ロビン(4)

 

縛り上げられたロビンを引いて、5人の戦闘員の乗ったジープは

森の中を進んでいた。

下半身を剥き出しにされた惨めな姿。

その姿を、これからゴッサム市民の前に曝されるのかと思うと、

ロビンは消えてなくなりたい想いに駆られてしまう。

やがて、木々の隙間からゴッサムシティの町並みが見えるまでになった。

“あぁ、これからさらし者にされるんだ”

諦めにも似た想いがロビンの心に沸いてくる。

だが、ロビンを引っ張るジープが突然止まった。

ジープから戦闘員の会話が聞こえてくる。

「おい、どうしたんだ。

 何故、止まった。町はもう目の前だぞ」

「お前、こいつを町に連れていって、さらし者にするつもりだったのか」

「えっ?」

「だから、お前はバカなんだよ。

 そんな事をしてみろ。

 バットマンが飛んできて、俺達はボコボコじゃねぇか。

 少佐はなぁ、そこまで考えて、俺達にロビンの市中引き回しを命令したんだよ」

「あっ!。で、でも、それじゃどうしたら良いんだ?」

「脱走するしか手はねぇだろ。

 だがな。ただ、脱走したんじゃ、誰も俺達を守ってくれない」

「それで?」

「ロビンを殺してしまうんだよ。

 ロビンを殺したとあっちゃ、ダークでも黒十字軍でも雇ってくれる。

 うまくいけば、怪人にしてもらえるかも知れない」

「怪人か!」

「あぁ。だが、その前にやっておく事がある。

 ロビンのガキ、一度ならず二度までも俺に蹴りを入れやがった。

 冥土の土産に男の味を教えてやる」

 

5人の戦闘員がジープを降りてくる。

ロビンは急いでジープに駆け寄ると、ジープに結ばれたロープを外そうとした。

だが、後ろ手に縛られたままのロビンである。

ジープを背にした体勢になる。

ロビンの動きに気づいた戦闘員が、ジープを前進させた。

「わぁっ」

ジープにもたれるようにしてロープを解こうとしていたロビンは

無様にも仰向けに倒れてしまう。

その隙にジープから降りた戦闘員に、ロビンは両足を押さえられてしまった。

「ははは。ロビンの股裂きだ」

2人の戦闘員によって、足を大きく開かれてしまったロビン。

無防備になった股間を別の戦闘員が踏みつける。

「ほらほら、こんな事されたら嬉しいんだろ、ロビン坊や」

戦闘員はさらに、ロビンの足を持ち上げると、

ロビンの身体を「コ」の字にして、尻を突き出す姿勢にした。

「うーん、可愛いケツしてるじゃないか」

「ははは。惨めなモンだよな、ロビンも。

 男に犯されて、嬲り殺されるんだからな」

「それじゃ、提案者の特権で、俺がロビンの童貞をいただくとするか」

戦闘員が2人がかりで、ロビンの尻の穴を開く。

「やっ、やめろー。やめてくれー」

絶叫するロビン。

だが、すでに戦闘員の1人はロビンの前にかがむと、

戦闘服から自分のチンポを摘み出していた。

「さぁ、ロビン。まずはこれだぞ」

ロビンの尻になま暖かい物体が触れる。

ロビンは唇を噛み締め、目を閉じた。

目から涙が流れる。

 

が、その時だ。

今まさにロビンをレイプしようとしていた戦闘員が、

ロビンの上に倒れかかった。

次には、ロビンの足を押さえていた戦闘員も倒れていく。

バットマンだ。

戦闘員は慌ててロビンから離れ、ジープに駆け戻る。

「もう大丈夫だ、ロビン」

バットマンはロビンを縛っていたロープを切る。

「くそっ、あの連中」

両手の自由を取り戻したロビンは、戦闘員を追おうとする。

だが、戦闘員が逃げ込もうとしたジープには、モス少佐とクモ男中尉が待ち構えていた。

「何をやらせても満足に出来ない連中だな」

モス少佐の口から毒粉が吹き出される。

「お許し下さい。

 わぁーー」

戦闘員は次々に倒れていく。

毒粉はバットマンとロビンにも迫った。

「ロビン、奴の毒粉は強力だ。バット防毒マスクを使え。

 それから、これはバットレーザーだ。

 まだ、試作段階なので何度も撃てない。

 良く狙えよ」

「分かった」

ロビンはバット防毒マスクをすると、バットレーザーを構えた。

だが、2人がモス少佐に気を取られていた間に、クモ男中尉は素早く木の上に昇ると、

バットマンに向かって糸を吐き掛けた。

バットマンの首に糸が巻き付く。

「うぅっ」

バットマンは咄嗟に首と糸の間に指を入れ、糸を切ろうとする。

だが、クモ男中尉の糸は容易には切れないばかりか、

バットマンの首を締め付けていく。

「戦闘員、かかれ」

戦闘員がバットマンに襲いかかった。

バツトマンは手で糸の絞めつけを防がなければ絞め殺されてしまう。

戦闘員は抵抗の出来ないバットマンの顔を殴り、腹を蹴る。

「うぅっ」

思わず、膝を地面に付けてしまうバットマン。

「バットマン」

ロビンが助けに向かおうとするが、モス少佐が空中を飛んで、

ロビンに体当たりを仕掛けてきた。

何とか直撃は免れたものの、弾き飛ばされてしまう。

すぐに体勢を立て直そうとするが、戦闘員はロビンにも襲いかかった。

立ち上がろうとしたところを胸を蹴られ、仰向けに倒れてしまうロビン。

さらに脇腹を蹴られ、今度はうつ伏せにされる。

そこにモス少佐が低空飛行で接近すると、ロビンの両手首を掴んで、

ロビンの身体を空に吊り上げた。

「空中遊泳はどうだい、坊や」

「は、放せ」

「おやおや、怖いのかい。

 最後はジェットコースターだよ」

モス少佐はロビンを吊り上げたまま、バットマンめがけて急降下を始める。

ロビンの身体をバットマンにぶつけるつもりなのだ。

「さぁ、爆弾投下だ」

モス少佐はロビンの手を離す。

ちょうどロビンの足でバットマンの胸を蹴ってしまう高さだ。

ロビンは足を広げて、何とか回避しようとするが、

その高さは、ロビンの股間がバットマンの顔面を直撃する高さでもある。

そして、こちらは防ぎようがない。

モス少佐の計算通り、ロビンの股間はバットマンの顔面に正面衝突させられた。

バットマンから見れば、下半身丸出しのロビンが足を大きく開いて

自分の顔面にのしかかってきたような状態だ。

バットマンは仰向けに倒れ、ロビンは股間を押さえてのたうち回る。

だが、ロビンは地面の上を転げ回りながら、何とか反撃の体勢を作ろうとした。

追いかけてくる戦闘員にパンチと蹴りを見舞い、何人かを倒す。

しかし、クモ男中尉の糸が、今度はロビンにも襲ってきた。

足に糸を巻き付けられたロビンは、仰向けに倒れ込んでしまう。

見ると、バットマンは直立の状態で木に手足を縛り付けられていた。

“うっ、何とかしなくては”

だが、ロビンがバットマンに視線を向けた隙をついて、

戦闘員がロビンのもう一方の足を掴んだ。

またもや股裂きにされるロビン。

「ふふふ。どうせなら、バットマンの見ている前で、

 ロビンをレイプする方が面白い。

 その後で、2人仲良くゴッサムシティを引き回してやろう」

空からモス少佐の声が聞こえてきた。