■冥王神話 NEXT DIMENSION 「Part64 娑婆陀芭陀亜(シャバダバダア)」ツッコミ&感想 (2013年12月26日発売・週刊少年チャ○ピオン4+5号掲載) (注意) ・このツッコミはネタです。実在の人物・団体等とはいっさい関係ありません。 ・強度の毒舌が苦手な方は閲覧の際に副作用として痒み・発疹・アレルギー反応が出ることがありますので十分ご注意ください。 ■っていうか内容に関する感想以前に: タイトルwwwwww ■論点その1:敵も味方も倒して通るはずの一輝兄さんの態度が、どう見てもデストールさんに対してだけ甘すぎる件。 さて、いよいよハーデス軍「本隊」が出現してしまった訳ですが、「水鏡隊とはいったい何だったのか」「本隊にすら入れてもらえない扱いなのか」というツッコミはとりあえず脇に置いておくとしても、我等がデストール姐さんは果たしてどのような対応に出るのでしょうか。 「もおったらもおぉ 待ってたのよぉ〜〜ん」 こ、これは…。フェルメールさんに思いっきり擦り寄る作戦か。 いかにもPart46〜47あたりを彷彿とさせる言動ですが、しかしあの時のデストールさんも本当は裏切ってないような感じだったので、今回のこれも芝居なんだろうなと私は感じます。 しかし、大喜びの表情を作りつつもデストールさん、戦闘態勢をとろうとしている一輝兄さんをここでさりげなく止めてますね。何となくフェルメールさんから一輝をかばっているようにも見える。実に意味深です。 というか、未だかつて、この一輝兄さんという野生動物をこんなにも完璧に御することのできた人物がいたであろうか。いやいない。(反語) 「さあさあフェルメールご一行様ぁ 十二宮へご案内するわよぉ」 「待てデストール どういうことだ?」 「もちろんアテナ軍を裏切るのよぉ」 いや、そうは言っても、我々読者としては前回の連載で、棺桶トラップによってハーデス軍を始末しまくるデストールさんを目撃しまくっているので、まったくもって信憑性がありません! やはりこれは明らかに一輝を庇っていると見るべきでしょう。一輝がフェルメールさんに殺されないように、とりあえずこの場をうまく丸めようとしている。 しかし、そうであるならば、これは非常にやばいです。デストールさんに完全な死亡フラグが立ってしまいました。今まで悪役のように描かれていた人物が、いきなり良い人になって一輝のために尽くし始めるだなんて、これはもはや、「あたしこの聖戦が終わったら結婚するの」に匹敵するレベルのフラグです。ちなみに原作のパンドラさんもそれで死んでました。 やばいぞ!デストールさんの未来が真剣に心配だぞ! 「きさま黄金聖闘士ともあろう者が……」 「だってしょうがないでしょお 相手は冥界三巨頭のおひとりよぉ 黄金聖闘士が束になったってかないっこないんだからぁ」 どうやら一輝兄さんはコロッと騙されているようですが、ツッコミ人的にはこのデストールさんの言い訳は下手すぎるように思います。 だってPart40では、デストール姐さんお一人で、ガルーダ(+瞬と天馬)を圧倒しまくってたじゃないか!デストールさんがちょっと盆踊りおどっただけで、それまでピンピンしてた水鏡先生が、一瞬でヘロヘロになってたじゃないか!しかもあれ以降の水鏡先生はほとんどヌケガラのデガラシみたいなもんだったわけで、実質、あれがトドメだったようなもんじゃないか! まあ実際は一輝もフェルメールもそのへんの事情は知らないので、この場の言い訳としては問題ないのかもしれませんが。 しかし、そんなことよりも、何よりも最悪にやばいと思うのは、デストールさんは本気で三巨頭に寝返るつもりなら、ほんの一瞬前までハーデス軍の雑魚を殺戮しまくってたのって、明らかに心象悪すぎだと思うんですが。 こんなの、信じてもらえるわけねーだろ、おい……。 「あたしはね ムダな争いはしない主義なのよぉ」 「バカな!オレはムダだとわかっていてもやらねばならぬ闘いはする主義だ(略)」 「まぁ…」 一輝兄さんの決意表明に対するデストールさんのリアクションが、あまりにも乙女すぎる!両手で口を覆ったり、一輝を見つめながら「まぁ…」って言ったり!もしこれが少女漫画だったなら、背景には間違いなくキラキラと点描が飛んでるレベル! もうこれデストールさん、MAJIでKOIする5秒前だぞ!むしろ既にKOIしてそうだぞ!どうするんだよ兄さん! ……しかしこうした一連のデストールさんの言動に対して、一輝兄さんのリアクションもまた、あまりにも甘すぎる気がするのは私だけでしょうか。 だって一輝視点から見たら、デストールさんは言うに事欠いて、今まさにハーデス軍に寝返ろうとしているところなんですよ。なのに一輝兄さんときたら、デストールさんを制裁するどころか、怒る気すらゼロのように見受けられるわけですよ。ありえませんよ。信じられないくらいの寛容さですよ。 だいたいいつもの一輝兄さんなら、もし味方が裏切ったら、裏切りを知ったその瞬間から「アテナの聖闘士が裏切るなど言語道断!」とか言って、相手を敵認定してボコボコにするに決まってますよ。ポセイドン編のカーサ戦を見ても、「一輝兄さんは卑怯なことが嫌いだ」というのは完全に確定事項な訳ですよ。 つまり今回のデストールさんのこの行動は、一輝兄さん的には完璧にアウトのはずなんですよ。本来ならば。 しかも、今回のNDにおける一輝兄さんは、この過去聖域への登場シーンで、こんなことまで口走ってるんですよ。 復習:白羊宮における一輝兄さん(Part26参照) 「このフェニックス一輝をさえぎる者は 敵味方関わりなく倒して通る!!」 ……もうね、デストールさんが三巨頭に寝返るって言った時点で、一輝兄さんはマジギレしてデストールさんに鳳翼天翔しかけるべきレベルだと思うのよね! なのに! 確認:今回の一輝兄さん 「バカな!オレはムダだとわかっていてもやらねばならぬ闘いはする主義だ(略)」 「まぁ…」 いやいやいや!!!おかしいだろ!!! おかしすぎるだろ!!! いや、それとも、もしかして一輝兄さんはデストールさんが芝居してることに気づいてて、その手助けをするために、わざと「デストールが裏切った!」的なリアクションをしてみせているんだろうか。もし味方の一輝兄さんが本気で驚いて見せれば、ハーデス軍のほうもデストールさんの寝返りを信じやすくなるだろうからな。 しかし、だとしたら一輝兄さんは芝居が下手すぎる。もっと本気でデストールさんに拳を向けるくらいしないと、芝居に信憑性が出てこないぞ。 そんなわけで、やはりこの時点では、一輝はデストールさんの言動が芝居だという事には気づいてないような気がする。 結論。 つまり、一輝がデストールさんに甘いのは、完全に、ただのひいき。 超個人的な、ただのえこひいき。 デストールさん!意外と脈ありみたいだぞ! そして一輝兄さん!草葉の陰でエスメラルダが泣いてるぞ! ■論点その2:一輝を見つめるデストールさんが、もはやただの星あき子と化している件。 さて、「まとめて冥界へ叩き返す」という一輝兄さんの挑発に、冥闘士たちがブチ切れて襲い掛かってきました。 「なめるな小僧!」 「オレたちはフェルメール隊だぞ!」 しかしこいつら、「オレたちはフェルメール隊だぞ」とか、そんな外部の人間にはまったく価値のわからない肩書きで威張られても、こっちには全然すごさがわからんのだが。フェルメール隊だからどうだっていうんだよ。 「八つ裂きにしてくれる!」 「冥王軍本隊の力を思い知れ!!」 「おまえの体をズタズタに引き裂いて一片の肉も残さず亡者どもに食らわしてやるぞ」 「一輝!!」 もうこのあたり、デストールさんが完全に春麗ポジションです。紫龍のピンチに「しりゅー!!」って叫ぶ春麗さんの役割を、完璧にデストールさんが果たしてます。 いいのか。兄さんはそれでいいのか。いくらなんでもエスメラルダが浮かばれなさすぎじゃないのか。 ガカアッ 「笑止 本体もなにも今までの雑魚と変わらぬが…」 まったくだよ!!何がフェルメール隊だよ!!結局何がどうすごいのか全然わかんなかったよ!これならPart12で馬と闘った雑兵(スケルトン)の方がまだ頑張ってたよ! 「きさまかなりの経験値を積んでいるようだが」 「いかにも 未来において冥闘士とは散々闘ったのでな」 うむ!確かにそうだな!(笑) ちなみに復習もかねて、ここらでおさらいしておくと、原作ハーデス編において一輝兄さんが直接戦ったハーデス軍のメンツは以下の通りです! ・アイアコス →完勝 ・ハーデス(瞬の肉体) →負け ・パンドラ →完勝 ・嘆きの壁で遭遇した名も無き冥闘士6名 →完勝 ・タナトス →みんなで何とか倒す ・ヒュプノス →みんなで何とか倒す ・ハーデス(本当の肉体) →負け 合計12名。うち民間人1名、神4名、三巨頭1名。てーか、すげえメンツだな! デストールさんが「はぁん?」って言ってビックリするだけのことはあります。 「オレは調子に乗ってつまらん冗談を言う奴が嫌いなのだ(略) コズミックマリオネーション」 しかしながら、アイアコスさんに対しては互角以上に渡り合った一輝兄さんも、どうやらフェルメールさんとは戦い方の相性が悪すぎる模様!完全にやられる一方です。 それにしても、この一連の戦いを見つめながら、いちいち「はっ」とか「一輝!」とか叫びまくってるデストールさんが、完全に春麗ポジションと化している事実について、私はどう受け止めたら良いのだろう(笑) 「どこからねじ切ってくれようか 足か腕か…それとも胴体を真っ二つか…いや残念だがおまえに構っている暇はない」 そう言って、一気に首を落とそうとするフェルメールさん。 しかし彼のこの言い方からは、もし時間さえあるならば、できる限りじわじわと足や腕をねじ切って、長く楽しく遊びたかったのだということが、図らずしもバレバレになっています!やだもうこの人絶対小学校でチョウとかカナブンとか捕まえて生きたまま分解とかやってたに違いないわ!最低! キン ドシャアッ 「デストール きさま邪魔したな」 うわ、フェルメールさん、めっちゃ不機嫌そう!こういう特殊な性癖のフェチ的な人って、遊びを邪魔されたらすっげー怒りそうですよね! しかし効果音ひとつであっさりとフェルメールさんのコズミックマリオネーションの糸を切ってるデストールさん。あなた絶対、三巨頭より強いでしょ。(笑) 「いやあ オッホホ わざわざフェルメール様のお手をわずらわせることもないと思いましてね こんな三下あたしにお任せくださいな」 何という満面の笑み!デストールさん渾身の演技力!この演技力に惑わされて、一輝兄さんは完全にデストールさんが寝返ったと思いこんでいる模様です! 「くっ デストール おまえ裏切りはやっぱり本物か…」 「おだまり!ガキのくせに出しゃばるからよ!」 まあ「敵を騙すにはまず味方から」という言葉もあるしな! ……しかし、どうも一輝が出しゃばってフェルメールさんに立ち向かったせいで、デストールさんが一輝を庇おうとしてることが、フェルメールさんに対してバレバレになってしまったような感はあります。 もしやこの先、一輝を助けたことが原因となって、デストールさんはフェルメールに芝居を見破られ、倒されてしまう、という展開になったりするんでしょうか。 フラグが何本も立ってるので非常に心配です。 ■論点その3:その技名は人をおちょくりすぎですデストールさん!!!(爆笑) 「さあ おまえにはとっておきの技を食らわせてあげるわよぉ」 そう言いながら一輝に対峙するデストールさん! もしや、デストールさんの新技が見られるのか!どきどき! 「おまえの体は異次元に飛び散るのよ さあおゆき」 陀芭陀芭 娑婆陀芭 陀芭陀芭 陀亜 (ダバダバ シャバダバ ダバダバ ダア) ちょ、ちょっと待て……!!! 「ダバダバ シャバダバ」って何だよ!!!おい!!! 「娑婆陀芭陀亜亜亜亜亜亜亜亜亜亜」 (シャバダバダアアアアアアアアアア) 「うわあああ――っ」 うわあああーっじゃねえよ!!!!こっのやろwwwくっそwww 「シャバダバダア」ってどういうことだよ! 思いっきりフランスの恋愛ソングじゃねえかよ!まさかデストールさん、シャンソンが好きなのかよ!いや確かに好きそうだけど!何となく美輪さんとかと趣味がかぶってそうだけど! っていうか18世紀にもシャバダバダアの歌ってあったのかよ! 「オッホホ いなくなったいなくなった いい気味よぉ」 ……えー、さて、気をとりなおして。 このように満面の笑みで一芝居うつことにより、一輝を黄泉比良坂から遠ざけることに成功したデストールさん。 個人的に、このシーンはものすごく、原作ハーデス編でムウが星矢にかけたフェイクのスターライトエクスティンクションを彷彿とさせます。 ちなみにここのツッコミ人は、「あの時ムウが『星矢に』放ったのは本物のスターライトエクスティンクションではなかった」という説をとっているのですが(語り・考察部屋のこの記事参照)、やはり今回のデストールさんのこの技も、あの時のムウさん同様に、フェイクの可能性が高そうです。 つまり、本当は単に目の前の人物を安全なところにテレポーテーションさせてるだけなんだけど、それが敵に知られるとまずいので、いかにももっともらしそうに技を撃ってるフリをして誤魔化してるだけなんじゃないかと。 そして、そういうデストールさんの意図は、まあわかるのですが。 しかしねえ、それにしてもねえ。 この「娑婆陀芭陀亜」は、さすがに少々調子に乗りすぎだと思うんですよねえ。 だってこれ、あまりにも技の名前がふざけすぎているせいで、「どう見ても今テキトーに考えた技だろ!」ってことが、フェルメールさんに対してバレバレすぎる気がするんですよねえ。 アドリブが得意すぎる人って、良くこういうタイプのポカをやらかすんですよねえ。 ……いや、マジでこの先、デストールさんは大丈夫だろうか。何だか真剣に心配になってきた。 ちなみに原作ハーデス編のムウさんは、自分の本来の技「スターライトエクスティンクション」を撃ってるフリをすることで、シオン+デスマスク+アフロディーテの目を誤魔化そうとしたわけですが、彼の場合はあのフェイク技(たぶん実際はただのテレポーテーション)に、「スターライトエクスティンクション」の名前をつけてみせることで、芝居に信憑性を持たせていたわけです。つまり、その程度の努力はしてた。(笑) しかし、このデストールさんは、言うに事欠いて「娑婆陀芭陀亜」などというふざけた名前をつけてしまったわけで……。 ……やっぱ、やばすぎだよねえ。誰がどう聞いても冗談としか思えないよねえ。これでフェルメールさんが騙されてくれると思ってるとしたら、いくらなんでもデストールさんは、フェルメールさんをなめすぎだよねえ……。 ■論点その4:デストールさんのせっかくの芝居が一輝兄さんを助けたせいで台無しになりそうな件。 「フェルメール様 ごらんのとおり一輝めを始末しました 奴は今頃異次元の彼方ですう」 うわあ!デストールさんは相変わらず満面の笑みだけど、それを聞いているフェルメールさんの顔に陰ができまくってるよ!やばいよ!デストールさん!怪しまれてるよ!明らかに「娑婆陀芭陀亜」以降、フェルメールさんに怪しまれはじめてるよ! そんな読者の心の叫びを余所に、「十二宮へ案内しろ」というフェルメールさんに対して「はぁい」といいお返事つきで、ノリノリで従おうとするデストールさんですが…… 「あっといけない 忘れもの」 そう言って突然デストールさんが出してきたのは、例のオメルタ!!(←Part37参照) うわああああ!タイミングが悪すぎるーーー! もっと早く出しとけば良かったものをーーー! よりによってこんな怪しまれはじめてから出すなんてーーー! 「ねえねえ そこのあやつり人形のダンナ ここにこんなもんがあるけどどうするう」 いやいやいや!ちょっと!デストールさん! 何とかしてフェルメールさんに返事させようとしてるのはわかるんだけど、ちょっとその言い方はあまりにもフェルメールさんをバカにしていすぎるのがバレバレすぎて、危ないと思うんですけど!なんかまるで「フェルメールさんがパンドラさんのあやつり人形だ」みたいに聞こえるよ! っていうかフェルメールさんの顔にまたしても陰が! やばい!デストールさんにフラグが立ちまくっていてやばい!無意識のうちに自分の傷口に塩を塗りまくってる状態すぎてやばい! 「ちょっとダンナ こたえてよぉ」 ……良く観察してみると、フェルメールさんは、デストールさんが娑婆陀芭陀亜(爆笑)を撃って以来、デストールさんに対して返事をしていない。どう見ても「娑婆陀芭陀亜」のせいで、デストールさんの思惑が見透かされてしまったんじゃないかと心配でならない。 ■総括 いや……うん……だから、敵の目を欺くのに「娑婆陀芭陀亜」だなんて、幾らなんでもリスク取りすぎなんだよ……。適当に今考えた技だってことがバレバレすぎるんだよ……。 というわけで、このティカ、来週のデストールさんがいよいよ危ないような気がして、いてもたってもいられません。 いやまあそれで普通に1対1の決闘に持ち込まれたとしても、デストールさんには勝つ自信があるのかもしれないですが。 しかしなあ。今回「あたしこの聖戦が終わったら結婚するの」フラグを立ててしまったデストールさんだからなあ……ううむ。 次回を読むのが非常に楽しみでありつつも、非常に怖いです。ぶるぶる。 ※なお、このツッコミ感想を清書し終えた現時点で、ツッコミ人は次回のPart65の内容を全く読んでいません!一応入手だけはしてるんですが、この感想を書き終えるまでは読まないようにしております。なので、つまりこの感想をアップした後、これから早速Part65を読む予定です!やばい!デストールさんが心配すぎてドキドキする! <完> 多分続く 「Part63」へ← →「Part65」へ |
Written by T'ika /2014.1.10