8月31日(金) “〈『長崎新聞』『中国新聞』より ― 〉ブラジルの高校生平和大使と森田会長、長崎・広島を訪問”

 核廃絶と平和を願う79,244人分の署名を携えて国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)を23日に訪問した長崎「高校生平和大使」の一行が26日、無事に日本に帰国しました。
 今回、ブラジルから初めて「特別大使」として参加したプリシーラ・ユミコ・フジカワさん(15、日系3世、リオデジャネイロ在住、女性)とマルセーロ・ドス・サントス・クレメールさん(15、男性)も一行に同行し、長崎と広島の地を踏みました。また当協会の森田隆会長も一行と旅をともにいたしました。

 この、長崎・広島訪問の様子を、8月29日付『中国新聞』と31日付『長崎新聞』が報じてくださいました。
 29日付『長崎新聞』とあわせ、ここにまとめて紹介させていただきます。

(ホームページ管理者)

活動への評価実感 高校生平和大使が帰国
(「長崎新聞ホームページ」8月29日付 から全文抜粋)

 核兵器廃絶と世界平和を願うメッセージをスイスの国連欧州本部に届けた高校生平和大使が二十六日、帰国。「活動は無駄ではなかった」「被爆の実相をさらに伝えたい」。大役を果たした高校生は、被爆地長崎から発信する平和活動の意義を再認識した。

 平和大使の派遣は十回目。今回は、長崎市在住でペルー国籍の女子生徒や韓国釜山市の被爆三世の男子生徒のほか、「特別大使」としてブラジルの二人も加わり、国際化した。

 一行は十七日に長崎を出発し、二十三日に国連欧州本部を訪問。核廃絶を訴えるスピーチを英語で行った後、七万九千二百四十四人分の署名簿と千羽鶴を、ジュネーブ軍縮会議事務局のコーリー事務次長に手渡した。

 被爆三世で、高校生一万人署名活動実行委メンバーでもある草野昂志郎君(17)=長崎西高二年=は「署名を手渡すとき、これまでの活動が目に浮かび仲間と一緒に渡すような気持ちだった」と振り返り、「各訪問先で、多くの人に活動を評価してもらい、活動は無駄ではなかったと思った」と感想を述べた。

 ペルー国籍のオルテガ・マリアさん(17)=活水高三年=は、コーリー事務次長が「世界の人々はナガサキ、ヒロシマをもっと知らなければならない」と発言したことを挙げ、「自分の考えと同じで、新たな原動力になる。世界の子どもたちと長崎の子どもたちの原爆や被爆の実態に対する認識の差を埋められるよう努力していきたい」と、さらに決意を示した。

 同行した平和大使の世話人、平野伸人さん(60)は、「活動の国際的認知度が高まってきたと実感した。今後は、国際世論を喚起できるような具体的な取り組みも考えたい」と話した。

高校生平和大使が広島訪問
(「中国新聞ホームページ」8月29日付 から全文抜粋)

 長崎市の民間団体が派遣した「高校生平和大使」に加わり、国連欧州本部で核兵器廃絶を訴えたブラジルの高校生2人と同行した在ブラジル原爆被爆者協会の森田隆会長(83)が28日、広島市で高校生と交流した。2人はユミコ・フジカワさん(15)と同マルセロ・クレメールさん(15)。原爆資料館東館で、平和活動に取り組む市内の高校生17人に、国連欧州本部に核兵器廃絶を求める署名を届けた活動を報告した。

長崎市訪れ活動報告 ブラジルの高校生平和大使
(「長崎新聞ホームページ」8月31日付 から全文抜粋)

 核廃絶と平和を世界に訴える高校生平和大使の活動十年を記念し、ブラジルから選出された「特別高校生平和大使」の二人が二十九日、長崎市を訪問。同日夕、市内であった地元高校生らとの交流会で国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)を訪ねた際の感想を話した。

 特別大使はマルセーロ・クレメールさん(15)と日系三世のプリシーラ・フジカワさん(15)。ブラジルの被爆者団体、在ブラジル原爆被爆者協会(森田隆会長)が初めて公募、選考した。

 交流会では、今月中旬に二人とともに国連を訪ねた高校生平和大使の平井翔子さん(16)=聖和女子学院高二年=らが、国連訪問までの日程と活動を紹介。フジカワさんは「国連を訪問し、平和のために役に立つことができたと思う。いろいろな国の考え方を知ることができ、私の人生で忘れられない経験になった」と話した。

 七月にブラジルのサンパウロ市を訪問し、核兵器廃絶を求める署名活動をした森麻衣子さん(18)=諫早高三年=も活動を報告した。

 特別大使らは三十日、田上長崎市長を訪問したあと、長崎原爆資料館(同市平野町)などを見学した。

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