神戸北野異人館街 ~北野町に異人館街が誕生した理由は、開港後の来日外国人の増加による居留地の用地不足にあった。諸外国との条約上、居留地を広げることは治外法権区域の拡大を意味するため、明治政府は、東は生田川、西は宇治川の範囲を限って日本人との雑居を認め、居留地から山手に延びる南北道の整備を行った。このため居留地や港が南に一望できる環境のよい山手の高台に外国人住宅である異人館が集まり、のちには居留地の仕事場に山手から通勤するライフスタイルも定着した。明治時代から昭和初期にかけて二百余棟建てられた。異人館の建築については、形はほぼ「コロニアルスタイル」と呼ばれる様式に集中しており、神戸の異人館では、ベランダ、下見板張りペンキ塗りの外壁、ベイウィンドウ(張り出し窓)、よろい戸、赤レンガ化粧積み煙突などが特徴となっている。~
~異人館の保存・活用が本格化したのは70年代以降のことである。住民や商業者が協力し、界隈の道に愛称を公募し、北野坂・ハンター坂・不動坂・北野通りなどの名が付けられた。これがきっかけで街路整備から異人館や景観の保全活動へと進んでいき、市が風見鶏の館や萌黄(もえぎ)の館を借り上げて公開したことをはじめ、80年(昭和55年)には文化財保護法による伝統的建造物群保存地区の指定を受け、保存・修理に取り組むようになった。さらには遊歩道の整備、シティループの運行など、建物だけでなく、街全体の観光地化が進んでいった。~(神戸北野異人館街HPから)
今回は半日観光なので、異人館街をざっと回ってみました。 |
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北野物語館。1907年にM.J.シェーという人物が建てさせた木造2階建ての住宅。NHK連続テレビ小説「風見鶏」の主人公のモデルとなった人物が所有していた建物。現在は、スターバックスが営業中です。登録有形文化財。 |
旧パナマ領事館。元パナマ領事の住居で執務室もそのままの洋館です。また、ダイニング、ベッドルーム、ライブラリー、サンルーム等も公開されています。 |
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英国館。イギリス人が居住していた洋館です。典型的なコロニアル様式でイギリスが色濃く出ている建物です。 |
仏蘭西館(洋館長屋)。 木造の二階建で、正面の玄関から左右対象に軒を連ねる珍しい異人館で「洋館長屋」の別名をもっています。 |
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ベンの家。明治35年(1902年)、神戸居留地に商館として建築された西洋館で、その後北野町の現在地に移築し、イギリス貴族で狩猟家のベン・アリソンの日本での自邸となりました。塀、壁、建具などは全て居留地に竣工した当時のまま現存しています。 |
神戸北野美術館。北野通りに面する石垣上に1898年に建設された異人館で、戦後は1978年までアメリカ領事館官舎として使用され、その後アールヌーボーのガラス美術を展示した公開異人館「ホワイトハウス」を引き継いで、1996年11月に神戸北野美術館として開館したそうです。 |
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ラインの館。大正初期の建築で、木造2階建下見板張りオイルペンキ塗りで、開放されたベランダ、ベイ・ウィンドー、軒蛇腹、よろい戸など、明治時代のいわゆる異人館の様式をそのまま受け継いでいる建物です。庭には蘇鉄や楠の大樹があり、心地よい緑陰をつくっています。「ラインの館」という名称は市民の愛称募集で入選した名前ですが、「この館の下見板の横線(ライン)が美しいから」という由来から名称が決定したそうです。入場無料。 |
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プラトン装飾美術館(イタリア館)。大正の初期に建てられた歴史的伝統建造物です。装飾性の高い18世紀から19世紀のヨーロピアンアンティーク・家具・調度品・絵画・彫刻などが展示されているそうです。 |
旧中国領事館。大正時代に建てられ、中国の領事館として使用されていました。館内には中国の明朝から清朝の時代の家具調度品や美術品が展示されているそうです。 |
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北野外国人倶楽部。 神戸港の開港当初は外国人居留地にあり、外国人たちの社交場として賑わっていたものを北野に再現されました。館内には暖炉や豪華な家具調度品があるそうです。 |
山手八番館。大正時代にサンセン氏の自邸として建設された洋館です。チューダー様式の塔状の家屋が3棟連結する個性的な外観です。館内にはロダン、ブールデル、ベルナール、レンブラントをはじめとする西洋と東洋の彫刻を中心とする美術品が展示されているそうです。 |
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うろこの家(うろこ美術館)。うろこの館は神戸で最初に公開された異人館で、外壁の天然スレート石の形状が魚のうろこに見えることからこの名で親しまれています。国登録有形文化財、兵庫住宅百選の一つとなっています。 |
ウィーンオーストリアの家。作曲家モーツアルトをテーマに18~19世紀の貴族の家を再現しています。館内には、オーストリアの文化の紹介とモーツアルトにまつわる品々を展示しているそうです。 |
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香りの家オランダ館。大正中期に建てられた2階建ての木造の寄棟造りで、元オランダ総領事邸です。その後 I.Sヴォルヒン氏の邸宅となっていましたが、1987年1月に、香りの家オランダ館”として開館しました。 |
北野天満神社。平清盛公が建立した神社で、800年以上の歴史があります。神社の境内からは神戸市街を一望できます。 |
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風見鶏の館。明治42年(1910)、ドイツ人貿易商ゴッドフリート・トーマス氏が自邸として建てた建物です。北野・山本地区に現存する異人館の中で、レンガの外壁の建物としては唯一のもので、その色鮮やかなレンガの外壁と尖塔の風見鶏は北野異人館のシンボルとして欠かせない存在になっています。国指定重要文化財です。 |
萌黄の館。明治36年(1903年)アメリカ総領事ハンターシャープ氏の邸宅として建築された洋館です。その名のとおり、萌黄色の外壁に包まれています。2階のベランダからは、神戸港が一望でき、大変美しい眺めを楽しめるそうです。国指定重要文化財です。 |
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神戸華僑總會。元々はゲンセン邸として建てられたこの建物は明治42年の築とされています。 |
不明。シュウエケ邸に隣接しています。どう見ても西洋建築ですが、いろいろ調べても不明でした。 |
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シュウエケ邸。明治29年(1896年)に建築家A.N.ハンセルの自邸として建設されました。ゴシックを基調するコロニアルスタイルで、広い庭園には芝生に石灯籠を配置をするという和洋折衷の要素も楽しめます。現在もシュウエケ家の自邸として使用されています。 |
旧F.ビショップ家住宅(東天閣)。1894年に建てられた、現存する最古の異人館といわれています。室内は大変凝った意匠が随所に施されています。現在は中華料理店として使われています。 |
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旧神戸市立北の小学校(北野工房のまち)。 1998年に旧北野小学校の校舎の面影を極力残した状態でリニューアルした工房です。神戸ブランドのお店が20店舗程入ったユニークな工房です。 |
神戸ムスリムモスク。1935年に建てられた、日本で最初のモスクです。 |
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