2002年 ヴェネツィア (4)

 下の2枚の写真はアカデミア橋からカナルグランデを見たところです。見慣れたあるモノが写っていません。

水上バスが走っていないカナルグランデ 1
水上バスが走っていないカナルグランデ 2

アカデミア橋からサルーテ方向

アカデミア橋からサンタルチア駅方向
水上タクシー(右)と荷物を運ぶ船

 この日はストで水上バスの姿がなく、カナルグランデが閑散とした感じです。


  水上バスのショーペロ 

船の通勤ラッシュを体験してみたいという理由で、私たちは早朝の水上バスに乗りました。
通勤時間帯であるにもかかわらず、水上バスの運行数は昼間と大差なく、待っている客全員を乗せきれずに離岸する光景が何度も繰り返されます。
ローマ広場で配っていた新聞には「バスのショーペロ(スト)」に関する記事が掲載されており、どうやら、既にショーペロがはじまっていたようです。

ひとしきり散策し終えてリアルト橋に戻ってくると、通りを行き交う人が随分多くなっていました。水上バスの駅には「24時間スト」と注意書きが貼られており、離島行きなどごく一部を除いて、すでに水上バスは運行を停止していました。

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  ヴェネツィア散策  

この街の重要な足、水上バスが走っていない場合は目的の教会や広場、店などにたどり着くまで、「歩く」しかありません。歩き慣れない人にとって徒歩は少し疲れるかもしれません。でもこれが、ヴェネツィアならではの街の楽しみ方だと思います。

ヴェネツィアを徒歩でさまよい、私は一層、この街に惹かれていったと言えます。路地裏の散歩は思わぬ発見があり、気がつくと結構な距離を歩いてしまうものです。そして何より車のない街には、のんびりとした安心感があります。
裏通りには地元の人の集まる広場バーカリ(居酒屋)、露店など、水上バスの上からは観察できない、水上都市のもう1つの顔があります。


土地の狭いヴェネツィアでは道幅の広い道路を見かけることは、ほとんどありません。大抵は迷路のような細い道が建物の間を縫うように走っているのです。
その両脇に衣料品店や文房具店、マスケラなどの土産物を売る店、ジェラートを売る店、バール、トラットリアなどが軒を連ねています。時には地元作家の絵画や版画を売る店などに出くわしたりもします。

曲がりくねった路地を歩きながら、目を引いた店に立ち寄ったり、小さな運河にかかる太鼓橋を何度も渡ります。こういう所を歩いていると、1つの街だと思っていたヴェネツィアが、本当は小さな島の集団であると体感することができます。歩き疲れたら不意に現れる静かな広場のバールで一休みし、また、地図を片手に目的地を探します。
 

ドルソドゥーロ地区の小運河
路地の先に待つのは、広場か運河か…?
地図を見ながら目的地を探すという、「ちょっと探検モード」が
ヴェネツィア散策の楽しさです。
ドルソドゥーロ地区にて。



それにしても、ヴェネツィアの道は細く複雑です。道というより、家々の間の狭い通路、路地というべきでしょう。中には、建物に「ソットポルテゴ」と呼ばれるトンネルが開けられているところもあります。私たちは何度も道に迷いました。地図を見ながら、通りの名前を確認しつつ散策する観光客の姿は、街のあちこちで見かけます。(蛇足:「水上バスの駅で路線図を指さす」と双璧。ヴェネツィアの街角でよく出くわす光景ですネ。)

街全体が巨大な迷路となっているヴェネツィアを歩くには、小さな通りの名前までしっかり書いてある地図が必需品です。
また、各通りの曲がり角に書かれてある通りの名前を見逃さないようにしなければなりません。

そして、
サンマルコ広場・リアルト橋・アカデミア橋・ローマ広場・サンタルチア駅に向かう時は、

通りの角にある【PER〜】という黄色い看板を目印に進みます。例えばサンマルコなら 主な曲がり角に【PER SANMARCO】と表示しています。
迷いそうになったら人の流れについて行きます。そうすればいつのまにか目的地にたどり着きます。
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リアルト橋の下を散策する人
リアルト橋の下を散策する人



リアルト橋からサンマルコ広場までは水上バスで15〜20分かかりますが、実は、歩いていくと10分もかかりません。ただし、途中で、思わずショーウインドウに見入ったりしないことが条件です(小洒落た衣類や美味しそうな食材が並んでいるので、これが結構難しい。)。また、人通りが多い場合も、10分は難しいタイムとなります。

街を歩き回るうちに、私たちはいくつかの近道を見つけました。自分たちだけの秘密の抜け道を見つけるのも、他の街では味わえない楽しみの一つです。

ヴェネツィアの花嫁さん
結婚式シーズンなのか ヴェネツィアでは
3人の花嫁さんを見ました。
ドルソドゥーロ地区にて。

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