ユニレンジャー・RYO(11)

 

拷問室に入った虎仮面とメデューサが目にしたのは、全裸を曝し、

天井から吊り下げられたシオンの姿であった。

クールなメデューサは表情を変えなかったが、虎仮面は自分に正直だ。

「うぉーー。えぇ眺めやんけ。

 おい、メデューサ。あの猿レンジャーはお前に任せた。

 俺はこっちを担当する」

早速、バットを手にシオンに近づいていく。

「おい、チョット待て。

 お前達にシオンの拷問を任せるが、その前にちゃんと話を聞け」

副官の吉岡毅志が慌てて制止する。

吉岡毅志はこれまでの経緯に加えて、拷問室の設備についても説明した。

「シオンの周りに、四方からスポットライトのようなものが浴びせられているだろう。

 これは再生光線だ。

 例えば、少々のケガなら放っておいても治ってしまうよな。

 多少のケガでも、時間をかければ自然に治るものだ。

 この再生光線は、その治癒能力を強化する力がある。

 実演してみよう」

吉岡毅志はそう言ってシオンに近づき、ポケットから取り出したナイフで

シオンの胸に切りつけた。

「うっ、うわぁー」

シオンの胸から血が流れ落ちる。

だが、ものの1分もすると出血は止まり、見る見る傷口はふさがっていった。

「見ての通りだ。再生光線を浴びせている限り、少々殴っても殴り殺す心配はない。

 また、再生光線には痛みを和らげる力はないから、 

 苦痛だけは普通に感じるわけだ。

 ただ、再生不能になるような事はするなよ。

 チン毛を剃ってもまた生えてくるが、チンポを切ったら生えてこない。

 即死の状態にしたり、治療しなければ死んでしまうような事もダメだ」

「要するに、生かさず殺さずちゅうわけですな。

 了解了解。ほんなら始めさせてもらいますで」

吉岡の言葉が終わるや、虎仮面は再びシオンに歩み寄る。

「ひひひ、やっぱり若いモンのチンポはえぇのう。

 顔もそうやが、チンチンも可愛いで」

虎仮面はシオンのチンポを鷲掴みにすると、顔を真っ赤にして唇を噛み締める

シオンの顔を楽しそうに下から見上げた。

さらに虎仮面は、シオンの背後に回ると

「うんうん、後もえぇケツしとるわ。

 さぁ、始めるで」と言って、手にしたバットで、シオンの尻を打ち据える。

「あぁっ」

屈辱と苦痛のうめき声をあげるシオン。

「こら、オシン。しっかりせんかい。

 所詮、お前は苛められてナンボの男なんや。

 オシンのシンは辛抱のシンやろが!」

さらにシオンの尻に、虎仮面の一撃が見舞われる。

 

その頃、講堂の壁に磔にされたままのRYOは、

ようやく目を覚ましていた。

「それにしても、情けない奴だよなぁ」

「本当だぜ。捕まって拷問されるヒーローはいるが、

 捕まったまま放ったらかされるヒーローなんて、こいつぐらいだ」

目を閉じたままのRYOの近くで、戦闘員の会話が聞こえてくる。

「おっ、気がついたんじゃないか」

「本当だ。

 ややっ。このバカ、朝勃ちしてやがるぞ」

「どれどれ、俺が確かめてやる」

戦闘員の手が、RYOのサッカーパンツの股間から侵入する。

「わっ。こいつ、パンツ穿いてないぞ」

そう、虎仮面の電撃波のダメージで、RYOはさらにレベルダウンし、

スパッツも消滅していたのだ。

「フン、この変態レンジャーが」

サッカーパンツに手を突っ込んだ戦闘員は、RYOのキン玉を鷲掴みにして、

さらにきつく締め上げた。

「うわっ」

思わず悲鳴をあげるRYO。

「ははは、やっぱり気がついていたのか。

 こんな惨めな姿を曝すぐらいなら、気絶していた方が良いものを」

RYOに返す言葉はない。

このまま、戦闘員にまでなぶり者にされた挙げ句、

オークションにかけられて、奴隷として売られていくのかと思うと、

悔しさが込み上げてくる。

「おい、正義のヒーロー・ユニレンジャー。

 お前が抵抗したお陰で、俺達が明日のオークションの準備を

 させられる羽目になったんだぞ。

 本来なら、お前の仕事を俺達がやっているんだ。

 お詫びの一言ぐらい、あっても良いんじゃないのか」

今までのRYOであれば、無用の争いを避ける為に

戦闘員に迎合したところだが、今のRYOにはそのつもりはない。

「なんだ、返事もないのか。

 お前がそう言う態度なら、こっちにも考えがあるぞ」

だが、戦闘員の脅しにもRYOは口を開かなかった。

“フン。どうせ、サッカーパンツも脱がせて、

 俺をフリチンにして、面白がるぐらいしか出来ないだろう”

すでに何日間も、戦闘員の前に下半身丸出しの姿を曝し続けたRYOである。

もはや、脱がされるぐらいで、ダメージを感じないまでになっている。

しかし、この戦闘員の考えた辱めとは、RYOの想像していなかったものであった。

「RYO、お前も脱がされる事には慣れているだろう。

 だから、脱がせはしない。

 逆にサッカーパンツを穿いているが故の屈辱を味わわせてやる」

そう言うと、戦闘員はRYOの鼻をつまみ、RYOの口に薬瓶を押しつけた。

「うぅっ」

鼻をつままれ、息の出来ないRYOは、仕方なく薬瓶の中の液体を飲む事になる。

「ふふふ、これはコッシオといってな。

 早い話が強力利尿剤だ。

 サッカーパンツを穿いたまま、お漏らしするんだな」

「おぉっ!」

他の戦闘員から歓声が起きる。

戦闘員の話通り、すぐに激しい尿意がRYOを襲った。

「どうだ、RYO。

 サッカーパンツを脱がせて欲しくなったんじゃないのか。

 変態レンジャーらしく、『僕のサッカーパンツを脱がせて下さい。

 僕のチンポを見て下さい』と言ってみろ」

歯を食いしばり、迫り来る尿意を堪えるRYO。

「うぅっ。ぼ、僕は変態レンジャーです。

 僕のサッカーパンツを脱がせて下さい。

 僕のチンポを見て下さい」

やむなく屈辱の言葉を口にする。

だが、戦闘員からは非情な一言が帰ってきた。

「嫌だね。見飽きたんだよ、お前のチンポは」

仲間の戦闘員から笑い声が起きる。

「おいおい、そんな悲しそうな顔をするなよ。

 人間、辛い時こそ笑いが必要なんだぞ。

 ほら、笑って見せろよ」

さらに戦闘員は、身動きできないRYOの脇をくすぐり始めた。

「やっ、ヤメローー」

絶叫するRYO。

しかし、「やめろ」と言われてやめる連中ではない。

次の瞬間、RYOの股間に暖かいものが流れた。

ついに抗しきれなかったのだ。