夏
のトンボ
6月
〜
7月
。水辺のアシの枯れ茎は、のびてきた新しい葉に隠れ、穂以外はほとんど見えなくなる。小川や池沼の水も温かくなり、 メダカなど魚たちの活動も本格的だ。梅雨に入ると池沼は水かさを増すが、ヒシやヒツジグサがどんどん葉を広げ、徐々に水面は狭くなる。梅雨の間、多くのトンボたちが羽化し、餌となる昆虫を求めて周囲の雑木林へ散ってゆく。
梅雨が明けると青い空と照りつく日差し。気温も水温もどんどん上がり、小さな池や小川は干上がってしまう。この頃になると、あらかたのトンボはほとんど羽化しており、 水が干上がっても大丈夫。林縁や水辺の草むらには多くのトンボの姿が見られるようになる。
初夏〜盛夏。この時期、種数・個体数ともに最も多く、トンボたちはわが世の「春」を謳歌している。
夏に姿を見せるトンボは、春に羽化した種と、この時期に羽化する種の二者がある。 前者はまず、
盛夏までには姿を消す種
があるが、これはカワトンボ科(1種)、ヤンマ科(2種)、サナエトンボ科(1種)、トンボ科(1種)が知られる。次に盛夏に成熟し、
晩夏には姿を消す種
があるが、これにはイトトンボ科(1種)、ヤンマ科(2種)、サナエトンボ科(2種)、トンボ科(1種)がある。そして
晩夏以降に成熟する種あるいは継続発生する種
があり、イトトンボ科(7種)、モノサシトンボ科(1種)、ヤンマ科(1種)、トンボ科(3種)が知られる。一方、後者にはまず夏の間に成熟して交尾産卵し、
晩夏には姿を消す種
があるが、これにはイトトンボ科(2種)、サナエトンボ科(1種)、トンボ科(4種)、エゾトンボ科(1種)が知られる。そして秋になってから成熟したり継続して羽化を続けたりして
晩夏以降にも見られる種
には、イトトンボ科(2種)、モノサシトンボ科(1種)、アオイトトンボ科(3種)、カワトンボ科(1種)、ヤンマ科(4種)、オニヤンマ科(1種)、サナエトンボ科(2種)、トンボ科(13種)、エゾトンボ科(4種)が挙げられる。
最終更新日 2003/10/30
凡例
未成熟個体が中心の時期
(水辺以外で見られる時期)
両者が混在する時期
成熟個体が中心の時期
(水辺で見られる時期)
休眠・もしくは移動している時期
ほとんど見られない時期
春のトンボ
秋のトンボ
冬のトンボ
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