タイガーマスク(7)

 

 俺は、イエローデビルに、急所攻撃を受けながらも、必死に反撃の

チャンスをじっと待っていた。

股間の快楽と激痛に耐えながら・・・・・・・・

奴の仕掛けたアルゼンチンは正しく「虎の穴」仕込みの拷問技で少し

ぐらい暴れたぐらいでは、びくともしなかったが、長時間この技を

仕掛ける者にも相応の持久力が必要であったが、イエローデビルの

場合はこの持久力に問題があった。

俺はレスラーとしては、軽量級かも知れないが、こんな無理な態勢で大の

大人を10分以上も抱え挙げているのには無謀だった・・・・・・

 

 俺の顎先を締め上げていたイエローデビルの手が僅かに痙攣し始めた。

俺は(今だ!!)とばかりに、思いっきり振り上げた肘を奴の眉間に

思いっきり叩き落した。

イエローデビルの両手は俺の身体を支えている為、たとえ顔面に攻撃を受けた

としてもガードすることが出来ない。

次々と、眉間やコメカミに叩きこまれるエルボーに奴は「うぅおぉ・・・」

と呻声をあげるばかりだったが、何度目かの俺のエルボーに耐えきれず

奴はとうとう方膝をマットに付き、俺に掛けていたアルゼンチンを

解いてしまった。

 

 仰向けにマットに倒れたイエローデビルに向かい、俺は「イエローデビル。

本当の虎の穴の反則はこうやるンだぜー」と奴のボディーを跨ごうとした時

屹立した俺の股間を奴のトーキックが襲ったが、俺のガードの方が僅かに

速く、イエローデビルお得意の股間蹴りは不発に終わった。

俺は「往生際がワリーィなぁー坊や、先輩が技を直伝してやるって言ってるんだ。

大人しくしてな」と言いながら、イエローデビルの鳩尾にダイビングエルボー

をかました。

奴は「ぐえぇぇぇぇ・・・」と悲鳴を上げマットの上をのた打ち回っている

そして、セコンドに付いていたミラクル3の方に四つん這いになつて逃げ様と

していた。

 

 俺は、リングから逃走しようとしているイエローデビルの背後から近づき

四つん這いになってミラクル3に救いを求め様とした奴の股間の膨らみに

トーキックを決めた。

「うぅ・・・・・」と股間を押さえて動かなくなったイエローデビルの

両足を掴んだ。

セコンドでイエローデビルをガードしょうとしていた苦虫を噛み潰した様に

「クソ― タイガーー。イエローデビルをどうしようと言うのだ。離せー」

と俺を睨みつける。

 

 俺はミラクル3に対し「最近の虎の穴はこんなミットモナイお子様レスラー

しか育てることしか出来ね―のか?。じゃー大先輩の俺が躾を叩きこんで

やるぜー。よく見ておくんだなぁー」と挑発しておいて、マットの上で

なんとか、抵抗してリングから逃走しょうとしてるイエローデビルの股を

裂き、「先輩が大人しくしてろと命令してるんだー。チャンと聞けよな坊や」

と言いながら、逆海老固めの態勢にもっていき、奴の股間にエルボーを

立て続けに3発いれてやった。

 

 イエローデビルは「ぐえぇぇぇ・・・」と呻声を挙げるが、どうすることも出来ない。

逆海老の態勢のまま俺は、イエローデビルをリングの中央まで引きずってゆき

奴のわき腹にマシンガンキックを連発し、奴の体位を仰向きに変えさせた。

この、マシンガンキックも虎の穴仕込みの反則だが、まだ俺しか体得できてない。

イエローデビルは、涙目になって身体をくねらせマシンガンキックの激痛に耐えていた。

 

 そんな奴に対し俺は「さっきまでの勢いはどうしたんだ坊や?。俺の忌み名

の(黄色い悪魔)が欲しいんだろ?。だったらこれぐらいの痛みで涙目になるような

お坊ちゃんには譲れねェなぁー。せめて、これからお前さんに直伝する

技に耐えて、自分の物にするぐらいの奴でなきゃねぇー。ハハハ」

と俺は奴の上に跨った。

すると奴は再び、無防備の俺の股間にナックルパンチを入れて来た!!

 

 油断をしていた俺は今度はよけきれずまともに「ぐへえぇぇぇぇ・・・」

股間にパンチを受けてしまったが、俺もリングシューズの踵の部分を奴の

鳩尾に振り下ろし、「やってくれるねー、坊や・・。倍の激痛で返してやるぜ!!」

と言うと俺は再び、奴の身体の上を跨ぐと、右足の踵を奴の胃腸部分の上に

そして左足の踵は奴の股間の膨らみの上に載せた・・・・・・

マスク越しだが、一瞬奴の目に不安がよぎった・・・・

俺は「覚悟は出来たな・・・これが俺が虎の穴で直伝された虎の穴のウルトラ

反則(タイガーツイスト)だ!。遠慮なく思う存分体得してくれ・・・」

 

 そう言い終わると、俺は奴の身体の上でかなり激しくツイストダンスを繰り返し

踊った。

イエローデビルは俺の反則に耐えきれず「うわあぁぁ・・い、胃が破れるー。

お、俺のーた、玉がー・・・・・・」と奴の悲鳴が会場に響き渡る・・・・・・