宇宙刑事ディルバン(11A)

 

 アルスの執拗な愛撫はシンを着実に極限状態へと追い上げていく。

 声を出さないように必死に堪えるシンだったが、先の身体検査によりシンの性感帯

を全て把握しているアルスの責めは容赦が無く、狂ったように悶えまくるしかなかった。

「自分がどれだけ惨めな姿なのか、良く見てごらん」

 まるでお気に入りの玩具で遊ぶ子供のように、喜々としてシンの体を弄ぶアルスが

再びシンの耳元に囁きかけると、正面の壁が左右に分かれて巨大な鏡が現れた。

 鏡には大の字に吊られた全裸のシンとアルスが写し出されている。アルスは赤と黒

を基調とした旧ドイツ軍の軍服に似た、洗練されたデザインの衣装と真紅のマントに

身を包んでおり、全裸のシンの惨めさをより一層極立たせていた。

「ああぁ・・・」

 不様な自分の姿に、思わず目をそらすシン。

「ほら、良く見るんだ。目をそらしたらそのリングを外してあげないよ」

 アルスはシンの髪の毛を掴むと強引に鏡に視線を向けさせる。肛門内に侵入し前立

腺を責め立てる指先にスナップを利かせるとシンの体は悲鳴と共に大きく仰け反った。

 体の奥底から突き上げるように沸き上がる快楽の律動が、神経を焼き切らんばかり

の勢いで股間へと駆け巡り、シンの射精への渇望を決定的なものにする。

「くっぅぅ〜」

 辛抱堪らないシンは自分の屈辱的な姿を凝視するしかない。

「あはははっ!いい子だ。言うことを聞いたご褒美にお薬を塗ってあげるね」

 懐から小さなガラス瓶を取り出すアルス。瓶の中には赤紫色の不気味な液体がたっ

ぷりと詰まっている。

「この薬は僕が銀河中から集めた様々な毒物を合成して作ったんだ。モス星の肉食大

マダラ蛾の鱗粉、フロッグ星の紫イボ蛙の体液、トレント星の食虫漆の樹液……その

他色々をね」

 薬の説明を聞いたシンの顔色が一瞬にして青ざめる。アルスが口にした毒物は全て、

僅かな量で何百人もの人間を殺すことのできる危険な猛毒であった。

 鏡越しにシンの不安な表情を読み取ったアルスは、宗教画に描かれる聖母のように

慈愛に満ちた笑顔で説明を続ける。

「大丈夫だよシン君。全ての毒物は何百万倍にも希釈しているから、塗られたくらい

では死ぬことはないよ。ただね、人体の粘膜部分にこれを塗ると面白いことになるんだ」

 アルスは指先を薬瓶に浸すとシンの赤黒く肥大した乳首に液体を塗り始める。

「あぁっ・・・」

 ヌルヌルとした冷たい感覚に驚きピクリと体を震わすシン。アルスは手際良くシン

の左右の乳首を赤紫色に染め上げていく。

「うっ!?」

 シンの乳首は徐々に熱を帯び始め、ピリピリと痺れるような感覚に襲われる。自分

の身に何が起っているのか判らず、狼狽えるシン。やがて痺れるような刺激は猛烈な

痒みへと変わっていった。

「ああああっ〜!かっ痒いぃぃ〜!!!」

 シンは両乳首を襲う堪え難い痒さに体を激しくくねらせる。自分の乳首を掻きむし

りたい衝動にかられるが、大の字に拘束されているシンにはどうすることもできない。

「あははッ!僕の特製媚薬は気に入ってもらえたようだね!ほら、今度はこっちだ」

 薬の効果に満足し、無邪気に笑うアルスはシンの裏門にも媚薬を塗り始める。菊門

の皺の一本一本にまで十分染みこむよう表面にたっぷりの薬を塗ると、今度は根元ま

で薬に浸した指で裏門を貫き、内部にまで丹念に塗り込めていった。

「ううっ!・・・うあああぁぁっ〜!」

 肛門に塗られた媚薬が効果を表し、灼けるような痒みに悶えまくるシン。

 苦痛には強い宇宙刑事も快楽や痒さへの耐性は一般人と変わりない。しかも既に散々

嬲られてきた乳首と肛門は炎症を起こしており、媚薬の浸透も格段に早い。業火のご

とき疼きに責めたてられ、シンの全身は燃えるように熱く火照り、全身から滝のよう

に油汗が流れ落ち、呼吸はどんどん荒くなっていく。

 今までに体験したことの無い、直腸内の痒みは特に強烈で、シンは腰を激しくくね

らせる。左右の尻を擦り合わせ、何とか痒さを紛らせようとするが、悪魔のような媚

薬の効果がそんなことで納まるはずもない。むしろ中途半端な刺激は火に油を注ぐか

のように、灼けつくような刺激はより一層苛烈さを増していった。

「ひぃぃ!!かっ痒い!痒い!ああぁ〜!掻いて下さいアルス様!お願いします!!」

「ん〜?どこが痒いって?」

 必死に腰を振りまくり懇願するシンだが、アルスはとぼけたように聞き返す。

「けっ、ケツです!」

「ふ〜ん、ケツねぇ……ここかなぁ?」

 意地悪く太股の付け根を爪で引っ掻くアルス。

「ちっ、違います、ケツの穴です!お願いします掻いて下さい!」

 燃えるような疼きから一刻も早く解放されたいシンは恥ずかしい台詞を吐かざるを

えない。

「そうか、ここだね?」

 アルスの指先が赤紫に染められた肛門をツンツンと突くと、シンの体の中を衝撃が

走った。

「ああぁ〜〜!そ、そこです!もっと強く!中まで突っ込んで掻いて下さい!」

「はいはい、こうして欲しいんだろ」

 アルスの細い指が再び裏門を貫き、クチュクチュといやらしい音を立ててシンの裏

門を掻き回す。

「あふぅん!ああぁ!いいぃぃぃぃ〜〜!」

 ついに念願叶ったシンは恍惚とした表情を浮かべ、淫乱な喘ぎを放つ。少しでも強

い摩擦を得ようと自然と自ら腰を振ってしまうシン。

「キャハハハハッ!なんて淫乱な奴なんだ。ほら!自分の姿を良く見ろ!これで判る

だろ?君はもう正義の戦士『宇宙刑事エルデバン』じゃ無いんだよ。下劣で淫乱な肉

奴隷シンなんだ」

 アルスの言葉通り、もはや鏡に写るシンの姿は淫乱そのもであった。全身が燃える

ように熱くなり、脂汗が大量に滲みだしている裸体。くねくねと淫らに腰が振られる

度に揺れる完全勃起した男根。充血した目からは涙を流し、だらしなく開いた口から

は涎が垂れ流れている。そこには未来の宇宙警察長官候補と呼ばれたエリート宇宙刑

事の片鱗は微塵も残されていない。裏門に突っ込まれた指を不意に抜かれて、「ああ

ッ!もっと〜」と、尻を突き出して『おねだり』までしてしまう始末である。

「ふんっ、スケベな奴め!ほら、君のココはこんなに堅くなって。血管が浮き出てグ

ロテスクだねぇ・・・あはは、ヒクヒク痙攣してるや」

 ヒーローの肉棒を握りながら、こと細かく指摘していくアルス。時折裏スジを撫で

上げられると、肉棒はシンの意志とは関係なくピクンピクンと跳ね上がる。

「くぅぅぅ〜・・・」

 長時間の快楽責めと強烈な媚薬責めに加え、羞恥責めの追い討ちを喰らって言葉を

詰まらせるシン。既にプライドを破壊されたシンの、鋼鉄のごとき強固な意志が砕け

散るのも時間の問題であろう。ニンマリと悪魔的な微笑みを浮かべたアルスはトドメ

とばかりに次の作業へととりかかった。

「さて、それじゃあココにもお薬を塗ってあげなくちゃね!」

 アルスは薬瓶を傾け大量の媚薬を手のひらに垂らし、その手をシンの股間へと近付ける。

「ひっ!!そっ、そこは!そこだけは勘弁してください!!狂ってしまいます!!」

 乳首と肛門だけでも狂いそうなのに・・・この刺激を股間に受けたら・・・

 恐怖と焦燥のあまり泣叫ぶ宇宙刑事シンだが、アルスは問答無用とばかりにいきり

立った一物を赤紫に染め上げていく。

「ふふふ、ココは特別にタ〜ップリと塗ってあげるからね」

 瓶から直接亀頭に垂らされた薬が、尿道口、裏スジ、エラの部分に入念に刷り込ま

れていく。

「あぁぁ・・・」

 これから自分の身に起るであろう事態を予想したシンから絶望の呻きが漏れる。

 

 ジワジワと熱を帯び始めるシンの股間。薬が効き始める前兆を感じとったシンの顔

が恐怖に歪み、額から冷や汗が流れ出した。

 

 やがてピリピリと痺れるような疼きが肉棒の根元から亀頭に向かって走る。

 

 思わず生唾を呑み込むシン。

 額から頬を伝い顎へと流れる汗。

 

 雫となった汗は顎の先から落下し、赤紫色に染められた亀頭を直撃する。

 

 そして、汗の雫が亀頭で弾けた瞬間、シンの本当の地獄が始まった・・・