私の痛風その後:
ユリノームによる光線過敏症から丸3年経って
薬止めても尿酸値は正常保つ
(平成25年6月3日 記)
当時服用中であったユリノームによる光線過敏症で苦しんだのは平成22年6月、それから丸3年になる。
これは発症後3日目の写真で、発症直後は顔全体が腫れ上がって目も開けることが出来ず、涙が出っぱなして止まらず、一体何が起こったのか分らなかったが、3日目に私の会長室の隣のオフィスの神崎保先生(鹿児島大学の皮膚科の前教授で、現在名誉教授)が、朝出勤され、私と顔を合わした途端、私が痛風治療で当時服用中であったユリノーム(ベンズブロマロン)による光線過敏症であると診断してくださったのであった。 ユリノームの販売元の鳥居薬品株式会社の学術担当の方のお話によるとそれまで本邦では2例の報告しかなく、私が本邦第3例目であるとのことであった。
これが本邦1例目の論文です。
本邦2例目の論文を下に示します。
この第2例目の症例では、ベンズブロマロンを経口服用後にUVA(紫外光)照射を行い、照射部位の皮膚に紅斑が出来たことまで確認するという念の入れ方であった。
神崎先生のお話では、光線過敏症を起こす代表的な物質である3-5DBSとベンズブロマロンは下図に示す様にどちらも2個のBrを持っていて構造式が似ているとのことであった。
実は、私の場合もこのUVA(紫外光)照射が原因で発症したもので、整形外科学会からの依頼で私の『痛風患者の目から見た痛風治療戦略』のDVD作成の為、ハロゲンランプ(下図)のライトを半日浴び、
遅れて、その日の夜から発症したのであった。
上の図にあるようにハロゲンランプには紫外光が含まれている。 神崎先生によると、アレルギー性の光線過敏症(日光疹型薬疹)なので照射後、遅れて症状が発現したとのこと。 ユリノームは即刻中止することになり、皮膚に残っているであろう抗原(ベンズブロマロン)が完全に消失することが予測される3年後までは直射日光を避け、日焼け止めを使用する様、そしてまた、ゴルフも止めることを勧められたのであった。 何よりも苦痛であったのは、好きなゴルフを3年間も休むことであった。
しかし、やっと3年間が過ぎ、いよいよゴルフを再開できることになったのである!
その間、練習もしていないので、ゴルフのスイングを忘れてしまっているが、でも、昔と違って、スコアにこだわらないエンジョイゴルフに徹してゆこうと思うが、それにしても、またゴルフが出来るということは、最高に感激である!
この、光線過敏症事件のお蔭で、3つのすばらしい恩恵も受けた。
その一つは、ユリノームを止めたのを機会に、薬なしで様子見た処、尿酸値は正常の値を保てていることである。
大学病院を退職後、ストレスが比較的に軽くなっているからと思われる。;
その第2の恩恵は、ゴルフが出来なくなったため、日本画により多くの時間を割く事が出来、この3年間で、鹿児島市立病院新館用の絵、春の日展、秋の日展、アートラベル賞受賞、星総合病院新館の絵、徳之島病院新館の絵、そして京都府立医大新館の絵などを完成させることが出来たことである。 加えて、というよりこれこそが最大の恩恵と言うべきであろうが、会長職の職務の遂行に全力で取り組めたことである。
人生、何が幸いするか分らないことを実感させてもらったのであった。