2010/02/08 ひとときの梅見 |
いつものように重い荷物を持って、何か気持ちが慌ただしくて、セカセカ歩いていました。 昨日までと比べれば、大分暖かいとはいえ、空気は冷たいし、寒いのは嫌いだし… 気がつくと、何となしに心の奥から、 「はぁー」 とため息をついていました。 その時です。 向かい側から歩いて来る、一人の見知らぬ品のいい老婦人が、急にニコニコと、 「きれいですね〜」 と話しかけてきました。 周りには他に誰もいないし、明らかにこっちの方を見て、話しかけています。 とっさに何のことかわからなくて、曖昧に、 「はあ」 と間抜けな相づちを打つと、 「ほら、紅と白で」 と指差した先には、隣家の塀の中からのぞく枝に咲いたお花。 下を向いて歩いていたのか、全く気がつかなかったのです。 「梅でしょうか?」そんなに植物には詳しい方ではないですが、今の時期ならそうかしら?と思いながら、尋ねると、 「そうです。梅ですねぇ。日当たりがいいからあんなにきれいに咲いて…遠くまで行かなくても、ここで、梅見ができますね〜」 と微笑みました。 「本当ですね。」と日溜まりの紅白の梅をあらためて眺めました。 塀からちょうどいい感じでまるで絵のようにのぞく梅の花。間もなく、ご婦人は、「失礼しました」とにっこりと会釈して行かれました。 何となく心の余裕がなくなっていた私に、トントンと肩を叩いて気がつかさせてくれたような出来事。 あの笑顔の素敵なご婦人は、もしかしたら人間じゃなくて、梅の精だったりして!? |
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2010/02/18 0.7秒の4回転 |
とうとう始まりましたね!オリンピックのフィギュアスケート! まずは男子のショート。 高橋選手は、僅差の3位発進とまずまずいい感じです。 芸術性では、抜群だし、踊りとして見たら言うことないんだけど、何しろスケート競技だから、フリーでもジャンプが成功することを祈るのみです。 ちなみに、高橋選手のショートでの曲、「eye」は、十年くらい前、公演で私も使っていて、懐かしい曲でもあります。 踊りとして見て、素敵なのは、ジョニー ウィア選手。 セクシーで、身体の使い方も美しくて、そのまま、パリオペラ座のコンテンポラリーダンサーでいけるくらい。 妖しい感じのピンクの効いた衣装で、客席へのアピールがあるたびに、「キャージョニー!」と黄色い声。 もちろん私も、テレビ前で「キャー」。 そりゃジャンプが決まれば見てて気持ちはいいけれど、世の中が四回転!四回転!と騒ぐほど、“跳べばいいってもんじゃない”と思っている私ですが、先日、見たテレビの番組はちょっと面白かったです。 NHKの“ミラクルボディー、フィギュアスケート0.7秒の美しき支配者”ていう番組。 ブライアン・ジュベール選手の四回転ジャンプに迫った番組で、何と四回転ジャンプは空中滞空時間わずか0.7秒の間に行われるということ!これは、もちろんスケートのスピードが成せる技で、地上で私達が自分の足で踏み切って回るとしたら、せいぜい2秒間に二回か三回くらい?(適当に言ってますが…) それにしても、ビデオで撮って、コマ送りで見ると、ジュベール選手の軸は、どの瞬間も見事にまっすぐ! 素晴らしい! 軸が細くまっすぐだと、なぜ速く回るかという実験もとても面白かったです。 軸を通した紙の車輪の外側にクリップの重しをとめて軸を太くしたものと、中心に集めて軸を細くしたものを、同時に坂から転がす実験です。 もちろん軸を中心に集めたものが、速く回ります。 理屈でわかっていても、実際に目で見るとあらためて納得しました。 (ターンの軸はやはり細くまっすぐ!) 筋肉をつけすぎて体重を増やさないように、お母様に作ってもらったカリフラワーのピューレを主食!に節制しあらゆる努力していたジュベール選手。 あんなに安定していた四回転ジャンプが、何故かオリンピックのショートでは気の毒なくらいに失敗! いったい何があったのでしょうか… やはり人間が繰り出す技には、完全がない、だからこそ熱いドラマが生まれるわけですね〜 明日のフリーは、録画を、それも後から見る事になりますが、各選手の健闘、そして表彰台の日本独占(いきなりの国粋主義)を祈りたいと思います。 |
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