健康とは自律神経のバランスが取れている状態

コラムNo.39

私たちの身体は、無数の身体構成要素――60兆個の“細胞”、細胞が集まった“組織”、組織が集合した“臓器”、それらを維持していくためのさまざまな“システム”など――から成り立っています。無数の構成要素は、バラバラに働いているのではありません。「肉体を生かす」という共通の目的にそって、一致協力して働くようになっています。すべてが共通の目的のもとで統制され、生きることを可能にしているのです。そうした全身統制の役割を担っているのが「自律神経」です。“自律”という名前が示すように、自律神経は人間の無意識下で全身を統制しています。

この自律神経の働きによって「3つの生体維持機能(ホメオスターシス・免疫システム・自然治癒力)」が作動し、健康が保たれるようになっています。また、病気になっても健康を取り戻すことができるようになっています。このように自律神経は、人間の健康を決定する重要な役割を担っています。健康のカギを握っているということです。

自律神経が、“交感神経”と“副交感神経”から成り立っていることは、現代人の常識になっています。交感神経と副交感神経は自動車の“アクセル”と“ブレーキ”のような働きをし、この拮抗関係の中で身体のバランスが保たれ、健康が維持されるようになっています。拮抗する2種類の自律神経の働きによって上下の波が発生し、その波が一定の範囲内に収まっているとき、全身の健康が維持されることになるのです。

2種類の自律神経の働き
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