鳩村、大下、鷹山、龍は、同じ車の中にいた。 鷹山が調べた戸籍。 大下が調べた岬という子の話。 そして、龍の記憶。 全てが、一つの結論を導き出していた。
先刻、大下は城西署に電話を入れていた。 「小久保刑事はいらっしゃいますか?」 と。
全ての糸は、彼へと集まっていた。 「いえ、小久保は外出しております」 という答えに、大下は血の気が引いた。 「いつ頃向かわれました?」 手早く伝えると、大下は電話を切って、車へと飛び乗り、今へと至っている。 小久保の到着と、自分たちの到着のタイムラグは約5分。 奴はもう、手段を選ばないのではないか。 鳩村は西條への連絡をつけようと、携帯を呼び出したが、電源は切られていた。 |