【廃墟マニヤ File035】
オブジェだらけの家(山梨県)
(その4)
ヤブの向こうにも何かあるようです。
不動明王像でした。
「空滝大不動尊」のところでも書きましたが、不動明王像を作るときは『天地眼』にするというルールがあるので、シロウトが作るとどうしても失敗感が漂ってしまいがちなようです(まあ、それだけが原因なのかはわかりませんが……)。
道をはさんだ向かい側のヤブもなにか気になるので覗いてみたところ……
作りかけの像が!
よく見ると女性の像が何体も!
かなりグラマーな感じですね。
こちらの女性はブーツを履いている模様。
さらによく見ると、みなブレスレットやネックレスなどを身につけており、その結果は置いておくとして、制作したおじいさんが結構オシャレに気を使ったらしいことがわかります。
以前は、小泉元総理や田中真紀子といった政治家や、和田アキ子、藤原紀香、高橋尚子、田村亮子など有名人の像、さらに仏像やマンモスの像などもあったという話だったのに、今回紹介したもの以外、もうカケラも見つけることはできませんでした。
近所の人に、おじいさんがどうなったのか、どうして女神や不動明王の像だけ残っているのかなどを尋ねようかとも思ったのですが、今さらそれを確認することにどれほどの意味があるのか疑問を感じたので、そのまま立ち去ることにしました。こうしてまたひとつ、個人の頭の中が現実の形となった夢の世界が、ひっそりと消えていったのでした。
END
(2010.7)
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