上海編

※ 1元=約14.6円(2006年GW当時) ※

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◆ 観光 ◆

黄 浦 江 ナ イ ト ク ル ー ズ
東方明珠塔  旅行初日の夕方に上海に到着し、現地ガイドさんと合流して夕食レストランにクルマで向かう約1時間のあいだに速攻でオプショナルツアーの売り込みをされた。 向こうの商売に乗るのはちょっとシャクだったのだが、上海滞在は実質1日ない、泊まるホテルが市内の中心地からちょっと離れている、女王様3号も昨年上海出張に来たときに夜はほとんど外出しなかった…等々の理由から、その場で今夜のナイトクルーズに申し込むことに。 料金は200元。当然これはボリボリ価格で、自力でチケットを買えばはるかに安いハズなのだが、背に腹は変えられず。

 夕飯レストランからクルマで遊覧船乗り場に直行し、夜8時出航の便に乗船する。ガイドさんはともかく、なぜかクルマの運転手さんも一緒に乗ってきた。 女王様たちのオプショナル代から運転手さんの分のチケット代も捻出されている疑惑浮上(笑)。
 女王様たちが乗ったのは、よくあるタイプの2階建て遊覧船。夜景を見るのが目的なので、見晴らしのよいデッキに陣取る。

 ちょうど船着き場の対岸にそびえているのが東方明珠塔(右写真)。高さ468mのアジア1高いテレビ塔。ご覧のようにど派手カラーのライトアップで、しかもそれが絶えず変化していた。 展望台の部分が丸いので、まさにミラーボールのよう。静止した写真ではうまくお見せできなくて残念。
 また、林立している高層オフィスビルの中にも壁面全体が原色のネオンサインになっているものが見られた。 ガイドさんは「上海は経済の都市なので日本でいうと大阪に似てる」と言うのだが、それよりもこういう色彩感覚とか「目立ってナンボ!」という指向が大阪に似ているのでは?と思う女王様たちであった。 外灘

 船は下流に向かい、30分ほど進んだところにある楊浦大橋の手前でUターン。東方明珠塔が見えなくなる頃からは周辺は工場地帯になってしまい、ほとんど見るべきものがナイ。夜風もだんだん涼しくなってくるし…。
 そのうちに外灘と呼ばれるエリアの租界時代の建物群(左写真)が見えてくるようになって、ダレていた乗客たちも再び盛り上がり。この趣ある建物群は、今はほとんどが金融関係で使用されているらしい。

 外灘を過ぎるとまもなく船着き場に着いて、クルーズ終了。所要約1時間。船内では日本語の説明テープも流れていたように思うが、デッキにいるとよく聞こえなかった(ガイドさんが説明してくれたからいいけどさ)。
 欲を言えばもうちょっと手前で折り返してくれればベターだが、現在の上海のパワーが感じられるという点でも夜景は一見の価値があった。 でも夏場は省エネのためライトアップが制限されるそうなので、夜景を満喫したい方は行く時期にご注意とのこと。

豫 園   【HPあり(豫園商城)】
玉玲瓏

龍壁

 2日目午前中の観光スポットはまずココ。豫園は明の時代のお役人が1559年から18年かけて造ったという中国庭園。 一介の役人がナゼこんなゴージャス庭園を造れるのだ、不正蓄財か?などと思いつつ、ガイドさんに導かれて中を巡る。

 しかし、女王様たちにはぶっちゃけ中国庭園の良さがわからなかった(爆)。たとえば左上写真は「玉玲瓏(イュリンロン)」という名の庭石。 その正体は、無錫の近くにある太湖の湖底で水の力で自然に無数の穴が開いたという太湖石で、玉玲瓏は中国3大太湖石の1つに数えられる銘石らしい。 仰山堂からの眺め上から水をかけるとたくさんの穴から噴水のように水が流れるんです」とガイドさんは言うが、ただ見ている分には別に美しいとも感じないし…個人的には日本庭園の枯山水の方がまだわかる気が。
 右写真は仰山堂という建物から見た庭園の様子なのだが、コレもう~ん、今ひとつふたつみっつ良さが伝わってこなかった。 建物の中に置かれている黒檀や紫檀製の家具類も「ふーん」という感じだし。ガイドブックには「江南随一の名園で中国の美意識にふれる」と書かれているので、女王様たちには中国の美意識が足りなかったということか?

 唯一面白かったのが龍壁(左下写真)。白壁の上にうねうね~っと長い龍が。本来、龍は皇帝しか使っちゃいけなかったので、言い逃れるために爪の数を5本→3本に変えたとか、 龍の口の中に珠が入っていて口を開けっぱにしているためにヨダレが垂れるので、それを舌で拭き取るために顎の下にカエルがいるとか、小技も効いてます(?)。

 豫園を出たところには池があって九曲橋というカクカク曲がった橋が架かっており、その周辺は豫園商城上海老街という昔風の建物が並んだショッピングエリア。 ここで20分くらい自由散策になったが、売られているみやげものや食べ物で特に興味を惹かれるものもナシ。
 豫園商城の中に1軒「行列のできる小籠包屋」があったが、それはどうやら南翔饅頭店という老舗だったらしい。

外 灘
夜の外灘  豫園から移動して、昨夜のナイトクルーズで船上から眺めた外灘沿いの遊歩道へ。昼間見る東方明珠塔は太陽の光を反射してまぶしいだけで、なんか味気ない感じ。 オフィスビルも、壁面のネオンが点灯していないと、どこにでもあるごくフツーのビルだしね。

 そして外灘のレトロな石造りの建物群には、昼間よく見てみると真っ赤な垂れ幕が(写真で見れば昨夜のナイトクルーズのときから既に垂れ幕はあったのだが、遠くからではなんだかよくわからなかった)。 一見、赤札市開催中のデパートのようだが、書かれている文字を読んでみると「共産党万歳」とかいった内容で、どうやら明日のメーデーを祝うための垂れ幕らしかった。 こういうのは美観を損ねていると思うが、時節柄しかたないのか…。

 と、道路越しに建物を眺めてオシマイ。建物の前を歩いたりすればまた違った発見があったりしたかもしれないけれど、とにかく上海観光は時間が短かった
 ちなみに左右の写真は、角度は若干違うけど、同じ建物を昼と夜にそれぞれ撮ったもの。

昼間の外灘


◆ 食事 ◆

上 海 老 站   【HPあり】
西太后の宮廷列車  今回のツアーは全食事付きで、なぜか有名店での食事が多い(それで選んだわけではないのだが)。
 その中でまず最初に訪れたのが初日の夕飯を食べる「上海老站(シャンハイラオジャン)」。事前にガイドブックやネットで調べた情報によると、「上海セレブに人気のオシャレな店」的なことが書かれており、期待は高まる。

 店名は「上海の古い駅」という意味。メインの建物は修道院を改装したものだが、中庭に2台の客車と1台の蒸気機関車がコの字形に置かれているのが名前の由来になっている。
 そして女王様たちは、中庭の左側にある緑色の客車の方に通された。これは孫文夫人で副主席も務めた宋慶齢の外出用列車だったそうで、現在、中はこんな感じに使われている(右上写真)。
 また、窓ガラス越しに見える茶色の客車の方は、西太后の宮廷列車だったとのこと(左写真)。
 車内には当時を偲ばせる古い写真や絵が飾られており(メインの建物の中もレトロな家具・時計・電話・タイプライターなどが置かれている)、女王様たちが座った1番奧の席の背後には網棚もあったりして、雰囲気はバッチグー。

 ツアー食ということで、残念ながらメニューは自分で選べない。コースみたいなものなのか、予算の中でガイドさんがお店と相談してチョイスしたものなのかも不明。
 自由に選べるのは有料の飲み物のみ。ということで、ここでは青島ビールゴールドラベル(右下写真)を注文。25元。フツーの青島ビールは味が薄い感じがするが、ゴールドラベルは日本のビールに近い味だった。
 ビールを飲みながら突き出し(下左写真手前に写っている小皿)をチビチビ食べていると、料理が運ばれてきた。1皿目は前菜的なモノを予想していたのだが、いきなり揚げ鶏だった(下左写真)。 しかも結構量が多い。14時発の飛行機で食べた機内食がまだ消化されていないし、しょっぱなからガッツリした上海料理に気押されてしまう。
 そして、「次は野菜モノかな」という予想も空しく、2皿目に出てきたのも揚げ豚(下中写真)で目が点。揚げ鳥に次ぐ揚げ豚、恐るべしアゲアゲ攻撃! 量もさらに倍!になってるし。 この辺りから、一体全部でどれだけの量が出てくるのかと気が気でなくなってしまった。「この量の多さは絶対2人分じゃないよ。」 「このツアー、本当は他にも参加者がいたのにドタキャンになって、その連絡がお店に伝わってないんじゃないの?」とぼやきながら、揚げ肉をつつく女王様たち。
 その後に出てきたスープや白菜&貝柱の炒め煮(?)はしつこくなくて美味しかったが(でも量は多い)、青菜の油炒め(下右写真)は激マズかった。ギトギトに油ギッシュだし、ヘンな甘さがあるし。 正直、1号は中華でこんなに口に合わない料理があるとは思わなかった、というくらいのミョーな味だった。

宋慶齢の外出用列車内

青島ビールゴールドラベル

まずは揚げ鳥! 続いて揚げ豚! そして激マズ青菜の油炒め

 というわけで、デザートまで終了したときにもテーブル上には食べきれないお皿が山積み状態。中華料理では食べ残すことは失礼ではない(全部残さず食べる方が「足りない、もっと出せ」という意味になって失礼らしい)というのが救い。 他の店でも通常日本人が考える2人分より多い量が出てきたが、1番大量に出てきたのは間違いなくこの店だった。
 それだけたくさんの料理が出てきたにもかかわらず、ガイドブックなどにも載っているオススメ料理の「清炒河蝦仁(川エビのむき身の塩味炒め)」は出てこなかったのも悲しい。 予算の都合もあるだろうが、それなら揚げ鳥と揚げ豚と青菜の油炒めは要らないから川エビを食べさせてくれい。帰り際に他のテーブルにこの料理が出ていて、とても美味しそうだったので、悲しみはさらに深まった。 女王様たちはそれを横目で見ながら、「このお店は高いんだろうけど、そのほとんどは席料だったね」とグルメなツアーの先行きに不安を覚えながら店を後にするしかなかった。 やはり、オシャレで美味しい店はフリーで行くに限ります。

丁 香 花 園 申 粤 軒   【HPあり】
丁香花園申粤軒外観  2日目の昼食は、日清戦争講和のときの清国側代表として有名な李鴻章が奥さんだか愛人だかの丁香さんのために造った庭園の中にあるガーデンレストラン「申粤軒(しんおうけん)」にて。 「粤」の字は広東料理を意味するそうだが、今は広東料理と上海料理の二刀流で営業している。

丁香花園申粤軒庭園  緑に囲まれていて、大きな窓からの眺めも良い…のだろうが、女王様たちの席は窓際ではなかったので食事中は店内しか見えなかった(右上写真は店のパンフから転載)。
 食事が終わってクルマに戻るときにちょっと庭の方を見てみたが、庭はあくまでも遠くからの観賞用で、小道を進もうとすると警備員に止められてしまうのだった。 左写真はギリギリ入れる小道の入口から撮った中国庭園。

   ここもガイドブックに載っているような有名店なのだが、昨夜の上海老站に期待を裏切られたため、女王様たちはちょっと懐疑的に(笑)。 やはりメニューは選べず、飲茶ランチコースのようなものが次々に運ばれてきた(下写真)。
 しかし心配は杞憂で、このお店の料理の味付けはとても食べやすくて美味しく、量も昨夜に比べれば適量だった(それでも昼食としては多いけど)。
 コースの内容は春巻・エビシュウマイ・ミニ小籠包・スープなど。メイン(下写真左端)はホタテ、イカ、ブロッコリーを揚げた玉子豆腐と炒めたもので、「海皇玉子豆腐」という料理だったらしいが、玉子豆腐がフワフワと不思議な食感で美味しかった。
 できれば庭の見える良席で食べたかったけれど、ともかくこの店のおかげで今回のツアー食に対する不信感がだいぶ和らぎ、女王様たちは希望を胸に西安に旅立つことができました。

飲茶ランチ


◆ 買い物 ◆

シ ル ク 布 団 は 要 り ま せ ん
 2日目午前の観光後、現地ガイドさんに連れて行かれたのが「天厚綢荘(http://www.tianhou-silk.com/)」というシルク製品工場兼ショップ。 なんでも上海サミットのときに各国首脳が着用したチャイナ服を作ったのがこのお店らしい。
 日本語係員の案内で店の奥に連れて行かれ、見せられたのは繭をそのまま(糸にしないで)伸ばし重ねて中に入れた掛け布団を作る工程。そう、この店のイチオシ製品はシルク布団なのだ!
 確かに今回のツアーでは各都市で1軒ずつみやげもの屋に連れて行かれることになっていて、上海ではシルク専門店に行くと書かれていたのだが、シルク製品の店と言ったらもうちょっと違うモノがメインだと思うじゃないですか? 小じゃれたバッグとかポーチとかクッションカバーとか(実際、ガイドブックにはそういう店がたくさん載っている)。そういうつもりでいるところに布団って (^^;。
 もちろん布団以外に衣料品やバッグなども売ってはいたが、色や柄のセンスが日本人向きではない(穏便な表現)。みやげを買いたくても選ぶに選べない状態。値段はそこそこだったかもしれないが。
 繭をぎゅーっと伸ばす体験をさせてくれたのは面白かったし(4人で4辺を持って引っ張ると1ヶの繭が信じられないくらい伸びる)、モノはいいんだろうけど、やっぱり女王様たちは買いませんでした。 でも3号はちょっと興味を持っていたので、これから西安・北京を回らず日本に帰るだけだったら買っていたかもしれない(笑)。
 夏は涼しく冬は暖かく、羽毛布団より長持ち! お買い上げいただくと、かなりコンパクトに梱包してくれます。値段は中に入っているシルクの重量で決まります。 したがって、同じ重量ならダブルサイズの布団はシングルサイズのものより薄く伸ばされています(以上、お店からの受け売り)。 値段は確か1.5kgで7,000円くらいだったかと。羽毛布団に飽きたアナタ、上海みやげにシルク布団はいかがですか?


◆ ホテル ◆

上 海 賓 館   【HPあり】
(SHANGHAI HOTEL)
上海賓館室内  いかにもツアーで利用しそうな「ありがち」ホテルで可もなく不可もなし。1号の持っているガイドブックには載っていなかった。
 黄浦江と市の西部にある虹橋空港を結ぶ延安高架路沿いにあるので、クルマ移動ではほとんどずっとこの高架路を東に行ったり西に行ったりしていた。
 市の中心部からはちょっと距離があるが、割と近くに地下鉄駅があったらしい…けど地下鉄には乗っていないので詳細は不明。

 このホテルに限ったことではないけれど、中国では枕チップなどが不要なので気が楽。
 それと、どのホテルの部屋にも湯沸かしポットが装備されていて、旅先に粉末緑茶を持って行く女王様たちにはありがたかったが、 食事の際にお茶も出てくるので、実際には部屋で湯を沸かしてお茶を淹れることはありませんでした。


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