【廃墟マニヤ File071】
Dランド洞窟猪村(静岡県)
(その5)
坂を登っていくと急に視界が開けました。奥にフェンスが見えているので近寄ってみると……。
テニスのコートでした。いっけんそのまま使えそうに見えるけれど、よく見ると崖が崩れてフェンスを突き破っています。
温暖な南伊豆とはいえ、11月も終わろうというこの時期です。次第に冬の気配を感じさせる冷気が忍び寄ってきました。
引き返し、最後に一番下の広場の奥に見えていたテニスコートの方へ行ってみることにします。
コートはまあなんということもありませんが、後ろの崖にあいている穴がちょっと気になります。
若干あせり気味で行ってみたところ「洞窟」の入口を発見! ……しかし微妙に文章や文字がおかしいですね。
誰が見ても洞窟にしか見えませんが、でっかく「洞窟」と書かれていました。
不気味な地蔵が2体も!
中に入ろうか一瞬迷ったものの、寒くなってきたし、懐中電灯も持ってこなかったので、あっさり断念しました!
……結局、最後まで「ディズニー」の「デ」の字すら見あたりませんでした。
「ディズニー」の件はおいておくとして、この『洞窟猪村』では洞窟見学とイノシシの見物(ショー?)、そしてテニスができたらしいのですが、そもそもこの三つは石切場跡を利用して出来そうなことという経営者側の都合で合体させているだけで、客にとっては別にこれらが合わさっても魅力が3倍になるわけではなく、コンセプト的に最初から無理があったと思われます。私としては、その何も考えてなさ加減が楽しめましたが、まあ、つぶれてしまったのも当然といえるでしょうか……。
END
(1989.11)
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