「心」とは何か?

「ホリスティック精神学」が明らかにする“心の真実”

コラムNo.20

私たち人間は、霊体と肉体という2つの異質の身体から構成されています。真のホリスティック医学(ホリスティック精神学)では、その異なる身体それぞれの中に「心」があるとします。人間は死後、肉体を脱いで霊体としての存在で、新たな生活を始めるようになります。そこでは地上時代と変わらない高度な意識や知性が保たれています。それは、「霊体に心が存在している」ということを意味します。真のホリスティック医学では、これを「霊の心」と呼びます。

一方、肉体にも心のような部分が存在します。“脳”から発生する低次元の意識である「本能」です。「肉の心」、すなわち「本能」は動物にも等しく見られるものであり、肉体の維持と種の繁殖を目的として必要な行為を促します。

このように地上人は、「霊の心」と「肉の心」という2つの心を同時に持って意識活動をしています。

ここで重要な点は、私たち地上人が「心」と自覚するのは、「霊の心」の内容(霊的意識)と「肉の心」の内容(本能的意識)の2つを一緒にしたものであるということです。私たちの心は、「霊の心」と「肉の心」という両方の心(意識)を合わせたものなのです。2つの異なる心から生じた別々の意識を、私たちは1つの意識として自覚します。地上人には、2つの心から生じた意識は、混然一体となって感じられるようになっているのです。そのため大半の地上人は、今自分が抱いている意識がどちらのソース(心)からのものなのかを区別することはできません。

地上人が「心」と自覚するもの
霊の心と肉の心(本能)

ホリスティック精神学では、さらに次のような重大な事実を明らかにしています。それは「霊の心」の内容(霊的意識)のすべてが、地上人に自覚されるようにはなっていないということです。霊的意識のほんの一部分だけが顕在化し、地上人に自覚されるようになっているのです(*この「顕在意識」の詳細については、別の機会に取り上げます)

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