ア ユ タ ヤ 編 文責:女王様1号 |
※ 1バーツ=3円弱(2003年GW当時) ※
◆ アユタヤはこんなところ ◆
バンコクからクルマで1時間強。よくあるオプショナルツアーだと復路は船でチャオプラヤ川クルーズなのだが、それだと4時間くらいもかかるらしいので時間のない短期旅行者にはいかがなものか?
夜になると主要遺跡がライトアップされるが、今回は昼間の観光だったので関係ナシ。ライトアップ時間にはもう遺跡内の見学はできないので、中まで入りたい人はやはり昼間に行く必要があります。
歴史的には14世紀半ばから約400年間栄えた古都(ガイドブックによると「タイの鎌倉」)だが、ビルマとの戦争に敗れて王朝が滅んだため遺跡や仏像に破壊の跡が目立つ。でもタイで1番早く登録された世界遺産。
そしてアユタヤと聞けば山田長政という名前を思い出す人も多いハズ。
バンコクとはそれほど気温は変わらないと思うが、観光場所が基本的にすべて屋外なので暑さ&紫外線対策および飲み物の携帯は必須。
バ
ン
パ
イ
ン
離
宮アユタヤ王朝時代に造られた夏の離宮。チャオプラヤ川の流れを敷地内に取り込んで、川岸や中州の小島にさまざまな建築様式の建物が建てられている。 敷地内は無茶苦茶広いというほどでもないが、移動用の有料カートがあるようだった。
1番有名な美しい建物が右写真のタイ風水上パレス。ここは完全に陸地と切り離されているので岸から眺めるのみ。
この水上パレス観賞用とも言える展望テラスが岸辺から水面上に張り出していて、そこで池の魚にやるエサ(かなり大きな塊のパン)を売っている。 ガイドさんが買ってくれたエサを投げてみると黒くてデカい魚がわらわらと集まってきて結構コワイ。
左写真の中国建築のところでガイドさんにおっ放され、後は自由見学に。中は赤と金を基調にしたハデハデ装飾。 入り口付近に係員が何名かいたが、ちょうどそこに大型扇風機があるので単に涼んでいるようで、何か仕事をしているようには見えない (^^;。客が写真撮影しようとしたりしたら注意するのかもしれないけど(内部は撮影禁止&脱帽・脱靴)。
2階に上がるとこれまた豪勢な中国風ティールーム(?)をガラス越しに見ることができる。ほとんど人がいないので、女王様たちも係員にならって扇風機の前で涼み放題(多分写真も撮り放題)。他にはギリシャ風とガイドさんが説明していたがほとんどそうは見えない(張り出し窓の外の柱がちょっとギリシャ風ではあるが)建物、黄色と赤の悪趣味な灯台みたいな塔(上って展望可能)、アユタヤ様式の仏塔、大小の象型に刈り込んだ植え込みなどがある。
入り口近くにあるみやげ売場は広いが、特にバンパイン離宮っぽいみやげものというものはなさそうでした。日
本
人
町
跡 バンパイン離宮からクルマで約20分。チャオプラヤ川岸にぽつねんと建っている「アユチヤ(アユタヤではない)日本人町の跡」の石碑(左写真)。 往時には800~3,000人の日本人が住んでいたらしいが、その繁栄を思い起こさせるようなものは♪なんにもない なんにもない まったくなんにもない。ただの駐車場にしか見えないところである。
考えてみれば、アユタヤの遺跡観光に来る外国人観光客は多くても、こんなところに来るのはまず日本人オンリーだろうし。ここでも石碑前で写真を撮り、案内板前で簡単な説明を受けただけで自由行動にされる。とはいえ、これ以上見るものといえば奥の方にある泰日協会展示館しかないので、涼を求めてとりあえず中へ。
建物の右奥に仁王立ちになっているのが、ミスター・アユタヤこと(ウソ)山田長政の像(右写真)。アユタヤ王朝の服装をしているようだ。仏像並みに花や果物を供えられていた。 駿河出身の彼は、実は女王様2号と同郷人。
他にも御朱印船や当時の日本人町の復元模型や写真パネルが展示されているが、はっきり言って1分くらいで見終わる (^^;。この後、女王様一行はさらに時間を潰すべく、泰日協会展示館の大半を占めるみやげもの売場へと向かったのだが、それについては「買い物」で。
アユタヤ観光はもともとツアー料金に含まれているために各観光地ごとの入場料がわからないのだが、さすがにここは入場無料だと思われる(笑)。ワ
ッ
ト
・
ヤ
イ
・
チ
ャ
イ
・
モ
ン
コ
ン日本人町跡からクルマで数分のところにあるワット・ヤイ・チャイ・モンコンは、アユタヤ王朝の初代ウートーン王が留学僧のために建立したんだそうな。 高さ72mの巨大な塔(右写真)は、その後ナレースワン大王(17世紀頃?)の対ビルマ戦勝記念に建造されたもの。
写真でわかるように、途中までは階段を上っていって中を見ることができる。と言っても、中には石仏が何体か安置されているのみで、さらにコウモリが住みついていて臭いー!
この仏塔をぐるっと囲むように108体の石仏が配置されている。日本の仏像って伏し目がちな半眼というイメージだが、ここの石仏には細い目を見開いてニヤリ笑いというタイプがいて(左上写真)なんかイヤな感じだ(笑)。 白目黒目が着色されているのも寝ている人の瞼にイタズラ描きした目を思わせてブキミ。
しかし敬虔な仏教徒のタイ人たちは、そんなニヤリ仏にも蓮の花やワンカップタイプの水や仏衣(黄色い布)のお供えを怠らない。この日はメーデーで休みの日だったので、敬虔なタイ人たちが大勢お参りに来ていた。
仏塔の真裏には3体くらい、ちょっと大きめの立像もある。![]()
そして、ここにもバンコクのワット・ポー同様、寝釈迦仏(左下写真)がいた。ワット・ポーよりは小柄だが、10mくらいはある。説明板によると20年くらい前に造り直されたものらしいが、野ざらしなせいか、既に金粉(ただの金色絵の具かも)はすっかりはげ落ちてご覧の状態に。 足の裏の金色が残っている箇所を触ってみたら、思いっきり指に金色が付いたし。 (^^;
ワット・ポーの寝釈迦仏が室内に横たわってちょっとつ~んと澄まし顔なのに比べ、ここの寝釈迦仏は「やってらんねーよ、暑くてよー」とゴロ寝している感じがする。気持ちはわかるよ(?)。
でもやっぱりこんなゴロ寝仏の前でも敬虔な一家がひざまずいてお供え物を捧げ、熱心に祈っているのであった。ワ
ッ
ト
・
プ
ラ
・
マ
ハ
|
タ
|
ト ワット・ヤイ・チャイ・モンコンからクルマで約10分。チャオプラヤ川とその支流のパーサック川に囲まれた中州地帯(と言っても広いし、遺跡のある場所以外は単なる市街地なので中州という感じは全然しない)には遺跡が点在している。 そのアユタヤ遺跡群の中で最も有名かもしれないのが、ワット・プラ・マハータートにある木の根の間の仏像頭部(左上写真)。
なんでこんなことになっているかというと、ビルマ軍が侵攻してきたときにこの寺院を破壊し倒してそこらじゅうの仏像の頭部もことごとく刈り取ってしまったのだが、その中の1つがたまたまこんな状態になったらしい。 でもビルマだって仏教国のハズなのに、ここまでしていいのか?
この仏頭の前で写真を撮るときはしゃがまないといけない。そうしないと不敬だということで怒られます(多分)。それから頭部のない仏像の後ろに立って自分の顔を仏像の上に出してのバカ写真撮影も禁止。この遺跡の敷地内には、左下写真のような崩れかけた塔があちこちに残っている。 薄手のレンガ風の赤茶色の石を積み重ねて造られているのだが、ピサの斜塔並みに傾いているものもあるので、単にビルマ軍の侵攻で破壊されただけでなく、中州という地理的な地盤の弱さも関係していそう。
敷地の塀越しには、隣に建つ遺跡、ワット・ラーヂャブラナ(右写真)も見えたが、こちらには行かなかった。どちらの遺跡からも略奪を免れた宝物類が発見されたそうなので、興味ある人はバンコクの国立博物館へ。
この遺跡を見て回っている頃には太陽が真上に位置していてほとんど日陰もなく、女王様たちはすっかりグロッキー。川縁なので、少しでも日が陰って風が吹けば一瞬は涼しいのだが…。 しかし、また自由見学時間をどうやってしのごうかと日陰を求めて遺跡内をさまよううちに、最初に見た仏頭の周辺で地面にゴロゴロと横たわる数匹の野良犬にはたと気付いた。もしかして、この辺は比較的涼しい? と思ってしばらくたたずんでみたら、ちょうど風の通り道になっているようで確かに涼しかった。遺跡内で涼みたいなら野良犬に訊け!という新たな教訓が生まれました(笑)。
そろそろ集合場所に戻ろうかとしていたら、「日本人の方ですよね?」と女王様たちより10才くらい若そうな1人旅の女の子に声をかけられた。 もう何日も前からタイに来ていたそうだが、あまりにも日本人観光客が少なかったので思わず親近感を感じたらしい。 彼女のカメラで一緒に写真を撮ったが、例によって例のごとくアドレス交換も何もしなかったのでそれ以上の交流は生まれず(爆)。ワ
ッ
ト
・
プ
ラ
・
ス
ィ
|
・
サ
ン
ペ
ッ
トワット・プラ・スィー・サンペットはアユタヤ王朝の王室守護寺院で、3基並んだセイロン様式のチェディ(=仏塔)が比較的キレイに残っている(右写真)。 素人が3基揃った写真を撮るのは一苦労だけど。
チェディの中にはそれぞれ8代、9代、10代の王様の遺骨が納められているそうだが、塔の四方にある龕(くぼみ)までは急な階段で上ることができる。 一族郎党+ペットの犬連れで上っている人々もいた。が、やはりこの中もコウモリの住みかに(臭)。 それでも上に上ると風通しが良いので多少は涼しい。チェディの周囲をぐるっと回ってみると、石畳と石柱だけの残る宮殿跡があった。アユタヤ王朝初の宮殿はここに建てられたのだが、火災で焼失したとのこと。
また別のエリアでは、今も炎天下で発掘作業を行っている一団がいた。
ラ
ン
チ
ブ
ッ
フ
ェワット・プラ・マハータートの自由見学に入る前、ガイドさんに「ここを見終わったら昼食にするか、もう1ヶ所見てからにするか考えておいてください」と言われた女王様たち。 まだそれほど空腹ではなかったのだが、あまりの暑さに負けて先に昼食(というより第1の目的は涼しいところでの休息)を選択した。
この日の昼食は、ホテルのレストランでランチブッフェ。ちゃんと覚えていないのだが、ガイドブックの地図で確認してみるとおそらくKrung Si River Hotelというところ。いわゆるフツーのランチブッフェだったが、タイ風デザートが充実していたのがちょっと珍しかったかも。ガイドさんが「これにはこのシロップをかけて」みたいな説明もしてくれた…けど見るからに甘甘 (^^;。 なので甘モノ苦手な1号はもちろん、2号も10号もあまり手を出していなかったような。
手を出さなかったと言えば寿司。日本人客向けなのか、そんなものまであるのだ。でもわざわざアユタヤまで来て別に寿司食べなくてもいいでしょう。新鮮な魚介類の獲れる漁師町じゃないんだから。
逆に3人ともチャレンジしてみたのが、その場で作ってもらえる麺類。スープは1種類しかないが、麺は4種類用意されていて、各自が好きなモノをチョイスして茹でてもらう。 3人とも違う種類の麺を選んでみたが、1号が選んだのはかなりラーメンに近い麺(バミーというらしい)だった。
茹で上がった麺にスープを入れてもらったら、今度は自分で調味料を投入。 ナムプラーとか唐辛子のたっぷり入ったオイルとか、辛そうな調味料を入れるときはおっかなびっくりになってしまうが、食べてみたところ麺自体が甘かったので辛味調味料の投入は必須(入れすぎない程度にね)。 調味料置き場には辛味調味料と共に砂糖があったが、日本人的味覚で言わせてもらうと「麺類に砂糖入れてどーするよ」って感じ。だいたいなんで麺が甘いんだー?!食事代はアユタヤ観光料金に含まれていたが、飲み物は別料金。瓶ビール(確かシンハービールだった)1本140バーツ。
泰
日
協
会
展
示
館旅行会社のガイドさんに引率されて回る観光ではみやげもの店の立ち寄りは避けて通れないけど、ここアユタヤではそもそもそんな店がないのか、途中で入ったのは日本人町跡にある泰日協会展示館内の物販コーナーのみ。 ここも直射日光を避けるために思わず入ってしまったが、ガイドさんに強制連行されたわけじゃないし、イヤなら入らなくても良かった(でもあの暑さでは入らざるを得ない。まさに太陽政策?)。 さて、中にはタイ人の売り子のねーさんたちだけではなく、(多分)泰日協会の関係者である日本人のオジサンたちもいる。我々がちょっと商品を手に取ってみたりすると間髪入れずに説明開始。 特にシルク製品について、「どこそこ周辺で売っているのはニセモノ」「ジム・トンプソン(シルク製品の有名ブランド)でも以前ニセモノを売っていて国会で問題になった」「(本を見せながら)そのことを日本人の大学教授が書いた本が出ている」と力説。
確かに彼の話は正しいのかもしれないが、結構しつこいので徐々に「ありがた迷惑」「大きなお世話」「放っといて」気分に。だって、「ここで販売しているシルク製品はノーブランドだが、直接卸しているのでこの値段」という展開になって、親切心だけじゃなく要はここで買ってほしいわけなんだしさ。
値段的にも別に安くはない。品質がいいから、と彼は反論するでしょうが、職場への義理みやげとかならもっと安いニセモノで構わない(笑)わけだし、高価なみやげならたとえ「ニセモノ疑惑」があってもブランド品の方が通じやすいし。 ノーブランドだがそこそこの値段、って自分が気に入って買う分にはいいけど、みやげものとしては役に立たないカテゴリなのでは?
で、結局ここでは暑さ対策として和紙でできた扇子を3女王様そろって購入。白・黄色・ピンク・オレンジ・薄緑・水色・薄紫などの種類があり、ブーゲンビリアの花びらや葉が漉き込まれていてかわいい。 これは60バーツで、もう一回り小ぶりな50バーツのものもあったが、それだとあまりあおげないかも。この扇子は以後、炎天下のアユタヤ観光で大活躍しました。 モノによってはほとんど花びらが入ってなかったり、笹の葉みたいのがびよーんと飛び出していたりするので、じっくりチェックして購入すべし。
他にも2号が母上へのみやげとして花模様の巻きスカート 500バーツを購入(が、後で「このスカートに合う上衣を持っているとは思えない、上衣も買えばよかった…」とちょっと後悔していた様子)。
タイバーツだけでなく、日本円でも直接払えるのがメリットと言えばメリット。
象 ワット・プララームからワット・プラ・スィー・サンペット間を約20分で周遊するらしい。400バーツらしい。ところどころで写真撮影をしてくれるらしい。
…と伝聞体で書いているところからおわかりの通り、実はこれ乗ってません。途中でチラリと見かけただけ。始めから観光予定には入ってなかったし、我々も乗る気はなかったし。
ただ、ワット・プラ・スィー・サンペットを見終わってクルマに乗ったらもう空港へ直行ということが判明し、まだずいぶん時間が早かったので(もう1ヶ所くらい観光できる時間だった)「これだけですか?」と言ったら「象さんに乗りたいですか?」と聞かれたのだ。
そういえば日本人町跡にいるときにも「象に乗ったことありますか?」と聞かれて1号が「インドで乗りました」と答えたのだが、もしかしてここで「ありません」と答えていれば乗る予定になったのかも。 だったら2号&10号に悪いことをしたかな? …でも、ここで乗ってもいない象のことを書いているあたり、「やっぱり乗っておけばよかったかも」と1番思っているのは間違いなく1号だ(爆)。
車窓から見かけた限りではフツーにクルマが走っている道路の脇を行進していて、ちょっとビビりました。