策略(5)

 

白いビキニ一枚という姿で両手両足を革製のバンドで固定されたロビンを前に、

ジョーカーが客席に向かって宣言した。

「さて、皆さん、

 羽を毟り、茹で上げ、皮を剥いだ若鶏にたっぷりと油を染みこませたところで、

 そろそろ仕上げと参りましょう!

 若鶏の味付けは、特別製のソースです」

「特別製のソースとは何でしょうか?」

ハーレイの問いかけに、ジョーカーが嬉しそうに答える。

「溜まりに溜まった18歳の童貞ちゃんの雄汁です!!」

 

(な、なにっ!!)

ジョーカーの口から発せられた言葉は、ロビンの想像を遙かに超えていた。

拘束を振り解こうと必死で両手両足を揺するが、強力に固定された革のバンドは外れない。

ロビンは、羞恥のあまり顔を紅潮させ、屈辱に体を震わせる事しかできなかった。

 

自らの置かれた状況と、ジョーカーの言葉による屈辱が、

これまでにない恥辱となってロビンを襲った。

 

しかもジョーカーの指摘は図星だった。

ロビン=ディックは、そのハンサムな顔立ちと逞しい肉体にもかかわらず、

奥手であり18歳にして未だ女性との経験がなかった。

生真面目で慎重なディックは、異性に対して臆病であることに加え、

日々、悪との闘いに明け暮れる多忙な毎日と、

ブルース・ウェインの厳格な躾もまたその原因だった。

 

「さあ、愛しいハニー、ロビンちゃんをイカせてあげなさい!」

ジョーカーの指図で、ハーレイがほっそりとした手をロビンの股間へと伸ばした。

触れられた感触が波紋のようにロビンの全身へと伝わった。

(そ、そんな・・・)

「やめろぉっ 頼む!止めてくれ!」

泣き言を口にするロビンをよそに、ハーレイは残酷な責めを開始した。

 

ハーレイがロビンのビキニの上から股間の膨らみを揉み始めた。

なれた手つきで、白い布地越しにロビンの肉棒の形をなぞるように愛撫する。

竿の付け根から括れたカリ首を伝って亀頭の先まで、

真っ赤な爪をした親指と中指で僅かに触れる程度に形をなぞり、

責めを開始するハーレイ。

指で触れるか触れないかの微弱な刺激だったが、ロビンの欲望を目覚めさせるには十分だった。

オイルで濡れたビキニは、白く半透明に透けて、

ロビンの股間をくっきりと浮かび上がらせていた。

「くっ ああぁ・・・・」

肉棒を布越しに弄ばれる微弱な刺激に抵抗し、歯を食いしばりながらも、

思わず快感に喘いでしまうロビン。

ハーレイの責めは、まだ始まったばかりだったが、

18歳のロビンの若い肉体は、自分以外の人間に肉棒を扱かれるという初めての経験をし、

刺激に対しての反応はあまりにも正直だった。

膨張を抑制しなくてはならないにもかかわらず、意に反してムクムクと欲望が肥大してくる。

瞬く間に完全勃起したロビンの肉棒は、白いビキニを突き上げていた。

「さすが捕れたての若鶏、生きが良いねっ!」

ロビンの大きく膨らんだビキニを見ながらジョーカーが笑う。

 

ロビンの竿はビキニの股間部分を破りそうな勢いで突き立てていた。

責めの開始間もなく、勃起した股間はたちまち快感の巣窟となった。

「ロビンちゃんたら、もうこんなになっちゃって、か〜わいい!

 よっぽど溜まってたのね。お姉さんが可愛がってあげる」

ハーレイの細く長い指が薄いビキニ越しに竿に触れる度に、

ゾクゾクするような快感の波がロビンの全身を包み、

ビキニの下の肉棒はヒクヒクと刺激に反応していた。

(あぁ・・ こ、こらえるんだっ・・・)

だが、決意とは裏腹に、吐息と共に絶望的な呻きを漏らしてしまう。

「ぁ、あぁぁっ・・ そ、そんな・・・ こと・・」

頭を仰け反らせながら快感に耐えようとするロビンだったが、

直ぐに限界まで張りつめてしまうロビンの肉棒だった。

 

「くーっ いやらしいねぇ!

 敵に責められて喘ぐなんざ、正義の味方の風上にも置けないねぇ!」

ジョーカーが、懸命に抵抗するロビンの理性をも踏みにじった。

アイマスクの下、涙を浮かべながら精一杯の抵抗を試みるロビンだったが、

肉体の芯から突き上げる疼きに耐えることは出来なかった。

(あ、あぁ・・・ も、もう・・ダ・メ・・・・)

肉棒は、与えられる刺激を貪るように怒張し、ロビンの中では理性が麻痺し始めていた。

ハーレイの指がロビンの竿を扱き、限界まで到達した肉棒の亀頭部分には、

既に白いビキニに先走りによる透明な染みが滲んでいた。

 

客席からも笑い声が上がり、野次が飛び交っていた。

「おいおい、もうイっちゃうのかよ?」

「そんな情けない姿で、なにが正義の味方だっ ふざけるな!」

快感に飲まれて途切れ途切れなロビンの意識が、

投げかけられる屈辱的な言葉によって現実に引き戻される。

(ち、ちくしょおっ・・ こ、こんな・・事に・・・なる・なんて)

猛り狂う股間を大勢の面前で見つめられている事実に、

羞恥に顔を歪ませ、唇を噛むことしかできないロビン。

今日のことは、全て自分が招いたことだった。

恥辱と欲望が渦巻くロビンの胸中に、後悔と焦りが湧き起こっていた。

 

しかも、スタジオにいる全員に見つめられているだけではなく、

テレビカメラの向こうでは何十万人もの一般視聴者がこの番組を見ていると思うと、

ロビンは、焦燥感と屈辱に打ちのめされるのだった。

 

ハーレイは、ロビンの股間への責めを続けていた。

単調な扱きだけではなく、時には激しく、ある時には弱く、

不規則で多彩な責めで追いつめられるロビン。

他人に生気を弄くられるという経験したこともない刺激に、ロビンは限界だった。

「はぁっ はあぁっ ああっ」

体の奥底から湧き上がった欲望が、解放を求めて肉棒を突き上げていた。

白く半透明なビキニを破らんばかりの勢いで勃起するロビンの肉棒が、

いよいよ限界に到達した。

(ぁ・・ぁぁ・・ も、もう・・ イ・・ イク・・・)

ついに、打ち寄せる快感に耐えられなくなったロビン。