第17話 「雪上の死闘」   脚本:平野靖士 作監:高橋英吉
以蔵・赤目法玄軍を追って北上する奥羽軍を見下ろすようにうかがっていたのは、前回離脱した(ものの、同志と思っていた相手にあっさり戻るように諭された)狂四郎たちでした。

頭では戻るべきとわかっていても、どのツラ下げて戻ればいいのか手をこまねいている狂ちゃんが、ぶきっちょさんでかわいいなあ☆(…と思いつつもやっぱりジェロムのひと言だけで態度を変える狂四郎に違和感がというかたぶんそれは尺がたりn(ry)

そんなところへ、奥羽からやってきたメルたんが狂ちゃんとはちあわせ。お互い法玄の手のものかと勘違いしたおかげで、狂ちゃんもうぃたんのまえへ姿を見せることができました。
なんのわだかまりもなく自分のことを「仲間だ」とのたまううぃたんですが、狂ちゃんの心のもやもやはそんなことでは晴れるわけでもなく。
そんな狂ちゃんに、うぃたんの 頭 突 き 一 発 。
大将……!!!(惚)

物言わぬ会話にて、やっとこほぼもとのさやにおさまった奥羽軍。
一方、奥羽の地にて幹部選出のために殺し合いを行う法玄軍。
この、ときどきさしはさまれる王道と覇道の対比的演出、けっこう好きです。

そんな殺伐としてしまった元楽園に、いよいよ奥羽軍到着。
走り詰めによる体力消耗を考慮し、奥羽の地に踏み込む手前で一旦休息をとることに。
が、そこで大将が発した言葉は「俺は先に行く」。
GBたんの疑問・狂ちゃんの不満感の混じる言葉に対し、大将は「ちがうよ」と返答。
…ここ、1mmも動じない声でのひと言が大将の貫禄らしく、とても好きです。
「ご、誤解しないでよ(苦笑)」的な返し方ではなく、「こう言ったら、そう言うと思ったよ(承知済)」みたいなニュアンス。自軍の兵士の思考パターンをしっかり把握してる感じがいいです。とても!
さっきの頭突きといい、今回は大将の漢(前)祭ですね!!!(←祭?)

軍全体としては小休止をとるにせよ、赤目さんたちに合流の報告をはやく届けるべく、大将と哲心・ロケット・GB・狂四郎の機動力のある少犬数で先行。
一方その頃、奥羽の山中では女目当てで下山する玄婆・闘兵衛隊、彼らを偵察する赤目・黒虎・フックの3頭、そこに陸奥の援軍を連れて戻ってきた時雨が偶然ばったりはち合わせ。
当然のごとく戦闘開始するも、玄婆・闘兵衛の強さと犬数の多さに劣勢をしいられはじめますが、そのとき驚異の跳躍力で大将が 空 か ら !!
…まあ漢前度がUPしていて、よろしいのではないでしょうかw

大将率いる精鋭部隊の参戦により、戦局も巻き返し。
玄婆軍の一兵が牙城へ伝令に戻るも、玄婆・闘兵衛以外はほどなく戦闘不能に。対して奥羽軍は以蔵が負傷した以外には重い被害なし。
そこで大将は玄婆に戦闘続行か降参かを迫るも、状況は二転三転、カマキリ隊が援軍に駆けつけたかと思ったらさらに突発的な猛吹雪。これを利用し、奥羽軍は大した痛手もなく撤退することができました。
でも赤目さん…吹雪くのがわかってたならひとりごちてないで教えて…w;

ただし、そんななか玄婆VS哲心&時雨のバトルだけは決着がついておりました。
徹底抗戦のかまえを示す玄婆に対し、哲心と時雨がコンビ技で崖下の岩へ叩きつけ。吹雪の助けもあり、見事に決まった技にて玄婆にクリティカルダメージ。
そう…頭がイカれてしまうほどの……(うわぁ) 。
哲心は大将に「殺してはいない」とのたまっていましたが…。殺しさえしなければ、なにやってもいいのかなあ…?と激しく疑問。あと、「仇はとったぜ」「でかしたぞ」な甲斐犬継父子も…。
玄婆たんがかわいそうとかいう話ではなくね(むしろ玄婆側からすれば、捕虜になるのも敵に殺されるのも回避できたので最悪の事態は免れていると思う)。

んまあ、ここらへんのテーマはラストまでひっぱる重要ポイントなので、この段階では視聴者も素直に疑問を疑問としてもってていいと思っておりますが。
それを考えると、
ここで哲心の言葉にかるく納得する大将を描かなかったことは、すごくよかったと思います。(いっそもっと踏み込んでくれてもよかったという気もありますが、おそらくそれは尺g(ry)

そうそうちなみにこの回から地上波放送を録画していたので、初見での変な思い込みはあんまりなかったと思います。
ただ、13話を未見の状態でしたので、それが最後の疑問に拍車をかけているかもわかりませんね。12話感想でもふれましたが、記憶の関係で時雨は今回が初見みたいなものでしたのでw; あんまり感情移入する余地がなかったのかも…;;

あ、それと奥羽軍に味方した山の神の息吹(=突発吹雪)。自然現象というよりも、むしろ超自然的な演出だと思いました。いままで出てきたさまざまな現象や表現と合わせて、ね。
この「神」とか「霊」的な存在は、演出としての側面もありますけど、世界設定としても意味があると思っていますので。



 第18話 「友への叫び」   脚本:中瀬理香 作監:中山岳洋
法玄・玄婆前回の哲心と時雨の攻撃により、重傷を負った玄婆。
法玄のもとで意識をとりもどすも、精神に異常をきたしてしまったがために敵と味方の区別もつかず、ただ目の前の動くものに襲いかかるのみ。
血をわけた兄すら見えなくなっていた弟を見て、涙をにじませる法玄。
別れの言葉をそっとつぶやき、涙を流したまま自らの牙で弟を永遠の眠りへといざなうのでした。

予想外のできごとにうろたえる闘兵衛以下法玄軍兵士たちでしたが、そんな者たちには目もくれず
「俺の無念さが…おまえらにはわかるまい」
と吐きすて、なにも言わず弟をなんどもなんどもなめてやる法玄。

……法玄たん………!!!!(ガチ泣き)
悲しい…切ない…むねがいたいよ……。

でも、玄婆たんは、よかった…かな。うん。
昔に約束したものね。もし死ぬことがあったら、兄の牙で…と。
死をむかえる、その瞬間まで兄弟いっしょでいたいと。
だから、たぶん…最良の死に方だなんて言えないけれど、でも救いはある気がした。

それにしても、法玄兄弟が残虐になった原因=いいかげんな悪徳ブリーダー、て……。
 ま た 人 間 か orz
すごく…もにょります……。なんて言えばいいのやら……。

一方そのころ。奥羽軍は全軍が合流。さらにカマキリ隊とニアミス。
うぃたんは一計を案じ、ロケットたんを連れて囮作戦を開始。
うぃたんの読んでます的台詞とか、野心まるだしのカマキリたんとか、なにやら急激にかわいらしい展開になってまいりましたw

ロケットたんのうっかりでジェロムのことを思い出すも、かぶりをふって作戦に集中する大将。
いつまでも追いかけてくるカマキリたんたちをどうにかするため、さらに策をねると、いちど本体へ戻り兵を徴集。
第二の作戦とは、地形をいかした錯覚によってカマキリ隊を逃走させるためのブラフでした。
あやうくやぶられそうになったものの、四国から到着したモスの登場とGBたんの機転により、なんとか成功。
……それにしてもGBたんや剣たん影たんたち…あのままバターになっちゃいそうでふいたwww(いや、声を反響させるためとわかってはいますが)

モスたちと合流し、ジェロムがかげながら奥羽軍のために尽力してくれていたことを知るウィード。
「もう考えまい」とは思ったものの、ジェロムのことをあっさり忘れられるわけもなく。
それはもちろん、あの日のことも。
しかし、ジェロムのとった行動の重みもまた事実としてウィードに伝わり、あの決別の言葉をたがえることはできないけれど、ただ、ただわきあがる気持ちを、友の名を叫ぶ大将。
ここはあえて戦友とか仲間とかでなく「友」というタイトルなのが、ちょっといいなあと思いました。戦がどうこう以前にも、お互いを想っている感じがします。

そうそう今回、法玄たんが玄婆たんに示した愛情表現のなめてやるとか、赤目さんが敵の存在についたときの耳ぴく、敵の場所をにおいで認識、水からあがったときのぶるぶるなど、さりげにわんこぽい行動満載でかなりきゅんきゅんした回でしたねw

あと本編に直接関係ないのですが、この回を見るときちょうどTVがご臨終めされていたのでPCのほうで観たのです。
で、近くで観てはじめて気づいたのですがEDの星空にうかぶジョン、舌がとてもかわいらしかったw

順番的には、この回が最後に観たWEED。
ちょうどCSの最終回が終わった次の週に放送していたのですが、のめりこみまくった最終話が終わった反動かなにかでほけーっとしてたら地上波観のがしてました…(にがわら)。





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