【廃墟マニヤ File055】
Yヶ島坑(静岡県)
(その6)
前回挫折したインクライン跡に今回は挑戦してみることにします。イノシシ除けのネットを張ったときのものらしい踏み跡がかすかに残っていたので、それを頼りに登りますが、三脚やらカメラやらいろいろ荷物を持っているため、油断すると下まで転がり落ちそうです。中程まで登ったとき、レールが左右にのびているのを発見しました。昔はこの位置に上部水平軌道があったようです。
ご覧の通り、立って写真を撮るのも大変な斜面。枕木や道床がどうなっていたのか、痕跡を見つけることはできませんでした。また、こちら側には坑口があったと想像されますが、これまたよくわかりませんでした。
前の写真とは逆に、鉱山事務所があった側に延びる線路を追っていくと、鉄の橋脚が残っているのを見つけました。写真ではすごくわかりにくいのですが、よく見ると緑の葉の茂っているあたりに、人工的な直線があるのがわかると思います。
ようやくここまで近づいてきました。なんか「ナバロンの要塞」という古い映画を思い出します。
まっすぐ登ることができず、いったん小屋の後ろをぐるっと回って、ようやく小屋に到着しました。
予想通り巻揚機の小屋でした。メーターとともに、ブレーカーのボックスらしきものがあります。
手ブレ写真ですみません。メーターの内部にまでコケが生えていました。
この鉱山跡で見つけた最もメカっぽいのがこの巻揚機でした。一基、家に持って帰りたいなあ〜、と思いつつ、そろそろ引きあげることにします。
END
(1999.3/2002.3)
(この頁最初へ)