ラリトプール(パタン) |
ダルバール広場
Patan Durbar
Square |
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パタン・ダルバール広場
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カトマンズの南にあるラリトプール(パタン)は、カトマンズ盆地内でカトマンズに次いで大きな都市である。この街にももちろんダルバール(旧王宮)がある。
バクタプールのダルバール広場ほど規模は大きくないが、やはり一瞬過去にタイムスリップしたかのような気にさせてくれる場所だ。
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パタン門
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カトマンズからパタンのダルバール広場に行くにはいろいろな方法があるが、僕はオールド・バス・パークから26番バスに乗ることをお勧めする。バスに揺られること20分。やがて、終点
のパタン門に到着する。
ここからダルバール広場までは歩いて15分ほどだが、その間にもいろいろな見どころがあり、最高の散歩コースである。その行程についてはいずれ機会をあらためて
(ゴールデン・テンプル参照)述べることにして、今回は取りあえず先を急ごう。
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パタン門方面からダルバール広場へ向かうと、ダルバール広場の北側に到着する。ここからダルバール広場を観て歩くことにしよう。
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◆ビムセン寺院(Bimsen Temple) |
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ビムセン寺院
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敷地内に入ってすぐ右手にあるのがビムセン寺院である。
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ビムセン寺院の壁の彫刻
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ビムセンとは、またの名をビマ(ビェーマ)といい、叙事詩「マハーバーラタ」に出てくる英雄である。現在では職人や商人の神として祀られている。
創建年代は不明だが、大火の後1682年に再建されている。1934年の大地震の後と1967年にも修復が行われた。
この寺院は中に入って2階に上ることができる。残念ながら、中で写真を撮ることが禁止されている。
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壁に打ち付けられた食器類
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ビムセン寺院の壁には食器類が打ちつけられている。これはきっと職人の神であるビムセンへの供え物なのだろう。
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◆ガネーシュ寺院(Ganesh
Temple) |
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ガネーシュ寺院
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ビムセン寺院の左手。北側の壁にある祠堂はガネーシュ寺院。
中を覗き込むと、立派なガネーシュ神がいらっしゃった。
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ガネッシュ像
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◆マンガ・ヒティ(Manga
Hiti) |
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マンガ・ヒティ
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ダルバール広場の北側にはレストランや店がいくつもある。そうした店に囲まれて、一つの小さな水場がある。
これがマンガ・ヒティで、パタン市とバクタプール市の厚情で寄贈されたものとのこと。
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マニ・マンダップ
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この水場に面した建物がマニ・マンダップで、1700年創建。かつては王の戴冠式が行われていた。
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◆ビシュワナート寺院(Vishwanath
Temple) |
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ビシュワナート寺院
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ビムセン寺院の南にある寺はビシュワナート寺院。シヴァ神を祀る。
正面を2頭のゾウが守っている。
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ビシュワナート寺院の牡牛像
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シヴァ神といえば、牡牛がつきものだが、その牡牛は寺院の裏手のほうに控えている。
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シヴァ・リンガ
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中にはもちろん、シヴァ神のシンボルである男性器シヴァ・リンガがある。
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◆クリシュナ寺院(Krishna Temple) |
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クリシュナ寺院とその左のガルーダ像
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ビシュワナート寺院のすぐ隣にあるのがクリシュナ寺院。シッディナラヤン・マッラ王の時代に建てられ、1637年に2階の像が設置された。シカラ様式で、ネワール様式の他の寺院とは異なった印象だが、
これはインドのムガール帝国の影響が強いとのことだ。
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ガルーダ像
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クリシュナ寺院の前には、クリシュナ神の乗り物であるガルーダの像が尖塔の上に建っている。
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クリシュナ・ジャンマスタミ(2007年9月4日)
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なお、このクリシュナ寺院は、毎年8月から9月にかけて行われるクリシュナ神の生誕祭クリシュナ・ジャンマスタミの際に、大いに盛り上がる。
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◆ジャンガナラヤン寺院(Janganarayan Temple) |
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ジャンガナラヤン寺院
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さらにクリシュナ寺院の隣にはジャンガナラヤン寺院(チャールナラヤン寺院)がある。
1565年創建で、パタン・ダルバール広場で最古の寺院である。もっとも、1600年代後半創建との説もある。
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この寺院の支柱にはエロチックな彫刻があるが、どことなくユニークな印象である。
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◆ビシュヌ寺院(Vishnu Temple) |
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ビシュヌ寺院
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ジャンガナラヤン寺院のすぐ隣にある二重の寺院はビシュヌ寺院である。
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◆ナラシンハ寺院(Narasingha Temple) |
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ナラシンハ寺院
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さらにシカラ様式のナラシンハ寺院(Narasingha Temple)がある。1590年創建。
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ヨーグナレンドラ・マッラ王の像
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ナラシンハ寺院の前に立つ塔の上には、ヨーグナレンドラ・マッラ王の像が座っている。コブラをすぐ後ろに従えた姿だ。1700年に建てられたもので、王宮のほうを見つめている。
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◆ハリ・シャンカル寺院(Hari Shankar Temple) |
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ハリ・シャンカル寺院
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ハリ・シャンカル寺院はヨーグナレンドラ・マッラ王の娘によって1704〜05年に建てられた寺院である。
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地獄の責め苦の彫刻
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この寺院の見どころは、地獄の責め苦を描いた彫刻であろう。
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◆タレジュの鐘(Tarej Bell) |
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タレジュの鐘
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パタン・ダルバール広場のタレジュの鐘は、1736年ビシュヌ・マッラ王によって作られた。請願者が王に不平を訴えるために鳴らされたそうである。
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◆クリシュナ寺院(Krishna Temple) |
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クリシュナ寺院
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ダルバール広場の一番北側の端にある8角形の石造りの寺院はもう一つのクリシュナ寺院。またの名をチャム・デワル(Cham Deval)。1723年の建設とのこと。
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◆旧王宮(Royal Palace) |
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旧王宮
前に立つのはガルーダ像
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こうした寺院の向かいには旧王宮の大きな建物がそびえている。この王宮はシッディナラシンハ、スリニワース、ビシュヌの各王により17〜18世紀に建てられた。さらに一部には14世紀に建てられた部分もあるそうだ。
この旧王空は現在、パタン博物館として公開されている。ここもまた見どころが多いが、紹介はまたの機会にしよう。
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ナラシンハ像(左)とハヌマーン像
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旧王宮の北の端にはナラシンハとハヌマーンの像も建っている。特に、ハヌマーン像はティカ(お祈りに使う塗料)で真っ赤に塗られ、正直何の姿なのか判別するできない。今なお信仰されているということである。
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世界遺産認定の碑
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ダルバール広場の北の入り口には世界遺産認定の碑が建つ。パタン・ダルバール広場は、1979年ユネスコによって、カトマンズ盆地内の他の6つの建物(カトマンズ・ダルバール広場、バクタプール・ダルバール広場、ボウダナート、スワヤンブナート、パシュパティナート、チャングナラヤン)と共に世界文化遺産に認定されている。
パタンのダルバール広場はここまで。マンガルバザールの通りが隔たっているが、ここから先にもまだまだ面白い場所があるので、またの機会に紹介することにしたい。
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(2008年12月30日) |