レッドタイガー・惨劇の虎(1)

 

俺、和男。ヨロシク。

プロフは180*65*24仕事は某スポーツクラブでインストラクターを

やって仕事柄体はボディービルダー並みの体型だぜ。

でも・・・・ひとたび冥界の邪教の妖獣共が現れたその時は

俺のもう1つの仕事、そう、レッドタイガーに変身して奴らを冥界に返す!

これが俺の本業さ。

え?俺のバトルスーツだって?

先ず、マスク、タイガーの名の通り虎のマスクさ。

昔のプロレスアニメ「タイガーマスク」を想像してくれれば良い。

そして、逆三角形で見事に腹筋の割れた逞しい全身を包むスーツはライクラの

素材で出来た薄くて伸縮性の良い深紅のスーツ。

ウエストからVラインの部分はスカイブルーのスーパービキニで

ツートンカラーのスーツだ、アメリカのスーパーマンのコスと逆の配色だ。

ウエストにはヒーローにお決まりの太いベルトをして、足元は膝の部分まで

隠れる白いブーツだ。

妖獣共を冥界に返す必殺の技はRTスペシャルで、この技を食らって

冥界に帰らなかった妖獣はいないぜ!

おっと自己紹介をしてる最中だが、俺の妖獣センサーが妖獣の気配を察知した

今夜も奴らにはさっさと冥界に帰ってもらってのんびりとした夜を過ごしたいね・・・・

でも今夜の妖獣はやけに大物みたいだ・・センサーが頭にガンガンと響くぜ。

センサーの反応を元に奴等のアジトを探し出し、ある町の廃教会に辿りついた。

 

 何時もなら雑魚の戦闘員達がウジャウジャいて、親玉の妖獣とのバトルまでに

時間を取られて場合によっては親玉の妖獣だけを取り逃すことが過去にはあったが

今夜は違う!

戦闘員は只の一人も従えず、廃教会の祭壇の前に紫の僧衣を身に纏った30代の

男が一人でなにやらブツブツと祭文を唱えながら入口に背を向けて立っていた。

俺は、教会の入口に立ち「なんだ?。神聖なはずの教会の中のこの淀んだ瘴気は?。

まるで、冥界の入口がすぐそこにあるようだ」と俺の言葉を待っていた様に

祭壇の僧衣の男が振り向き「ようこそー、レッドタイガー君。いや、和男君と呼ぶ

べきかな?」と怪しい笑みを満面に表し俺に入って来いとゆっくりと手招きを

している。

俺は、今まで妖獣共に本名を呼ばれたことは無かったし妖獣達もそんなことを

知る前に俺に倒され冥界へと帰っていった。

俺は驚愕しながらも「お前は一体何物だー。どうして俺の名を知っている?」と

僧衣の男を威嚇しながら教会の中へと1歩1歩歩みを進めてゆく。

すると、僧衣の男は青白い妖しげなオーラを吹き上げて「ハハハハ。我れは

大司教聖下にお仕える4司教の一人堕天使ミカエルだ!。今夜は我れ自ら

怨敵であるお前を冥界へと誘ってやろう有難く我れの言葉に従え!」