなんじゃ」という言葉を真に受け、「へびでもとってきてやるよ!」言ってかけだすGBたん。 Σ奥羽の山には冬でもへびがいるのか!?と思いきや、それはGBたんのポカだったりね。 お犬よしで、ちょっと(かなり?)どじっ子なGBたんらしくて、いい感じです。 そんなどじっ子GBたん。へびを探してうっかり法玄軍のなわばりまで迷いこみ、その場のノリで敵軍本拠地の牙城まで来てしまったところ、囚われの総大将を発見。さらに佐助と再会。話しているうちに法玄軍兵士にあやしまれてしまうものの、なんとか脱走を試みるGB。 しかし、GBについてきた佐助が法玄軍兵士にとりおさえられたところで、足をとめ、思い直したGBは奥羽軍の兵士としてもう仲間を見捨てるようなことはしないと決意し、戦闘に入るのでした。 GBという犬の長所・短所・これまであったこと・これからの心持ちなどなどがきちんと描かれていて、ふつうにいい展開だと思います。 結局、GBたんを探しにきてくれていたうぃたんと剣たん影たんの介入もあって無事に奥羽軍へ帰還したGBたん。 総大将の居場所もわかり、いつのまにやらベンに諭された闘兵衛も仲間入り(あと佐助もだ)したのでした。 Bパートはほんと、ふつうにおもしろかった(Aパートがわけわかんなすぎたのか?;)。 心なしか…いいや確実に、作画もBパートのほうがよかったとも思います。が、それはバトルシーン挿入の都合で総作監の手直しがそこに集中しただけだなw;(スタッフロールを見るに、おそらく原画は全体的に微妙なできだったと思われ…) あと、すっごいどうでもいいつっこみですが、闘犬元横綱の武蔵さん・闘兵衛さん方はご主人を置いてきたのでしょうか…; |
第20話 「奥羽決死隊」 脚本:山田隆司 作監:南伸一郎 |
![]() 怒りのほこさきは、今回はとらわれの総大将に向けられました。 さんざん痛めつけたあげく、自害防止に口の中に石をつっこみ、生かさず殺さずのなぶりもの。 ……第14話感想でもふれましたが、「銀とジョンとが交わした漢の約束」をまだぜんぜんひっぱっている私としましては、総大将には(少なくともぎりぎりまで)自害にはふみきってほしくないなあと思っているのですが……。うーん…、この場面はどう受け止めるべきかな。 逆に……総大将がどうこうじゃなくて、法玄たんについて考えたらどうだろう。 総大将が自害のそぶりを見せた、ではなく、法玄たんが「銀は自害するかもということを察した」ゆえの行動という見方をした場合。 すなわち、総大将は呼吸をととのえつつ反論しようとしただけだったのに、法玄たんがうっかり(?)はやとちりしちゃったよ説はどうか(←ぇぇぇぇぇ)。 …うん、いやまあ基本的にうっぷんばらしみたいな感じの扱いだったし、法玄たんの気分次第でてきとうになぶってた、という状況ではあると思いますので……。ちょっと強引解釈ぎみなところはありますが、個人的にはそんな感じだとしっくりくるかなあと。 さて。そのころ、奥羽軍側はGBたんの仕入れてきた情報をもとに作戦会議中でした。 さらに楽園奪還の意義について熱弁をふるう、はげしく漢前な赤目さんにより戦意を鼓舞。(もちろん、視聴者の燃えぐあいもいい感じに上昇。) かつての戦を思い起こし、漢泣きする旧世代のモスや黒虎もいい味出してましたね。 ちょうどそのとき、周囲の偵察に行っていた部隊から時雨・信虎・晴虎が報告に帰還。 きけば、法玄軍が五個師団をもちいてこちらに進軍中とのこと。 決戦のときが間近にせまっていることを実感した大将は、ある作戦にうってでます。 少数の決死隊で油断している法玄軍本体を急襲し、抜刀牙を使って短期決戦にもちこむ作戦に。 赤目さんや哲心、甲斐の若手たちなど、戦闘力・判断力・機動力をもとに何頭かが決死隊に任命されていくなか、名前を呼ばれることを期待していたGBたんと狂ちゃんはメンバーには入れられず。 GBたんはともかく、納得いかない感をがんがんに出す狂ちゃん。 しかし、適性編成のためとしてゆずらない大将。 結局その場は大将の決定に全員賛同し、決死隊は法玄のもとへ、残りの者たちは別の場所の陣地へと移動を開始。 が、狂四郎の不満がおさまったわけではありえず、体裁をたもとうと総大将奪還を思いついた彼は、ひとり別行動をとっていたのでした。 そして牙城へと走る道中、なんとジェロムと遭遇(…びっくりしたw)。 そこではじめて、自分を追って子分たちもついてきたことに気づく狂四郎。 あわてて子分たちをいさめようとするものの 「俺ら、命なんかおしくねえ! 狂四郎さんのために死にたいんだ!」 「狂四郎さんの役に立ちたいんだ!」 と、こちらも頑としてゆずらない若者たち。 そんな彼らのなかに、自らにも共通する気持ちを見い出した狂四郎。 話しているだけではらちがあかず、なおかつ一計をめぐらせた狂四郎は奥羽軍を裏切って法玄軍につくというブラフをはって子分たちと小競り合い、彼らを返すことと、法玄軍内に容易に侵入するための状況づくりをこなしてみせたのでした。 組み合うなかで若者たちの熱い魂をその身に感じとり、彼らの成長と、その志に涙を流す狂四郎。 うん…、“家族”だものね。 だますのは心苦しいだろうなとか、立派に育ってくれてうれしいだろうなとか、子分たちも裏切られた(気持ちになった)のはすごくつらいだろうなとか、いろいろ思いながら視聴してたら、狂ちゃんの泣くシーンよりぜんぜん前から泣けてました…。…もらい泣きどころの話じゃないよ、これ……。 ああもう、あったかいな…!! 最高……!!!! ところで奥羽決死隊の戦果のほうですが、急襲そのものにはわりとうまくいったものの、肝心の抜刀牙を法玄に当てそこなってしまい、ぶっちゃけ失敗に終わりまし…たw; いやまあ、それでこそ燃えられるというものですが…!!(燃えシチュだいすき視聴者) とりあえず帰還した大将たちの前に、こんどは狂四郎の真意はどこにあるのかを見極めなければという問題が発生。 それには法玄軍領内におもむかなければならないというリスクがありましたが、そのミッション着手に名乗りをあげたのが元法玄軍幹部の闘兵衛。 闘兵衛「一度はなくした命……。いまある命、あんたらのために使わせてくれ」 さっそく拠点を出発する闘兵衛に…死地にのりこまんとする漢に、メルがかけよって声をかけます。 メル「気をつけて…。死んじゃだめですよ。あなたの帰りを、みんな待ってるんですからね」 闘兵衛「わしの帰りを…? ……うれしいのぉ。生まれてはじめて言われたぜよ、メル…。へへっ…ありがとよ……」 仲間のあたたかさにふれ、熱い涙を流す闘兵衛。 ……本日、泣きどころ2回目……!! ぼろ泣きの回だな、20話て…。だがそこがいい…!! そしてこの回が、私のWEEDとの出会いの回でした。いま思えば、なかなかの当たりをひいた気がする。 最初は冒険ものぽいのを予想してたんですよね。ガンバみたいな。そしたら、意外にも戦もので仁侠もので、硬派だし燃えるしレトロだし、主犬公も少年というよりぜんぜん漢前な大将はってるし「なにこれ、おもしろいかも…!」てなって。 まあ、初見ではいろいろ把握しきれないこともありましたが。 たとえばジェロムとかw いきなり現れたとき、「え、だれ?このひと。あれ? さっき奥羽軍にいた…っけ??;」とかプチ混乱してたなあw; あと大かんちがいとかしてたわ。作戦会議のときの大将とのやりとり、麗華さんとクロスといっしょにいる構図、闘兵衛たんへの接し方、EDでの描かれ方を見て「ああ、このメルたんて娘がヒロインなのか」て素で思ってたww; だってー…一人称言わなかったし、あの声であの外見だし、「メル」ってったらメルリーウィとかメルクーリオとかメルティーナとかおにゃのこの愛称がふつうだしー……。改めて観てもかんちがいはしょうがなかったョ!……たぶん; 本編に直接関係ないところでは、「銀 東地宏樹」のクレジットにびびってました。 いや、東地さん=熱血兄貴キャラなイメージが個人的にできあがっていたので、総大将みたいな渋いキャラやってるというギャップにびっくりして…。すいません; |