タイガーマスク(1)

 

登場人物

   タイガーマスク(俺) 180X75X26 青のロングスパッツに虎柄ビキニ 

     イエローデビル  185X80X20 赤のロングスパッツに虎柄ビキニ

 

また、今夜の試合の相手も「虎の穴」の若手殺し屋スレラーだ。

俺は、控え室で何時ものリングコスチュームに着替えて俺の出番になるのを

部屋のモニターを見て前の試合を観戦していた。

そこへ、協会の若手が「タイガーさん次です、通路の方でスタンバイ願います

今日の対戦者はどうも東洋系の者らしいですが、なにせラフ専門みたいな

レスラーですから、タイガーさんの正統派レスリングで叩きのめして奴の根性を入れ替えて

やって下さいよ」と意気盛んだ。

俺は「おう、まかせておけ」と短く返事をして自分の入場曲に併せて会場に

駆込みロープを使って何時もの様にコーナーポストの天辺でマントを翻し

対戦者が現れるのを待った。

 

 丁度その時、俺の対角線に上の通路にスポットライトが当り今日の対戦者

「イエローデビル」が入場してきた。

そして、今俺がやったのと同じ仕草で対角のコーナーポストの天辺に立った。

リフリーが俺達にリングの中央に来る様に指示をし俺達のボディーチェックを終え、

試合の開始を告げるゴングを要求した。

その時だ、イエローデビルがレフリーに襲い掛かり、秒殺してしまった。

 

 イエローデビルは俺に「タイガー俺達の試合にレフリーは必要無い!

次にゴングが鳴るときはお前はリングの血の海に沈んでいるんだからな。

 ハハハ・・・・。さぁー、俺達の時間無制限・ルール無用のデスマッチの

 始まりだー。血を見たくない客はさっさと帰れよ〜」と奴の声が会場に響いた。

 

 「カーン」ゴングが鳴り試合の開始が告げられた。

イエローデビルは言葉とは裏腹に紳士的に握手を求めてきた。

俺は少し躊躇ったが、相手の若者に手を伸ばした。

が、やはり俺のいやな予感が的中した。 

奴の右の腕が俺の股間に命中した。

「ぐおぉぉぉ・・・おっ、お前、いきなり・・・・・。

 これがお前の挨拶か〜〜〜?」と言いながら俺は股間を押さえ

片膝をマットに着き奴を睨みつけた。

イエローデビルは「タイガー!。お前本当に『黄色い悪魔』と言われたあの

 タイガーと同一人物か?。試合運びが幼稚過ぎるんだよ−。

 それで今までよく生き延びたもんだなぁー」と言うなり、

ガラ空きの俺の急所に正面からトーキックを入れてきた。