タイガーマスク(8)

 

 俺は、苦しみ呻くイエローデビルの上でツイストを踊り続けた

そして、ついにイエローデビルは血泡を吐き出し失神していった・・・・

俺は「坊やー。情けねぇなぁー。この程度でもう失神かよー。まだまだ

これからが黄色い悪魔の技の伝授なんだぜー」と言いながらも

奴の身体のの上で踊っていた。

 

 俺は、奴のセコンドのミラクル3の存在を忘れかけていた。

ミラクル3は、俺の背後に音も無く近づくと、ツイストダンスに夢中に

なっている俺の又の間に右手を通し俺の玉を鷲掴みにした。

優勢だった、俺は咄嗟の状況に判断が出来ず、ただ股間を襲う激痛に

「わあぁぁぁぁ・・・・・」と呻き声を挙げ思わずミラクル3に身体を

預けるような格好で仰け反ってしまった。

 

 ミラクル3は「俺の弟子であるイエローデビルをここまで痛めつけやがって・・・・。

覚悟は出来てるんだろうなタイガー?。今度はコイツの師匠の俺がほんの少しだけお前の

相手をしてやるぜ。ハハハ・・・・」

と言いながら、俺の股間を握ったままバックドロップの態勢に入った

俺は奴の馬鹿力で急所を鷲掴みされて、なんの抵抗も出来ない・・・

「クソー、ミラクル3。お前は玉を掴んでないと技ひとつ仕掛けられないのかぁー」と

叫んでみたが、奴はマスク越しに「ニャリ」と笑うと強烈なバックドロップを決めた。

 

 急所を握られたままの俺は全身に力も入らず、受身を取ることすら出来ず

不様にマットに叩きつけられる。

頭からまともにマットに叩きつけられた俺は白目を向き口から

泡を噴出し失神しかけたが、その時後輩の星矢が「この野朗ー、

よくもタイガーさんを!」と叫びながらリングに飛びこんでくると

バックドロップを決め、見事なブリッジでホールされかけてる俺を

助けようと、星矢はミラクル3の足を払い除け、奴のブリッジを崩し

俺の急所を握っている奴の腕にエルボーを何発も決めた。

星矢の速攻に遭いリング上から場外に一時ミラクル3は逃走した

そんなミラクル3を尻目に星矢はリングの上で白目を向き全身を痙攣

させてる俺に駆け寄り、俺の上に四つん這いになって跨ると「タイガー

さん、タイガーさん。しっかりして下さい」と呼びかけ俺の頬を軽く

ビンタした。しかし、星矢は気づかなかった・・・

イエローデビルが回復して星矢のすぐ後ろにいることを・・・・・・