霊的観点から見た肉食の間違い〈1〉
肉食は自然界の法則に反した利己的行為
コラムNo.55
これまで肉食の間違いを、食糧問題の観点から見てきました(No.53~54)。地球規模の肉食習慣の拡大は環境破壊を発生させ、穀物などの農産物の不公平分配という深刻な問題を引き起こしています。その結果、地球規模の食料問題が発生することになっています。まさに肉食は、味覚という肉体本能の快楽を求める人間のエゴ的行為・悪しき行為なのです。
このように見ると、現在、地球上で行われている肉食を正当化する理由はありませんし、人類にとって何ひとつ良いことはありません。さらに肉食を霊的観点から見ると、別の大きな問題があることが分かります。“肉食”は霊的に見たとき、明らかに間違った行為なのです。
スピリチュアリズムは肉食に反対しますが、それは霊的観点から見たとき、肉食が「神の摂理(自然界の法則)」に反しているからです。肉食は、神の摂理から逸脱した行為であるという霊的理由によって許されないことなのです。摂理に反する“霊的理由”とは、次の2つにまとめられます。
1つ目は――生命はすべて神のものであり、人間が勝手に生命を奪う資格は与えられていないということです。人間に生存権があり尊重されなければならないように、動物にも神によって生存する権利が与えられています。肉食は、この神の摂理から外れた間違った行為なのです。
2つ目は――人間と動物は“利他性・利他愛”という神の法則(摂理)に基づいて共利・共生の関係を築くように造られています。“利他愛”という神の法則は、人間同士の間においてばかりでなく、人間と動物の関係においても等しく適用されなければならないものなのです。肉食は、この利他愛という摂理に反した行為なのです。
次回も、こうした観点から肉食の問題について具体的に見ていきます。