壮絶の獅子ライガー(3)

 

技が決まる瞬前、デビルスコ−ピオンが俺の視界からかき消す様に消えた・・・

と思った直後に俺は両足首を奴に掴まれおもいっきりマットに叩きつけられた上に、

奴のフットスタンプが俺の腹筋に叩きこまれる。

「ぐうぅぅぅ・・・」

俺は堪らず自分の腹を両手で押さえブリッジ状に状態を反らした。

 

首だけでのブリッジ・・・・・・

それは、無防備になった股間を敵に曝け出す事だ・・・・・。

熟れた果実のようなライガーの局部・・・・

デビルスコ−ピオン、いやもどんな女性ですらその淫乱な姿に目を釘付けにしない者は

いないだろう。

当然、デビルスコ−ピオンの魔手はライガーの身体の真中に位置し今1番目立っている

標的に更なる苦痛を与えるべく素早く且つ硬く握られた拳を捻りこむが

如くライガーが築いた見事なブリッジの上から叩きこむ。

「ガッン・・ガッン・・・ドガッ・・・」

拳が果実のような局部を襲うたび事に俺は堪らず悲鳴を上げる

「ぐおぉぉーー・・・うぅぅぅぅぅ・・・・わあぁぁぁぁぁ・・・・・・」

その悲鳴に歓呼の声を上げる戦闘員達・・・

股間の局部のみを集中して責められ、ライガーの男としてのシンボルは見る見る

反応して大きくなりつつある。

そのさまを間近かで見ていたデビルスコ−ピオンは勝ち誇った様に

「フフフ・・・ハハハ・・・良いザマだなぁー。

ライガーよ・・・もっともっとこのリングで悶えさせてやるぜ

ガァハハハ・・・・・」と言いながら

ブリッジで絶えている俺の腹筋に奴は踵を落としを数発叩きこみブリッジを叩き壊す・・・

俺は、うつ伏せになり片手で股間を押さえ、片手をマットに置き何とか立ち上がろうとしたが

先程の股間への攻撃は後を引いており、下腹部から突き上げてくる男にしか理解しがたい

あの独特の痛みからは開放されたわけではなかった。

デビルスコ−ピオンは俺をリング上に立たせてはなるものかと、ヨロヨロと腕一本で体を

支える俺のその腕にローキックを放つ!

「ガッ」

「うわわあぁぁぁぁ・・く、クソー」

腕を蹴られてバランスを崩し、またうつ伏せにマットに沈むライガー・・・・・

それと対象に湧きあがる歓声・・・

そして、リングのキャンバス地は俺の汗や体液を吸い益々デーモン一族のエンブレムが

色濃く浮き上がる。

その浮き上がってきたエンブレムが鈍く青白い妖しい光を放ち出した。

すると、このリングを組み立てた戦闘技術員達は一層大きな歓声を上げた・・

自分達が技術の粋を集めた仕掛けが作動する・・・その時を心待ちにしていたのだ・・・

今まで自分達の仲間を無残にも倒しつづけてきて、

幹部連中からはその都度叱責を受けざるを得なかった苦汁の日々・・・・

それも今日限り、この英雄気取りの小僧は自分達の巧妙な仕掛けに掛かり

無様なまでの敗北感を味わうほか無い・・・

それを想像するだけでもこの男達の胸は高まり今にも卒倒しそうなぐらいだ。

デビルスコ−ピオンは満を持したかのように、俺の髪をグィっと掴むと俺をリングの中央に

引き戻し、髪を掴んだまま無理やり俺を立たせると、自分はロープ際へ走って行きロープの

反動を利用しその勢いで次々と俺にドロップキック、ミサイルキックを放つ!

さっきまでの攻撃でかなりのスタミナをロスしていた俺はこの連続した攻撃に絶えきれず

フラフラとした頼りなげな足取りで立っているが、それも時間の問題だった・・・・

俺はバランスを崩し、右足でデーモンのエンブレムの一部を踏んでしまった・・・・・

デビルスコ−ピオンは「ニャリ」と笑うと素早く後ろへ退く・・・・・

それとほぼ同時に俺の右足の下のエンブレムが赤く怪しい光を発すると同時に

俺の右足に鋭い激痛が走る!!!

「ぐうぉぉぉぉぉ・・・・痛ぇー・・・何なんだ?」

俺は右足に走る激痛の原因を確かめ様と右の足下に目をやろうとし、左足も彼のエンブレム

の端を踏んでしまった・・・・

同じく妖しい光を放つと同時に足を食い千切られんばかりの激痛に俺は両手で頭を抱え込み

「ぐぅぅぅぅぅぅ・・・」と低い悲鳴を上げる。

 

そんな無様な様を満面の笑みを浮かべデビルスコ−ピオンは見ていた!!

そして、

「良い座間だなぁーライガーよ どうした?動きたくても動けまい?貴様はこのリングで

悶え死ぬのだハハハ・・」

俺は両足を襲う激痛に全身を震わしながら

「ぐうぅぅぅ・・・・・ひ、卑怯だぞ・・」と言いながらも今自分が踏んでしまった

デーモンのエンブレムを見て愕然とした!!!

どうせ、低脳のデーモン族の罠だから虎バサミぐらいしかないと踏んでいたのだが・・・

奴等は、俺との死闘で逃げ帰った怪人達の首を切り取り、エンブレムの下に奴等の生首を

配置し、俺の汗や血をキャンバス地が吸い俺の体重がエンブレムの一部に掛かると下の

生首が落ちて来る俺の体に食らいつく仕掛けだったのだ・・・・

この仕掛けの生首になった怪人達は、只噛みつくだけでなく、その尖った牙から同時に

遅効性の猛毒を体内に送り込んでくる・・・・

俺はそんな惨めな怪人達の生首で出来た虎バサミの罠を外そうと屈みこみ、右足に食らい

付いてる怪人の口に手をやろうとした時だ。

「ライガー無駄な努力だぜ。ガァハハハハハ・・そいつ等に噛みつかれたら最後

どんなにあがこうと絶対に離れない!そいつ等は噛みついた相手のその部分の筋肉が切れ

ようが骨が折れ様が1度噛みついたら2度と口を開かないように改造されたんだ・・・・

貴様とのバトルから逃げ出した報いでな・・・・

そいつ等の恨み・・・十分貴様の体に刻まして貰うぜ」と言いながら、

今度は廻しげりで上半身のバランスを崩させ背中からマットに沈む・・

そして、マウント状態になると今度は俺の両手をもう二つのエンブレムの場所へと押しやり

強引にこの不気味なトラップを稼動させようとする・・・・・

しかし、俺もそうそう馬鹿では無い!!!

あらん限りの渾身の力を両腕に集中させデビルスコ−ピオンの馬鹿力に対抗した。

デビルスコ−ピオンも俺の意外な抵抗に焦ったらしく奴の腕が俺の力に押されプルプルと

震え出した・・・・

俺はこれは反撃のチャンスとばかりに更にパワーを増そうとした時だ・・・・・

再び俺の股間に激しい痛みが襲った・・・

そうだ奴は力ではかなわないと悟ると再び尻尾を

使って俺の股間を打ちつけたのだった・・・・・・・

「ぐああああぁぁ〜〜〜〜〜〜」とまた凄まじい唸きを上げる。

そして、内臓から突き上げてくる激痛に絶えかねて全身の力が抜けてしまった。

奴はその一瞬を見逃さなかった!!!!

両手の力が抜けた一瞬の隙に俺の両手をエンブレムの上に押しやりそして力いっぱい

押し付けた。