タイガーマスク(2)
奴は、ガラ空きの無防備の俺の急所にトーキックを入れてきた。
が、間一髪で俺は体位を変え、イエローデビルの2発目の急所蹴りは逃れる
事が出来た。
試合開始早々の連続の急所攻撃では流石の俺でも今後の試合運びが難しくなる。
俺は、俺の股間にトーキックを入れそこなった奴の足首を払いマットに倒すと
素早く立ちあがり、コイツの両足を開き股裂きを食らわして「男の大事な急所
へ先に見舞ってくれたのはお前だぜ− これはその返礼だー」と俺は叫びながら奴の虎柄
ビキニのモッコリとした股間に俺のリングシューズの踵を叩き込んだ。
奴も「ぐおぉぉぉぉぉぉぉ・・・・」と凄まじい悲鳴を上げ股間を両手で押さえつけ、マ
ットの上に突っ伏し、腰を小刻みに上下に振り急所攻めの激痛に
耐えている様だ。
これで、コイツも2度と急所攻撃はしてこないだろうと思い、俺は股間を
押さえ喘いでいるイエローデビルを強引にマットから引き起こすと
パイルドライバーの態勢に入り、一気に脳天からコイツをマットに叩きつけた。
「ぐふぅぅぅ・・・・」と短い悲鳴を上げたイエローデビルの目は虚ろになり、全身を激
しく痙攣させ仰向けにマットの上に倒れた。
俺は、素早くコーナーポストの上に上り、コイツを見下ろし、心の中で
(このまま、コイツにダイビングホディープレスをかまして、
それから体固めでスリーカウントだ!このイエローデビルとの試合が
終わったら、何時ものようにチビッコハウスに顔でも出そう・・・・)
と思い、コーナーポストからイエローデビルのボディー目掛けてダイブした
と、その時だ、グロッキー状態でマットの上にダウンしていたイエローデビル
の右足が、上から降ってくる俺の股間に見事に突き刺さった!!!!
「ぐわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・」
と俺の凄まじい悲鳴が館内に響き渡った。
俺は両手で股間を押さえ背中からマットに墜落し、左右にゴロゴロと体を振り
股間の激痛に耐え続けた。
イエローデビルはそんな俺を見据えて「タイガーこのヤロー!。さっきは
よくも、あんなセコイ急所蹴りをかましてくれたなァ!。俺の大事な急所を
テェメ−なんかの汚ねぇー足で踏みつけやがって!。この借りは何万倍にでも
して返してやるぜーーー。覚悟は出来てるんだろーなぁー」と言いながら
両手で押さえてる俺の股間を踏み付けながら、俺の「チン」(顎の先)に
もう片方の足で蹴りを入れて来た。