加工食品・インスタント食品を減らすと、食事づくりに手間がかかりませんか?
Q&ANo.16
食生活改善の第一歩は、「加工食品・インスタント食品をできるだけ減らす」ということですが、これらをすべてやめると食事づくりに大変な手間がかかり食費もかかってしまいます。そのうえ私は料理のレパートリーが少ないので、食生活改善が本当にできるか不安です。
食生活改善によって健康を手にするには、それなりの時間と労力が必要となります。“インスタント食品”の登場で、現代人は食事づくりに費やす時間と労力を大幅に省くことができるようになりました。“加工食品・インスタント食品”は確かに便利ですが、「加工の段階で多くの栄養素が失われている」「大量の食品ケミカルが添加されている」など、マイナス要素の多い“悪い食品”です。「長期にわたってこれらを摂り続ければ、健康を害するようになる」という認識が必要です。
健康になるためにまず実行することは、「身体にとって悪いものを排除する」ことです。肉体に悪影響を及ぼす食事を摂っていては、健康になれるはずがありません。加工食品・インスタント食品は、その悪い食品の代表なのです。(*一口に“インスタント食品”と言っても健康にマイナスを及ぼす程度はいろいろですので、有害度の高いものからまっ先に排除するようにします)“悪い食品”を摂らないためには、ある程度、手間ひまをかけて食事をつくることが必要です。それは「家族の健康に責任を持つ」という、主婦としてかけがえのない役目であると言えます。家族の健康のためにメニューを考え、時間をかけて食事をつくることは、会社で働くことと同じくらい価値のある素晴らしい行為なのです。
「新・伝統食」のメニューづくりに慣れれば、“インスタント食品・加工食品”に頼らなくてもやっていけるようになります。また、時間のあるときに常備菜をまとめて3品ぐらいつくっておけば、一回の調理にかける時間が短縮でき、食事づくりがずっと楽になります。
さらに正しい食事を続けると、“インスタント食品”がまずく感じられるようになり、口に合わなくなります。こうした変化は、食事改善によって味覚が健全化されたことによるものです。味覚がデリケートになり、新鮮な野菜や旬の食材が持つ素材のおいしさを実感できるようになります。「栄養素が多いイコールおいしい」ということを、身をもって知ることができるようになります。
子供に「健全な味覚と正しい食習慣」を身につけさせてあげることは、“一生の宝”を与えることになります。生涯にわたって健康な体を維持していくための英知を、身体で覚えさせることになるからです。
食生活を改善することによって体質が強化され、薬や医者に頼らず健康に過ごせるようになります。食費のことを心配されているようですが、悪い食生活を続けてたびたび病院にかかることを思えば、食生活を変える方がはるかに経済的だと言えます。何といってもハイレベルの健康と、質の高い生活を同時に手にすることができるのです。
料理のレパートリーについては、クッキング・ブックをご覧ください。また、当研究所併設の健康フレンドのホームページでもメニューを掲載していますので、参考にしてください。