緑の欲望(2)

 

  涼、襲いかかるピラニア怪人にパンチやキックを見舞うが硬い鱗に阻まれる。

  それでもパンチをする涼。拳に激痛が走り血が流れる。

涼「うう、イテエ…負けるかぁ!!!」

  キックをする涼。だがびくともしないピラニア怪人。

ピラニザテンメイ「オマエノコウゲキハ、ソレダケカ?ナラバコンドハオレノノ

  コウゲキヲウケテミナ」

  ピラニザテンメイのパンチが涼の鳩尾に決まる!

  “グブウッ!!”胃液を吐きもんどりうつ涼。ピラニザテンメイの繰り出す

  パンチ、キックに叩きのめされる。

ピラニザキシン「ドウシタノリョウクン、モウダウンカイ。ジャアコンドハ」

  ピラニザテンメイ、涼を立たせると後ろから羽交い締めにする。

涼「ウワッ、何をする!!」

ピラニザキシン「キミノアソコ、デカイネ。サイコウダヨ!!」

  涼の肉棒を掴むと激しくピストン運動をする。

  快感の波が涼を襲う。

涼「や・・め・ろ・・アアッ!!ウウウッ!!!や・・め・オオオッ!!」

  揉み扱かれ涼の肉棒はムクムクと勃起し、競パンからはみ出しそうな程

  である。亀頭の先端から淫汁がジワジワとにじみ出る。

  淫汁で亀頭を濡らし雁首や裏筋を指で愛撫する。涼の快感の声が熱い吐息と

  共に洩れる。涼の抵抗が熱い快感の渦の中へ溶け込みそうである。

涼(アアッ…こんな事で負けてたまるか!!)

  気力を振り絞り、渾身の力でピラニザキシンのボディにキックを見舞う!!

  不意の攻撃に吹っ飛ぶピラニザキシン。涼の気迫にたじろぐピラニザテンメイ。

  そしてピラニザテンメイにもキックを見舞う。

ピラニザキシン、テンメイ「ググググ、オノレエ!!!」

  涼、腕を胸の前でクロスさせそして…

涼「変身!!!!!!」

  烈しい光りに包まれる涼。全身の筋肉がムキムキと盛り上がる。

  そして涼の肌が濃緑色に変わる。ギルススーツの装着である。

  マスク装着。鋭利な刃物のような角、赤い目。腰のベルトには緑色の石。

  仮面ライダーギルス誕生である。

ピラニザキシン、テンメイ「ギ・ル・スニヘンシンシタナ、ヘヘヘ」

  牙を剥き雄叫びをあげるギルス。

ピラニザキシン「キイイイイイイイ!!!!!!」

  ギルスに襲いかかるピラニザテンメイ。だがいとも簡単にキシンを捕まえ、

  鳩尾にパンチ!ナイフのような爪でピラニザキシンの腹部を貫通させる!

  腹部から激しい血飛沫があがる。悲鳴をあげるピラニザキシン。

  そして首根っこを掴むとジャングルめがけて投げ飛ばす!!

  熱帯樹がなぎ倒され吹っ飛ぶピラニザキシン。

ギルス「ワオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」 

ピラニザテンメイ「グオオオオオオオオ!!!!!!」

  腕からギルスクロウ(鉄鉤)が現れる。そして襲いかかるピラニザテンメイの

  首めがけて炸裂!!血が噴出し首が吹っ飛ぶ!!!

  地面に横たわりピクピクと動くピラニザテンメイの首。傷口からドクドクと血が

  流れる。雄叫びを上げるギルス。野生の本能のまま戦う戦士。

  そして高くジャンプすると踵からギルスヒールクロウが出現!

ギルス「ウワアオオオッ!!!!!!」

  ピラニザテンメイの体を真一文字、横一文字に何度も切断!!血が洪水のように

  噴出し、切り刻まれるピラニザテンメイの体。肉の塊に成り下がる。

ギルス「ワオオオオオオ!!!!!!!!」

  千切れたトカゲの尻尾のようにピクピク動く肉魂。するとまるで弾かれたように

  河に飛び込む。そこへ腹を押さえヨロヨロとピラニザキシンが来る。

  そしてギルスを見るなり逃げ出すように河に飛び込む!

ギルス「ワオッ!!待て!!ぶっ潰してやる!!!」

  ギルス、鮮やかな弧を描き河に飛び込む!!綺麗な水飛沫が上がる。

 

〇 河の中

  薄青色の河の中。魚一匹いない。その中を泳ぐギルス。

  元水泳選手だけあって華麗なストローク。ピラニザテンメイを探すが何もない。

ギルス「あのピラニア野郎は何処へいきやがった!?捕まえたらギタギタに

  切り裂いてやる!!!」

  河の中は広く、水深も深い。まるで本物の河の中を泳いでいるような感覚に

  陥るギルス。彼方此方探すが魚一匹いない。上に上がるギルス。すると…

  鬱蒼と茂る熱帯樹。草の臭いが鼻につき、上を見れば太陽の光がギルスのマスクに

  刺す。熱い空気が肌を刺す。本物のアマゾンのジャングルが存在している。

  突然の景色の変化に戸惑うギルス。

ギルス「ここは何処なんだ?…」

  立ち泳ぎをしながら辺りを見回すギルス。

  すると、ギルスの足元に多数の魚影の群れが近づく・・・。

  ギルスは気が付かない。徐々に群れの数が増えていく。そして・・・

  足を掴まれ水中に引きずり込まれるギルス。

ギルス「グワアッ!!!」ゴボゴボゴボ・・・・・

  多数の魚影の群れ・・・ピラニアが獰猛な牙を向きギルスに襲いかかる。

  体長が普通のピラニアの倍以上、胴回りも太くまるで鰤のよう・・・

  多数の牙が第2の皮膚であるギルスのスーツに噛み付き、食い千切ってゆく。

  ピラニアを引き剥がそうとするが水の抵抗、そして多数のピラニアの攻撃に

  ただされるがままである。バリバリバリと嫌な音がする。

  ギルスの身体から多数の鮮血が流れ、青い水を赤く染める。

ギルス「グワア!!グウウ・・・ガボッグボッ・・・・」

  水中をもがくギルス。猛スピードでスーツを食い千切られそこから涼の

  肉体が見え始める。涼の筋肉にもピラニアが噛み付く。

  マスクにも食いつき、そこから恐怖に歪む涼の顔が覗き始める。

涼(早く岸に上がらないと白骨にされちまう!!)

  岸に上がろうと泳ごうとするが中々たどり着かない。もがくように泳ぐ涼。

  動かす手が重い、水をしたたか飲み苦しい・・・急がなければ・・・

  ピラニアの攻撃で殆どのスーツが食い千切られ、残骸が筋肉にへばり付いている

  状態である。涼の腕、肩、太ももにもピラニアが噛み付いている。

 

○ 岸辺

  それでも何とか岸にたどり着き、転がるように岸辺に上がる。

  そして喰い付くピラニアを強引に引き剥がすと地面に叩きつける。ピチピチと

  地面を跳ねるピラニア。怒りをぶつけるように落ちたピラニアを踏みつける涼。

  ピラニアを剥がす度に激痛が走る。激痛に耐える涼。

  噛まれた傷痕から血が流れ草木を赤く染める。

  何とか喰い付いたピラニアを全部引き剥がす。ピチピチ跳ねると凄い勢いで河に

飛び込むピラニア。一時の静寂が辺りを包む。

涼、地面に大の字になって寝転ぶと、苦しげに息を吐く。身体のアチコチに出来た

噛み跡が痛々しく映る。

涼、肌にへばり付いたギルススーツの残骸を剥がす。競パンも少しだが千切られて

穴が開いている。そこから肉棒、陰毛が覗く。

空を見ると太陽光線が涼を照らし出す。熱い空気が涼を包む。珠のような汗が流れ、

その汗が傷口に染み入り激痛が走る。顔を歪める涼。

涼「ウウッ!・・・いてえ・・・ハァハァ、助かった・・・」

  安堵の表情を浮かべる。だが安堵を時間は束の間だった・・・

  突然、河が波立ち激しい水音を鳴らす。驚愕する涼。

  飛来するピラニアの大群。巨大な羽を生やし、ブーンと羽音を鳴らしている。

  そして口から牙を剥き、涼に向かって猛スピードで襲い掛かってくる!!

  ガブッ!避ける暇なく、涼の腕、肩、脇腹、太股に噛み付くフライングピラニア。

涼「ウワアアアアアウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!」

  獰猛な牙がガリガリと涼の筋肉を蝕む。傷口から鮮血が流れ、涼の身体を

  赤く染める。あまりの激痛に気を失いそうになる。

  涼、歯を食いしばりピラニアを放そうと手をかけるが、牙が筋肉に食い込んで

  離れない。無理に剥がそうとすると猛烈な痛みが涼を攻める。

  牙が筋肉を突き破り骨まで達する。涼の腕からガリガリと嫌な音がする。

涼「グワオオオ!!ウウウウウウウ!!!」

  地面を転げまわる涼。顔から冷や汗が流れる。荒く息を吐く・・・。

  すると攻撃をやめ、涼の周りを飛来するフライングピラニア。

  まるで涼をからかっているように飛んでいる!!

フライングピラニア「ケケケケケケケケ」

涼「このやろー!!ぶっ潰してやる!!!」

  側にあった木の棒でピラニアを叩き潰そうと振り回す。

  木の棒を巧みにかわすピラニア。“ケケケ”と涼をあざ笑う。

涼「チクショオー!!このこのーーー!!!」

  やたらめたらに棒を振り回す涼。地面に足をとられ尻餅をついてしまう。

涼「いっ痛ええ!!!」

フライングピラニア「ケケケケケケケ」

  突如、木の棒に食いつきバリバリバリとあっという間に棒を食い尽くしてしまう。

  唖然とする涼。すると身体の底から恐怖が湧きあがってくる。

  突然踵を返し、ジャングルの中へ逃げる涼。逃げるが勝ちである。

フライングピラニア「ケケケケケ、オニゴッコナラ、マケナイヨー」

  猛スピードで涼の跡を飛来するフライングピラニア。

 

○ ジャングルの中

熱帯樹の中を駆ける涼。後ろを見ながら走る・・・誰もついてこない。

ジャングルの中へ中へと走るたびに木々が密集してくる。

走る涼の顔は恐怖に歪んでいる。いままで色々と戦ってきたが、こんなに恐怖を

感じるなんてはじめてだ・・・。足がもつれる。

そんな思いを見透かしたように、異様な羽音が涼の背後から聞こえてくる。

涼、後ろを見て驚く!!フライングピラニアの大群が涼に向かって飛来してくる。

涼「ウワアアアアアアア!!!!!」

  走るスピードをあげる涼。だが足がもつれて思うように走れない。

  焦る涼をよそに背後にピタリとつくフライングピラニア。攻撃を仕掛けて

  こない。無我夢中で走る涼。だが中々差が縮まらない。

  尚も攻撃をしてこないピラニア。それが益々恐怖を増大する。

  すると突然、一匹のフラインングピラニアが涼の競パンに喰らいつく!!

涼「アアアッ!!やめろおおお!!!!」

  バリバリ!!と競パンを食い千切る!!涼の肉棒がデロンと飛び出す!

  ブルンブルンと風になびく肉棒。堅く引き締まっているが肉厚の尻、

  プリプリとしている。肉棒を手で隠そうとはせず全裸で走る涼。

  今度は尻の果実を食い付こうとするフライングピラニア。

  そうはさせぬと走る涼。そんな丁々発止が続く・・・が・・。

  ガブリ!尻の果実にかぶりつくフライングピラニア!

涼「グワアアアア!!!ヌウウウウ!!!!!」

  噛まれた尻からタラリタラリと鮮血が流れる。

  激痛に耐えながらピラニアを振り払おうと尻を振る涼。だが牙が尻に食い込んで

  離れない。あまりの激痛に立ち止まってしまう涼。樹に掴まり激痛に耐える。

  引き離そうとピラニアに手をかける。だがおろし金のように尖った鱗に手を

  傷つけてしまう。激痛に歪む涼の顔。

  涼の叫び声がジャングルの中を木霊する。まるで野獣の雄叫びのよう。

涼「ヌウウウウ!!!イテエ!!やめろ!!ヌヲヲヲヲヲヲ!!!!」

  ガブッ!!今度は涼の乳首に噛みつくフライングピラニア!!!

涼「ウッウウウウウ!!!!!」

  地面に倒れる涼。乳首に噛み付いたピラニアを掴みながら地面を転げ回る。

涼「アアッアッ!!やめ・ろ・・ハアアッ・・アッアッ・・アアアア!!!」

  激痛の中に潜む淫痛に叫び声が徐々に喘ぎ声に変わってゆく。

涼「イテ・・エ・・・で・も・アッ・ハァハァ・・アッアッアッ・・・」

  するとピラニアの口が乳首を噛むというより吸い付き舐めるような感覚になる。

  涼の喘ぎ声が大きくなる。ムクムクと勃起し始める肉棒。

  そこへもう一匹のピラニアが涼の肉棒をパクリと咥えこむ。

涼「アッ!!やめっ!!」

  ピラニア、涼の肉棒を咥え込むとまるで扱くように上下に動かす。

涼「ハァハァ・・アアアン・・フウウン・・オオオオオ!!」

  そこへ魚類に無い筈の舌がベロリと伸び、涼のうなじ、首筋、腋などを

  舐め始めるフライングピラニア軍団。

  湧き上がる快感の波に揉まれ悶える涼。そしてピラニアの攻撃を受け入れるかの

ように身体をよつんばになる。

ピラニアの舌が涼の玉袋そして尻に秘孔に伸び舐めまくる。すると舐めていたかと

思うと涼の身体を噛みまくるフライングピラニア軍団。

快感と淫痛が複雑に入り混じり涼を責めたてる。ピラニアの扱きのスピードが

益々上がる。腰を捩り悶える涼。ヒーロー・ギルスの姿は消し野獣に変わる。

涼の快楽の雄叫びがジャングル内を轟かす。

巨大な涼の肉棒、血管がドクドクと浮き上がり亀頭も赤黒く膨れあがり発射

寸前である・・・そして・・・。

涼「グウオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!」

  野獣の断末魔がジャングルを切り裂き、ドピュドピュ!!と火山の噴火のように

白濁の淫液をぶちまける!!溶岩のように吐き出される淫液。

そして淫液の白が涼の顔、肉体を白く染め、心地よい倦怠感が涼を包む。

ケケケケとけたたましい声をたてると、一つに固まるように重なり合う。

ピラニアの塊が2つに分離する。そして塊が人形に変わる。完全に人形になると

そこからギルスの攻撃を受け負傷した、ピラニザテンメイ・ピラニザキシンに

変わる。ケケケと笑う二人。目がフラッシュのように光る。そしてフェードアウト

するように消える。

快楽の余韻を楽しむ涼。うっとりとした表情。

 

○オペレーションルーム

モニターがズラリと並んで、様々な機械がある。

モニターの1つに恍惚の表情の涼が写っている。

それを眺める青年・・・ヨシキだ。

ヨシキ「結構、てこずったけど中々いいねえ・・・。でも、涼君。まだ終わった

  わけじゃないよ・・・フフフフフフ」

  指が一つのボタンに伸びる。