チリ通信−18 (2006年4月9日)
皆様、いかがお過ごしでしょうか。私は元気です。
日本は桜が満開のようですが、こちらは夜が涼しくなりましたが日中はまだ汗ばむ気候です。
結局、大学の外郭団体と契約を結びプロジェクト専門に働くこととなりました。
生徒に講義をすることが無く、いささか寂しくはあります。
しかし月給とプロジェクトのお手当てを合わせると、収入が少しUPしました。
残念ながら家族を養うにはまだ十分ではなく、もっとプロジェクトを獲得すべく努力をしています。
日々の暮らしはサンプロジェクトプロジェクト(イシガキダイの増養殖と市場開発プロジェクト)の準備をする日々です。
私は養殖施設改修デザインの作成と、それに必要な資材リスト作りです。
プロジェクトは資材調達の段階に入り、見積もりを集めています。
しかし、これがまたなかなか進みません。
したがって種苗生産が始まっていない今は、結構時間をもてあましています。
焦っても仕方が無いので、日々の暮らしを楽しむようにしています。
週末は基本的に休みとし、こちらに来て1年半になりますが初めて釣りに行きました。
釣れた魚は夜に刺身で半身食べ、翌日に残りを塩焼きで食べました。
また友人の潜水漁師の漁に便乗し、漁の様子や海中の様子も見ようと計画しています。
やはり海の中の状態を見てなければ、地に足の着いたプロジェクトを企画できないでしょうから。
私のいる第1州には水産養殖企業が無く、魚類養殖に対する関心が低いようです。
私のいるIquique(イキケ)市に関して言うならばここは自由貿易港となっているため、
貿易で短期間に利益を上げることができるからです。
基本的に養殖業は初期投資が大きく資金回収までに時間がかかり、なおかつ自然の影響を受けやすくリスクが高い業種といえます。
これが養殖における自然条件は国内でも優れていながら、養殖業が根付かない原因と思われます。
個人的にはそれは困るところなのですが・・・。
今回は私に住んでいる第1州と州都のイキケ市の観光紹介です。
イキケはチリ北部の海岸に位置し、となりのペルーには車で6時間くらいでしょうか。
人口22万人の中都市でアタカマ砂漠の端っこにあり、町の後ろまで砂漠が迫っています。
水はアンデスよりパイプで引いていますが、この水が無くなれば街は砂漠に戻るでしょう。
雨は10年に1度降るといい、したがって住宅の屋根はほとんど雨を想定しておらず簡単な造りです。
1月にポツポツ雨がありましたが、ここに永く居ると雨音が恋しくなります。
イキケはチリの中では非常に暑い地域となっており、夏(11月から3月)には多くの人が夏を求めて集まってきます。
特にクリスマス頃はツーリストでいっぱいになり、海岸は江ノ島状態となります。
学校が休みになる頃は、チリ人(チレノ)だけでなくアルゼンチ−ノやボリビアーノも家族連れで車に乗ってやってきます。
市外の海岸には車で来るチレノたちによるオートキャンプ村が自然発生します。
イキケ市も観光に力を入れており、
ここ数年で海岸の遊歩道・小型水族館・アザラシショー・路面電車付き歩行者天国などが整備されました。
アザラシに関してはショーに行かなくても魚市場に居付いた者や、近くの海岸でも見ることができます。
釣りをするときはアザラシを見たらしばし休憩をしないと、道具を壊されてしまいます。
これはサンフランシスコで釣りをしている時にも同じことがありました。
郊外に"これは驚いたゴルフコース"があります。海岸に面した風光明媚な場所があるのですが、コースがすべて砂でできています。
小石混じりの砂場がグリーンで粒の小さい砂場がバンカーとなっています。
簡単に言えば砂漠に作ったゴルフコースなので緑は全く無く、殺風景限り無しです。
夏場は脱水症に注意しなければならず、プレーをしている人を見たことはほとんどありません。
砂漠に上がれば世界遺産に登録された鉱山跡がありさらに地平線に消える道を走り、砂漠を越えていくとピカという温泉地があります。
ここも結構有名で岩場の中に混浴温泉があります。
みんな水着を着て入っていますが、芋の子を洗うようでした。
ここでは雨もあるようでイチゴやフルーツも栽培されており、市内のスーパーで売られています。
さらに興味のある方は以下より見てください。
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