森 元孝 早稲田大学最終講義
◇「マクス・ヴェーバーのウィーン −社会学とは何であったか」
・前編後編通して1.3から1.5倍速で受講されるのが効率的です。
●前編 Part1. 01:25:51
【マクス・ヴェーバーのウィーン −社会学とは何であったか 前編@】 現代中欧世界の歴史・ラデツキー行進曲を聴き、講演「社会主義」を考える・森 元孝【早稲田大学 公開講義シリーズ】
https://youtu.be/wIqRVtowv_0
※2025年12月15日 00:00公開予定
●前編 Part2. 01:00:07
【マクス・ヴェーバーのウィーン −社会学とは何であったか 前編A】現代中欧世界の歴史・ラデツキー行進曲を聴き、講演「社会主義」を考える・森 元孝【早稲田大学 公開講義シリーズ】
https://youtu.be/rSqYsgdslpM
※2025年12月15日 00:15公開予定
●後編 Part1. 01:14:09
【マクス・ヴェーバーのウィーン −社会学とは何であったか 後編@】社会システム論・ニッポンの再帰的封建化を問い、“I am from Austria”を口ずさむ・森 元孝【早稲田大学 公開講義シリーズ】
https://youtu.be/f1t_WCoOP9s
※2025年12月15日 00:30公開予定
●後編 Part2. 00:47:39
【マクス・ヴェーバーのウィーン −社会学とは何であったか 後編A】社会システム論・ニッポンの再帰的封建化を問い“I am from Austria”を口ずさむ・森 元孝【早稲田大学 公開講義シリーズ】
https://youtu.be/exRPpSVyxrc
※2025年12月15日 00:45公開予定
●後編 Part3. 00:47:39
【マクス・ヴェーバーのウィーン −社会学とは何であったか 後編A】社会システム論・ニッポンの再帰的封建化を問い“I am from Austria”を口ずさむ・森 元孝【早稲田大学 公開講義シリーズ】
https://youtu.be/exRPpSVyxrc
※2025年12月15日 00:45公開予定
◆一言付け加えれば
たくさんのみなさまから、どこか教室あるいは会場でというお言葉をいただきましたが、受講延べ人数が41年間15,000人を超えます。
思い起こせば、プラザ合意から狂乱バブル経済に向かう好景気1980年代終わり卒業の方々、1996年住専、金融恐慌に沈み、1990年代後半からネットバブル、2007年リーマンショック頃までの「失われし10年」の時代、そして第一・第二文学部から文化構想学部発足へ、プレハブ教室で始まり、文化構想学部最初の卒業生が巣立つ直前、東日本大震災、卒業式中止に見舞われたみなさん、さらには新型コロナ蔓延で体験をしたことのない授業環境にさらされた方々。
昼間お仕事を終えた後、授業に通われた第二文学部、文化構想学部夜間特別枠の、バイタリティー溢れる最も早稲田らしい学生のみなさん、体育各部でエースとして活躍されたみなさん、そして2012年度以降、本格的にフルオンデマンド授業を展開することができ、e-ラーニング・プラットフォームをつうじて全学部、さらには海外で活躍される方々とも講義をつうじて闊達な議論ができたことは、たいへん素晴らしいことでした。
社会経済状況、自然災害の大波とともに、みなさんの表情はそれぞれの時、大いに異なっていました。そしてご自身、ご家族の疾病、障がい、経済的困難など、さまざまな予期せぬ事柄に遭遇し、厳しく苦しい学生生活を過ごさざるをえなかった方々のことを思えば、ひとり私の定年退職祝いなどという気持ちには到底なれないところもあります。
「一堂に会する」などと言いますが、「社会システム論」で講じてきたスペンサー=ブラウン指し示しの算法に従えば、そんな美辞麗句は、同時に「会せない」の隠蔽であり、区別は、差別と排除の弁証法の前提でもあります。
41年という長きにわたる卒業生のみなさんを考えれば、今、20代新卒から60代超ベテランまで、みなさんそれぞれに思いがあるでしょうし、そこには親子以上の年代、世代の距離があります。「今」への思いも、そして「かつて」への思いもきわめて多様です。ほんの限られた時間、「一堂に会して」、忌憚なき議論を戦わせるというのは、きわめて難しく、過酷でもあり、ありえないと感じ、それぞれにありうる集まりに機会を譲りたいと思いました。私の身体が可能なかぎり、求められれば、議論しに参上する覚悟でおります。
「世界に輝く」という早稲田大学ですから、大先生は、大隈講堂、小野梓記念講堂などで講演、リーガロイヤルで大宴会というのが定番ですが、舞台上に見上げられて「先生」と言われるほどの人間ではなく、 「年次」「年代」「門下」「弟子」「先輩」「後輩」などの語は、この最終講義前編で触れたマクス・ヴェーバー1918年10月17日の手紙を知れば、まさにこれから生成AIが世界を根本的に変えていく時、それを見透して未来に生きるみなさんにはふさわしくないだろうと思っています。
みなさんと、その時々に、遠慮容赦なくたくさん議論ができたことが何よりの幸せでした。有難うございます。
2025年12月1日
「都の西北」を聴きながら・・・
the winds carry me forward.
Copyright 2025 Prof.Dr.Mototaka MORI