■ スキル考察
殆どが“考察”と言うよりも“こじつけ”や“妄想”の類に近いのかも知れません。ヘタしたら“独り言”並な内容かも知れません。もし、それでもよろしければ……どうぞ。
尚、物理・化学の専門知識は皆無です。
 
記憶と思いを繋げる能力[SND - センシティブ・ネット・ダイブ]
使用者:シェルク
シエラ号内で、「SNDとは何だ?」と問われた際の、彼女の返答は次の通り。
  1. シェルクのツヴィエートとしての能力。
  2. 感覚を残したままネットワークに自身を投影し潜行する。
  3. 他の精神や感覚の干渉をも擬似ネットとして潜行が可能。
  4. どちらにしてもリスクが大きい。
  5. 次のための実験としての意味合い。

それぞれ順番に考えてみたいと思います。

  1. ツヴィエートとしての能力
     ディープグラウンドに収容されて以降、施された“実験”によって、人工的に組み込まれた能力のうちの1つであり、最大の特徴とも言える。
     相手に直接危害を加える等、実戦向きとは思えないが、事前調査のためのスキルとして開発されたのだろうと思われる。(DCFF7でも捜索のためのスキルとして活躍)

  2. 感覚を残したままネットワークに自身を投影し潜行
     潜入したネットワーク上で遭遇する不測の事態(防壁、侵入者への攻撃など)に、臨機応変な対応が可能という点でのメリットがある?
     しかし、肉体そのものは端末の前にあるのでちょっと理解に苦しむ。

  3. 他の精神や感覚の干渉をも疑似ネットとして潜行が可能
     ネットワーク上だけではなく、彼女の肉体自身にも影響を及ぼす。肉体そのものに互換性を備えているという解釈で良いのだろうか?(ルクレツィアデータの埋め込みなど)  やっぱり分からない。

  4. どちらにしてもリスクが大きい
     ネットワーク内での攻撃に対しても、ネットワーク外(端末前にいる彼女自身)に対する攻撃に対しても、精神・肉体ともに影響を受けてしまうという点から考えてみると、確かに任務遂行に伴う危険が大きい。
     それは全てのポートを開放し、さらに高温多湿な環境下でPCを稼動させているのと同じという事なんでしょうか?(書いててだんだん意味が分からなくなってきました)
     つまりSND実行中は、内も外も外敵(外界)に無防備な状態で晒されていると言うこと。

  5. 次のための実験としての意味合い
     SNDを考察する上で、ここがもっとも興味深い点です。
     “次”というのは何を指しているのか? このSNDの持つ欠点(軟弱性)を補うために防御策を施す、あるいは今度は潜行上でも攻撃等のアクションを起こすことが可能な能力の開発に移行しようとしたのか?
     人間の作り出した“ネットワーク”という人工データベース内だけではなく、(DCFF7第12章のそれと同様に)ライフストリームを“精神同士を繋ぐネットワーク”ととらえ、その利用と調査という目的でSNDが開発されたのか。
     どちらにしても、シェルクに備わったSNDが研究員にとって不完全な物であったという事は想像に難くない。

 DGが存在する以前に、既にルクレツィアによって「ネットワークに情報の断片をばらまく」という試みが行われている事から考えると、既にこの「断片データの回収」を見込んだ研究が行われていたのかも知れない。

 その前に、カオス・オメガ探索とDGとジェノバプロジェクトの関係性をもう少しハッキリさせたいです。

 
記憶のデータ化と断片化[ネットワーク・リユニオン]
使用者:ルクレツィア・クレシェント / 宝条
自らの知識や記憶だけではなく、感情などもデータとしてネットワーク上にアップロードするというのは、時間軸で言えばFF7本編開始から数十年前、ルクレツィア失踪の段階で既に実使用している。
DCFF7第11章のラスト、ヴァイス戦で宝条が高々と「新たなリユニオンだと思わないか?」と語っているが、ちょっと滑稽です。結果的に宝条はガストはおろか(FF7本編)、ルクレツィアにすら及ばなかった事を自ら実証しているのです。

シェルクを経由してルクレツィアが自身のデータを集約し、それを自ら認識するという機能を持っていた事に対し、ヴァイスを乗っ取った宝条は、自らがデータの集約である事を認識できなかった。この点でもルクレツィアには及ばず、致命的な欠陥となる。

“人”そのものをデータ記録の媒体として考え、その中に他者の“データ”を入れるというこの試みにとって最も重要なインターフェースが“思いやり”なのではないかと筆者は考えている。
シェルクの中に断片として入ったルクレツィアは自らを“データ”と認識し、実態を持たない自分のかわりにシェルクの身体を間借りしている事に対して謙虚であったと想像できる。(シェルクが「彼女の願いまでもを取り込んだ」(DCFF7第12章)のは、シェルク自身の意志だったかどうかは問わない。)
一方の宝条は、ヴァイスの身体を文字通り“乗っ取り”、さらに肉体の本来の所有者であるヴァイス本人の思いを踏みにじる(否定する)。これによって、本来の所有者(ヴァイス自身の個性)は宝条データを異物と判断し、宝条の願いである“清浄なる流れの維持”を否定し、ネロとの同化(混沌の許容)を測った。

「オメガは清浄なる生命の流れによって形成され、カオスは淀みより生まれる」とするならば、ネロ(混沌)と同化したオメガは完全な復活を遂げることができなかったと考えられる。
本来、オメガを生み出す駒に過ぎないカオスによってその出立を阻まれたのは、ここに大きな要因があったと言って間違いは無さそうだ。

しかしこの“淀み”を定義づけている発言に、「魔晄を浴びていない純粋な人間」がある(DCFF7第11章:宝条)。
元々“魔晄”は地中のライフストリームを人工的に吸い上げている物だったはずなので、両者は基本的に同一の物であると考えられるのにこの差が生じるという事は、ライフストリームをくみ上げて何らかの“加工”を施した物が“魔晄”という事になるのでしょうか?

 
生殺与奪の能力[インスパイア]
使用者:リーブ=トゥエスティ
ケット・シーの操縦を可能にした能力。FF7、DCFF7、BCFF7でもゲーム本編中に直接の描写や言及はみられない。
以下に示すのは、FF7本編およびDCFF7のゲームをプレイした筆者による想像と、DCFF7公式コンプリートガイドに記載されている“異能者インスパイヤ”の記述から推測したものである。
  1. ケット・シーに宿る“個性”
    • 『同じボディのがようさんおるんやけど、このボクはボクだけなんや!』
       (FF7:Disc1古代種の神殿)

     黒マテリア確保の為に、神殿内に残る事を申し出たケット・シーの言葉です。
     当時はスパイである事を告白した直後だった事と、この直後にあり得ないスピードで2号機が現場に到着するという展開が、感動を極端に薄める結果となってしまうのですが、考えてみるととても興味深い内容です。
     『同じボディ』は説明するまでもなく機体が人工物である事を示しています。
     『このボクは、ボクだけなんや!』で、ケット・シーに個性があることを主張しているのですが、まだ“インスパイア”の存在を知らされていなかったFF7プレイ当時、筆者はこれを操縦者であるリーブの意思が反映された物であると解釈しました。(この辺は蛇足として別項に記載

     尚、この直後の。
     『しっかりこの星を救うんやで〜!』は、古代種の神殿と共に消滅する1号機からリーブへの遺言だったのだろうと捉えることができます。“インスパイア”によって与えられた生命、そこに個性が宿ったことを意味しているのでしょう。[参照:TUTORIAL]

  2. “生命を吹き込む”か“無機物を操る”のか。

     また、「インスパイア」の公式解釈には、気になる“表記ゆれ”があります。

    • 「インスパイヤ」と呼ばれる異能者で、無機物を自由に操ることができる。(DCFF7公式コンプリートガイド)
    • 無機物に生命を吹き込む異能者(アルティマニアΩ)

     ……書いていて何ですが、筆者はFF7アルティマニアΩを所有しておらず、これはインターネット上でかき集めた情報から記載しています。(※:公式コンプリートガイドは実際に記述を確認して掲載しています。)
     それでも気になるのがこの“操る”と“生命を吹き込む”の表記ゆれ。

     単純に“操る”事と、
     “生命を吹き込んで動かす”事は、全く別の意味を持っていると考えるからです。

  3. インスパイア=“鼓舞”・“鼓吹”?

     そこで、筆者は「インスパイア」の能力を次のようにとらえています。

    • 無機物に生命を吹き込む“異能力”。
    • “生命”に宿る“意志”を喚起させる能力。
    • 結果として、自らの意図する行動を起こさせる。

     DCFF7の中で、シェルクに「船の警護も<頼んで>しまいましょうか」(DCFF7第7章:シエラ号内)という件がありますが、この“依頼”というよりも“相手の自発性を促す”のがリーブの能力である事を象徴している様に感じます。
     生命を吹き込むというそのものは“異能力”と言われても仕方ない力なのですが、それ以降の2点に関しては現実的に考えても、あり得る能力と言えるのではないでしょうか。

  4. 組織を支える要

     神羅という大企業の中で、都市開発部門というセクションの責任者(統括)という役職にまで上り詰めたリーブは、人の上に立つ能力を持っていたのだと思います。それが、「人を使う」という事。
     こうやって書くと聞こえが悪いかも知れませんが、個人は組織力には勝てません。しかし、組織は体系化していなければその機能を発揮することはできません。
     組織のトップに立つ人間に必要なのは、組織の構成員一人一人の能力を見極め、適材適所に人員をあてがう事。そして、その個人にやる気を起こ(鼓舞)し、能力を発揮させる事だと考えています。
     この辺はもう思いっきり主観になりますが、いくら能力(技能)があっても、それを活かせないのでは本人にとっても組織にとってもメリットはあまり無いように感じます。
     そう言った点から考えても、リーブは能力者だったのだと解釈できます。

  5. “生命を吹き込む”のもう一つの解釈

     そしてこの“命を吹き込む”は、職人であるという事への隠喩なのかなとも最初は考えていました。(過去形です。現在では違う解釈をしています。以下参照
     リーブは都市開発部門でどのような業務に携わっていたのかは、ゲーム中で語られることはなかったため分かりません。が、「都市開発責任者としてミッドガルの建造、運営のすべてに関わってきた」(FF7Disc1:七番街プレート爆破決議時)の台詞からも分かるのは、彼は、ミッドガルという都市に対して並々ならぬ愛着を持っている、という事です。
     どのような物でも、「つくる」(作・創・造)立場の人間が、自ら生み出した物に対する愛着を持つのは当然の感情として理解できます。その愛着は、時として責任という言葉に形を変えて、作り手に影響を与えます。
     人形職人が最後に「目」に筆を入れることで、その人形に魂を吹き込む。という話が、この「インスパイア」の解釈には一番近いのかなと考えていました。
     もっとも都市開発で「目」に当たる部分がどこになるのかは、分かりませんが……。

    # 都市は“住人あってのもの”という考え方なら、まさしく住人そのものが「目」なのかも知れません。
    # リーブの、ミッドガル住人に対する思いはFF7本編エンディングの住民避難活動をはじめ、FF7の随所に現れています。
    「神羅は許せんけどミッドガルの人たちには、何の罪もないんや!」(FF7:Disc2ミッドガル防衛戦前)

 
能力の対象範囲[インスパイア・2]
使用者:リーブ=トゥエスティ
この「無機物を操る」という表記を鵜呑みにして、インスパイアを実戦投入した場合にどうなるかを考えてみた。

  1. “無機物”の定義
    有機物を除いたすべての物質。金属・塩類・水、水素・酸素・窒素などの各種の気体。無機物質。(infoseek辞書)
    無機化合物(むきかごうぶつ)は、炭素を含まない化合物のことである。単に無機物ともいう。
    炭素を含んでいても、二酸化炭素、一酸化炭素、ダイアモンド、炭酸カルシウムなどは、無機物に分類される。
    無機化合物の化学的性質は、元素の価電子(最外殻電子)の数に応じて性質が多彩に変化する。特に典型元素は周期表の族番号と周期にそれぞれ特有の性質の関連が知られている。(Wikipedia)

    ……。
    なんだかとてつもなく難解な事が言われていますが、まあ要するに有機物以外の物質って事で。尚、「有機物」と「無機物」の区別は勘です。

  2. 属性について
    FF7に登場する属性要素について分類してみた。
    水・空気(風)……… 無機物
    土……………………有機物
    火・光……………… 物質ではなく現象
    マテリアで言うところのコマンド・召喚・支援・独立には該当しないものと考えます。
    つまり、無機物=インスパイア能力で操作が可能なのは水と空気(風)である事をここで仮定してみる。量子論とか、もうそんな分野までは考え及びません。

  3. 魔法マテリアの代用としての“戦力”
    「魔法マテリアで現れる効果を、インスパイアで代用できるかどうか」という観点で考えてみた。
    1. かいふく(ケアル〜ケアルガ、リジェネ)
      不可能。
      HP(=体力)回復の効果は無機物操作とは何ら関係がないものと思われる。
    2. ちりょう(ポイゾナ、エスナ、レジスト)
      不可能。
      同上(身体機能の回復に無機物は無関係)
    3. そせい(レイズ、アレイズ)
      不可能。
      「無機物を操る」能力としては実現不可能だと思いますが、「命を吹き込む」事がインスパイアであるのなら、それでもやっぱり“蘇生”は不可能と結論づけます。命を吹き込むのは、蘇らせるではなく“新しい生命を宿す”と言う意味で取れそうなので……。
    4. ほのお(ファイア〜ファイガ)
      不可能。
      先述の通り「炎」は物質の燃焼によって起きる現象、炎自体は無機物ではないとするため。
    5. れいき(ブリザド〜ブリザガ)
      一部可能。
      空気中の水分を操り、凝固させる事は可能なのかも知れない。(熱を奪うのはどうやってやるんだろう?)課題はあるものの…。
    6. いかずち(サンダー〜サンダガ)
      不明。(不可能?)
      放電現象……として捉えるなら、分子の中の電子を分離させて擬似的に放電させる……とか?
      そもそも、インスパイアは分子・原子・電子・素粒子レベルまで操る能力ではないと考えている。
    7. だいち(クエイク〜クエイガ)
      地形によっては操作可能
      土は有機物だが、岩などの鉱物は無機物という分類がされているため。
    8. どく(バイオ〜バイオガ)
      一部可能。
      毒物の中でも一酸化炭素やシアン化カリウム(青酸カリ)、アジ化ナトリウムとかは無機物。
      テトロドトキシン(ふぐ毒)、アコニチン(トリカブトの毒成分)、サリンなんかは有機物に分類される。
    9. じゅうりょく(グラビデ〜グラビガ)
      不可能。
      (重力相互作用とかそこまでアタマは回りません…。しかし、“物体を動かす(=操作する)”っていうインスパイアの能力というのは、実はここに深く関係があるんじゃないか? とも思えてくる。)
    10. ふうじる(スプリル、サイレンス)
      不可能。
    11. まどわす(コンフュ、バーサク)
      不可能。
      (脳神経系に直接影響するのは無機物じゃないから?)
    12. へんしん(ミニマム、トード)
      不可能。
      (生物は無機物じゃないから?)
    13. じかん(ヘイスト、スロウ、ストップ)
      不可能。
      (時間という概念はそもそも物質じゃない)
    14. バリア(バリア、マバリア、リフレク、ウォール)
      一部可能。
      (意図的に真空状態を作り出したりとか、そう言う方法で)
    15. しょうめつ(デバリア、デスペル、デス)
      不可能。(物体操作であって、破壊ではない)
    16. いんせき(コメット、コメテオ)
      隕石の構成成分が無機物(ケイ素とか?)なら可能。
      ※余談※
      「メテオ召喚には膨大な精神エネルギーが必要」(FF7Disc1:エアリス)
      もし仮に、インスパイアが大気圏外の隕石(無機物)まで操れるとしたら、それこそ古代種顔負けという話になりますが(セフィロスにとっては「灯台もと暗し」ってなだけの実にはた迷惑な展開になってしまう)“インスパイア”の能力そのものが、純古代種からみた亜種(変種)だと考えれば、これはこれで面白い展開を見せるのかなと。
    17. ふういん(フリーズ(氷)、ブレイク(土)、トルネド(風)、フレア(炎))
      • フリーズは対象体内の水分を凝固させることで可能
      • ブレイク人工地なら可能などでは不可能
      • トルネドは空気を操作することで意図して対流を作り出すことで可能
      • フレアは炎を操れないので不可能
    18. りだつ(エスケプ、デジョン)
      不可能。
      (物体消失や消滅などには関連しない)
    19. フルケア
      不可能。
      (身体機能回復と無機物の関連性はない)
    20. シールド(属性ダメージ吸収+物理ダメージ無効)
      不可能。
    21. アルテマ
      不可能。
      (アルテマの与ダメージ根拠が分からない…。)
    結論としては、インスパイアは周囲に存在する無機物によって作用が異なるため、発動した場合はFF3やFF5で言うところの「風水士」に近い能力(ランダム性)を発揮するんじゃないかと思う。
    ……いやもう、全然説得力に欠けてますが。

  4. 制約・技術との融合
     ケット・シーはリーブ以外の人間によって遠隔操作が可能なように設計されています(BCFF7:第20章)。
     もし仮に、インスパイアの有効範囲がある程度広ければ、前述の通り風水士のような地形を活かしての攻撃が可能だとも考えられますが、FF7本編から見ても“インスパイア”が、それほど万能ではないとするのが妥当です。
     とすれば、“インスパイア=無機物を自在に操作”するためには、何らかの制約があったものと考えられます。
     たとえば、一定以上の質量(大きさ)の物は操れないとか。操れる時間が制限されているとか。
     ここで登場するのが「生命を吹き込む」というとらえ方。そして“技術”です。
     インスパイアと技術は双方の足りない部分を補い合う作用があったのではないか? あるいは互いに相手があって初めて成り立つ能力なんじゃないか?

     機械を構成する物質がすべて“無機物”であると仮定し、それを起動し操る能力が“インスパイア”。考えるための頭脳・動かすための手・立って歩くための足――それら、動作を担う役割の“形”があって初めて、インスパイアの効果が発揮される。
     よって、予め準備されたものに対して適用されるのがインスパイアの能力なのだと言うこと。
     道ばたに転がってる石、空気や水などの“無機物”を操り、先述のような「風水士」の様な作用は期待することはできない……との結論に行き着くのですが。
     そうなると結局は[前項]と何ら変わりないのですが、「インスパイアは万能か?」という可能性に対して考えを並べてみました。
    # こういった項目に取り組んだのは間違いだった。
    # この項目に関しては見直しの余地が大いにあります。

 
リミット技とインスパイア
使用者:ケット・シー[システムエラー]
 インターネット上でFF7に関する様々なページを拝見していたところ、気になる記事を発見しました。それが『ケット・シー幻のLv.3リミット技』の存在についてです。
 結局のところはバグなので、インターナショナル版では完全に修正されている模様。ですのでインターナショナル版しか所有していない当方自身の目で、真偽の程を確認する事はできませんでした。
 しかしながらこのLv.3リミット技、バグとはいえその効力は“戦闘を強制的に終了させる”という物だそうです。凄まじい攻撃力を発揮するというわけでも、味方を回復するという訳でもない、“戦いそのものを(強制的に)終わらせる”という何ともステキな技ではありませんか!
 もしも仮にFF7がリメイクされるのであれば、このケット・シーLv.3リミット技はぜひ盛り込んで頂きたい要素だと思います。(発動条件はもの凄く厳しくて良いと思います。HP7777発動技(オール7フィーバー?)並でも良い)
 尚、この「システムエラー」を意図的にゲーム中で発生させている動画をYouTubeで発見したので記載しておきます。ちなみに無断リンクなので不都合あればご連絡下さい。[システムエラー(YouTube)]  

 黒マテリア(メテオ)と白マテリア(ホーリー)。互いの力を抑制する存在がありながらも、結果的にそれらは“毒をもって毒を制す”――力に対して力で対抗した結果、均衡を保つだけであってどちらも本質は「脅威」であることには変わりない。
 だからこそ、黒マテリアを古代種の神殿という檻の中に、白マテリアを常に身につけて古代種(セトラ)の民達は代々守り続けてきた。
 けれどそれでは、戦いの連鎖を断ち切る事はできないのではないでしょうか?
 その意味で、この『システムエラー』の存在は、バグとはいえ面白いなと思う訳です。

 また、バグ技が存在しない状態でのケット・シーはLv.2リミット技までしか習得できません。これは、“無機物に命を吹き込んだ”結果として存在するケット・シーが、個体として存在する生命体には及ばないと言う事を表しているのでしょうか?(=インスパイアの不完全性)
 リミット技に関してはもう少し考察を続けてみようかなと思います。

使用者:リーブ・トゥエスティ[インスパイア1]
 この辺は真剣な考察というよりも「もしも〜」程度でアホな妄想話ですが。
 DCFF7第1章[教会前広場での場面]を見ていて閃いた話。(※:画面写真はこっそり楽しんでください。)
 リーブの異能力「インスパイア」は“無機物を自在に操る”という、(FF7というゲーム中でさえ)実在すればとんでもない能力です。
 そして、この能力を銃に転用したらどうなるんだろう? という話。
 なんというか……弾丸そのものに自動追尾機能を付けた様なそんな妄想。これならDCFF7第4章でリーブが見事スプリンクラーを撃ち抜いた描写の根拠としても成立するかな、なんて。(本業は技術屋のリーブが射撃の腕前が良すぎたら不自然かなと言う考えから)
 
各キャラクターのリミット技比較と考察
 以下の表は、それぞれのリミット技を“キャラクター”や“レベル”という括りではなく、“リミット技発動時の効果”で分類してみた物。
 まずはざっと列挙してみる。
敵への攻撃 味方の回復 その他(補助など)
1 ブレイバー
凶斬り:
単体(+麻痺)
掌打ラッシュ
サマーソルト
ヘビーショット
スレッドファング
ダイス:
単体(出目合計×100〜400)
ブーストジャンプ
ダイナマイト
疾風迅雷
カリビアンビースト
癒しの風:
全体(最大HP50%回復)
明鏡止水:
全体(最大HP50%回復)
邪気封印:
敵全体(沈黙+ストップ)
マインドブレイク:
単体(対象のMPを0に)
ルナティックハイ:
全体(ヘイスト+回避上昇)
2
破晄撃:
全体(対象1体+派生)
クライムハザード
水面蹴り
メテオドライブ
グレネードボム
トイボックス
トイソルジャー
ハンマーブロウ:
単体(+即死)
スターダストレイ:
全体(ランダム10回攻撃)
抜山蓋世:
全体(土属性)
血祭:
全体(対象ランダム10回)
デスギガス:
(攻撃はランダム)
ハイパージャンプ:
全体(時折即死)
モーグリダンス:
全体(HP/MP全回復)
ブラッドファング:
単体(与ダメージ分自己回復)
ドラゴンモッド:
単体(対象にダメージ+敵のMP分を自HP/MPとして回復)
大地の息吹:
味方全体(ステータス異常の回復。ストップ/スロウ/レジストなども解除)
怒りの烙印:
発動者以外(戦闘不能者も含め、全員のリミットゲージをフルに)
ラッキーガール:
全体(攻撃が全クリティカル)
合体
戦闘参加者全員が合体し巨大ケット・シーに。HP/MPは合算値。
ジョーカーデス:
全体(味方即死)
オールオーバー:
全体(敵即死)
3
メテオレイン:
全体(対象はランダムに6回)
画竜点睛:
全体(+即死)
ドルフィンブロウ
メテオストライク
サテライトビーム
アンガーマックス
アースレイヴ
鎧袖一触:
全体(クリティカル)
生者必滅:
全体(対象ランダム15回)
ドラゴンダイブ
大乱闘
ヘルマスカー
生命の鼓動:
味方全体(戦闘不能・HP・MP全回復)
星の守護:
味方全員(一定時間無敵状態)
ハウリングムーン:
自分(ヘイスト+バーサク)


システムエラー:
上記にて[詳細]。正式には一部ゲーム中にバグとして存在。インターナショナル版では修正されている。
4
超究武神覇斬:
全体(対象はランダムに15回)
ファイナルヘヴン
カタストロフィ:
全体(対象はランダムに18回)
コスモメモリー
森羅万象
ハイウィンド
カオス:
全体(+即死)
大いなる福音:
味方全体(戦闘不能・HP・MP全回復+一定時間無敵状態)
――


すべては“戦闘勝利”という目的
 今さら書くまでもないかも知れませんが、各キャラクターの使用する「リミット技」は圧倒的に敵へのダメージ効果を狙った物が殆どです。“攻撃を受ける事でゲージを溜め、形勢逆転を計るべく放つ必殺技”という性質から考えれば、当然の結果といえるでしょう。
 また、エアリスに多く見られる「回復技」や、味方パーティーのステータスに関連する「補助系」も上記同様、どちらにしても「形勢逆転の一手」である事がリミット技の本分です。
 敵に大ダメージを与える/味方の態勢を整える、そのいずれかの方法で、今臨んでいる戦闘に勝利することがリミット技発動の最終目的となります。
耐性無視の即死効果
 しかしながら、明らかにケット・シーのスロット技2つは理屈がオカシイです。“敵(味方)全滅”なんて、リミット・ブレイクと言うよりも“やけくそ”の境地です。また、理屈が破綻しているという条件の上に、幻のLv.3リミット技「システムエラー」が存在しているのは、バグとは言え興味深い偶然の一致です。
 システム的な面を抜きに考えても、エアリスのリミット技「大いなる福音」(“HP・MP全回復+一定時間無敵状態”の効果)よりも、耐性関係なしに即死させる技の方が強い様に感じてしまいます。
 ここで言う「強い」というのは、“威力”と言う意味合いではなく“「地上に存在する生命」に対する影響”という意味です。
異能者インスパイヤの生み出した“生命”のリミット技
 興味深いのがこの2つのリミット技(オールオーバー/ジョーカーデス)が、リーブの能力ではなく「ケット・シーのリミット技」という点です。尚、以下はFF7ソフト本体の容量やストーリー的観点などの“作品の外の事情”は考慮の対象外として考えます。
 異能者インスパイヤの手によって、生命を吹き込まれた(操作された無機物)ケット・シーの発動するリミット技が、対象の耐性無視の即死技と言うのが、実に皮肉だなと思うのです。
 この「耐性無視の即死技」というのは、生物・非生物を問わずすべての敵(味方)という意味合いで捉えることができます(実際に検証は行ってませんので記載に間違いがあれば申し訳ありません)。言うなれば万能なのです。
 異能者インスパイヤは無機物を自在に操る能力を持ち、さらには生命を吹き込むことができる。
 その一方で、インスパイヤによって生み出された生命(操られている無機物)は、あらゆる物を死に導くことができるのです。
 こうなってくると、いよいよ異能者インスパイヤという存在がライフストリーム(DCFF7で語られるオメガ理論に基づいた、ライフストリームの星間循環システム)に直結している能力なのではないかと考えたくなるのは、自然な流れなのではないかと個人的には思います。
 
滅びのシステム[オメガとカオス]
DCFF7第7章:オメガレポートの内容
星はその命が尽きる前に、清き命の流れ「ライフストリーム」をひとつにする。 それが「オメガ」。そのためのオメガ。すべての命を集める究極の生命。 そして命を集めしオメガは、終わりを始まりへと導くため星の海へと飛び去る。 オメガは命を宇宙へと還すための箱舟……。 そして、すべての命がなくなった星は……やがて静かな……死を迎える。
DCFF7第8章:シェルクからの通信記録
カオス、混沌をもたらすもの……。
それはこの星が終わるときに現れ、命を集めるオメガのためにすべての命を刈り取るもの。
オメガとカオスへの“対存在”
オメガとカオスは対の存在と言うよりも、カオスはオメガを補佐する役割なんだと解釈しています。つまり「“オメガ”はカオスによって成り立つ存在」。
第11章での宝条が言っているように「カオスは、オメガを生み出すための駒」であって、決して対の存在とはなり得ない気がするのです。
逆にカオス(→オメガ)にとって本当の意味で対存在となりうるのは、実はインスパイアという能力(者)なんじゃないかと。
“生命を刈り取る”存在に対する“生命を吹き込む”能力。この構図はとても興味深いです。
もっとも、このインスパイアが言われている通りの「生命を吹き込む“完全な能力”」が備わっているのなら、次のシリーズの主役はリーブで良いと本気で思っています。

……だから何だ? って話なんですが。……インスパイアって実はもの凄い能力なんじゃないかなと、言いたいことはそれぐらいなんですが。
 
滅亡の選択肢[黒マテリア]
使用者:――
FF7Disc1:古代種の神殿におけるエアリスの発言から推察される『黒マテリア』の役割を、DCFF7+インスパイア+個人的主観に基づいて検証するというのが当項目の主旨です。

FF7作中の描写から連想される『黒マテリア』の役割は次の通り。

  1. “星の意志”に依らない滅亡の選択肢
  2. 発動の条件は大量の精神エネルギー
  3. 安全装置として存在する神殿、白マテリア
  4. 管理者としての古代種

それぞれについて思うところを以下に。

  1. “星の意志”に依らない滅亡の選択肢
    • エアリス(FF7Disc1:古代種の神殿内壁画の間)
      「究極の破壊魔法メテオ。宇宙をただよっている小さな星を魔法の力で呼びよせるの。そして……衝突。この星、完全に壊れちゃうかも……」
    『ウェポン』は星の危機に現れ、星が星自身を守るために生み出す存在(DCFF7ではこれらを“抗体”と表現している/第7章)。
    つまり、ウェポンの覚醒について本来は人間(=惑星上に生息するあらゆる生命種)の意志とはまったく無関係なものであり、いかなる場合においても関与はできない。
    しかし『黒マテリア』は唯一、顕在する生命体(=人間)の意志によって選択できる“自滅手段”として用意されたものである。実際の過程にしても、隕石召喚という彼らの生息する星の外に力を求めている事から、完全に“星の意志”とは独立したシステムになっている事が分かる。

  2. 発動の条件は大量の精神エネルギー
    • エアリス(FF7Disc1:古代種の神殿消失後)
      (黒マテリア入手後、クラウドの「俺達にも使えるか?」の問いに対し)
      「ダメ、今は使えない。とっても大きな精神の力が必要なの」
      (中略)
      「ひとりの人間が持ってるような精神エネルギーじゃダメ」
    この「とっても大きな精神の力」に対して、クラウドは「たくさんの精神エネルギー」という見解を示す。エアリスはそれを肯定した形で後半の「ひとりの〜」という答えを返している。
    とすると『黒マテリア』を使用しての滅亡という選択肢は、人類の大多数がそれに賛同することが大前提となる。つまり(多少語弊はあるかも知れないが)民主主義の原理に則った滅亡システムだ。
    国やある特定の集団の利害・思想によって惑星全体が危機に陥るという事態を防ぐための手段であり、そのシステムは2000年以上もの間、正常に機能し続けた。
    # 星にとっての外的要因(ジェノバ+セフィロス)によってメテオは発動するが
    # あくまでもシステムの弱点を突いた方法と言えなくもない。

  3. 安全装置として存在する神殿、白マテリア
    • エアリス(FF7Disc1:古代種の神殿内)
      「パズルを解くのは、この場所でしかできないの。だから、パズルを解くと、その人はこの神殿、いいえ、黒マテリア自体に押しつぶされちゃうの」
    滅亡を望む者自身が訪れる『古代種の神殿』。
    神殿内に施された様々な仕掛けは、訪れた者の知識と判断力を試すとでも言うようにして侵入者の前に次々と立ちはだかる。まるで滅亡という選択肢を選ぶ資格があるかどうかを見極めているかのようだ。
    さらに、最終的にはその者自身を贄とすることで意志を確かめる。ライフストリームに還るのではなく神殿に留まることを選択した古代種の遺志と共に、古代種の神殿は黒マテリアを守り続けている。
    • ブーゲンハーゲン(FF7Disc2:忘らるる都)
      「究極の白魔法ホーリー……メテオと対をなす魔法じゃ。メテオから星を救い出す最後の望み」
      「ホーリーを求める心が星にとどけばそれは現れ、メテオもウェポンもすべて消えてなくなるじゃろう。星にとって何が良いのか。星にとって何が悪いのか。悪しきものは消えて無くなる。それだけのことじゃ」
    顕在する生命体の選択した『滅亡』という選択に対して、唯一拒否権を持っているのは星自身という事。
    そして発動を食い止められたとしても、発動者(種全体)が星にとって有害と判断されれば、メテオもろとも消滅……。
    さらにFF7のエンディングを邪推するなら、メテオ・ホーリー(黒マテリア・白マテリア)共に「悪しきもの」と判断され星から消えた……のではないか? そんな解釈もありでしょうか。
    # 結果的に星と人々を救ったのはライフストリームですが。
    まさに諸刃の剣と言ったところか。

  4. 管理者としての古代種
    『古代種の神殿』を建造し、その運用を(文字通り)長年にわたって行い『黒マテリア』を表に出さないようにと施策してきた。
    また『白マテリア』の保管と、ホーリー発動のきっかけを作ることができるのも唯一古代種のみとされる。
    こうしてFF7では黒・白の各マテリアについて、その保管と魔法発動のカギを握るのが古代種である事がはっきりと描かれている。つまり顕在する生命種が選択できる唯一の滅亡手段を管理しているのが、古代種であるという事。
    この管理者としての役目を果たすために備わっているのが、“星の声を聞く”“星に語りかける”という能力。それによって約束の地を探す力なのではないかと。
    ではそうなると、『黒(白)マテリア』は誰の手によってもたらされたのか?
    星が、古代種に与えたモノなのか?
    古代種が生み出したシステムなのか?
    ……いずれにしても、黒マテリア・白マテリア・古代種はFF7のエンディングで星に還っている。

とは言え、FF7のこの辺の設定なんかは既に語り尽くされ、公式見解も示されているのかも知れませんし、もっと詳しい考察を行っているところもあるだろうと思いますので、当項目はあくまでも一個人の頭の中にある妄想としてご覧下さいますようお願いいたします。
また、いつもの如く思考の中心には常に異能者“インスパイヤ”の存在があるので信憑性という点については正直微妙です。
間違ってる点やお気づきの点がございましたら、これに限らずご指摘頂ければ幸いです。
 
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