屈辱(4)

 

鉄十字団の罠に落ち、快楽の泥沼にはまってしまったパイダーマンは、

スパイダー感覚までもが性感帯の一部と化し、

逞しい肉体全てが性感帯へと転換され、その全身は刺激を渇望していた。

鍛えられ隆起する筋肉が構成する肉体そのものが

性器へと変貌を遂げていたと言っても過言ではなかった。

 

モンスター教授の合図で、アマゾネス、ベラ、リタの3人が

淫らな肉体を晒すスパイダーマンに近づいてきた。

 

3人は身体の自由を奪われ、無防備な姿勢のスパイダーマンの正面に立つと、

身をくねらせながら、美しい体を僅かに覆うだけの戦闘服を脱ぎ始めた。

白く滑らかな肢体、薄い紅色に染まる乳首と秘部が次々に露になっていく。

また、首から肩にかけての柔らかな曲線、

形良く膨らむ2つの乳房から括れたウエストへの曲線は、

殺戮を繰り返してきた鉄十字団の幹部とは不釣り合いな程、女性的で美しい体型だった。

 

3人は服を完全に脱ぎ捨てると、踊るように身をくねらせながら、

自分達の口元に、乳房に、ヴァギナに、

先程の液体よりも粘度の高い透明な粘液を塗りたくった。

白く滑らかな肌は、塗り付けられた粘液がヌメヌメと光を反射することと相まって、

全裸の3人の姿は妖しく艶やかだった。

 

(!!・・・うぁぁあぁ〜〜・・・・!)

3人に全身を弄ばれた快感が蘇り、股間の勃起に拍車がかかる。

青く濡れるスパイダーマンの股間では、いきり立つ肉棒が刺激を求めて蠢き始めた。

敵の美貌の女幹部3人が、身をよじり、くねらせる姿を目にしただけで、

次に何がなされるのかを、その敏感なスパイダー感覚で感知してしまう。

視覚からもたらされる実体のない感覚にすら、

肉体が反応し欲望が期待してしまう己のスパイダー感覚を呪った。

 

「この粘液は、もちろん私達には効果はないわ。

 でも、さっきお前の身体に塗り付けた液体の10倍の濃度なのよ。

 今のお前に耐えられるかしら?」

そう言いながら、筋肉が隆起するスパイダーマンの身体に視線を絡ませながら、

アマゾネスは白く細い指先の真っ赤な爪で、

広く厚い大胸筋から6個に膨らむ腹直筋へと筋肉の溝に沿って微かになぞりながら、

快感に震えるヒーローの肉体を弄ぶように指し示した。

「はぁっ! ああぁっ・・」

全身が性感帯となったスパイダーマンは、

体に触れるか触れられないかの微細な刺激ですら敏感に感じ取り、

固く閉ざしたはずの口から、思わず吐息が漏れてしまう。

 

「あらあら! もう感じているの?

 そんなことじゃ先が思いやられるわ!

 これから、10倍濃度の液体を私たちの身体を使ってじっくりと塗り込んであげる。

 お前の肉体は、今以上の感度で快感を感じるようになるわ!

 覚悟はいい?」

アマゾネスがそう告げると、スパイダーマンを更なる絶望感が襲った。

(だめだ! このままでは、奴らの嬲りものだ。なんとかしなくては!)

そう心の中でつぶやき、歯を食いしばりながら快感を堪えるが、

四肢を固定されたスパイダーマンには、全身をくねらせる以上のことはできなかった。

それどころか、快楽を否定する理性とは反対に、

肉体は新たな刺激を待ち望み、期待に震えているのだった。

 

3人の女達は、磔にされた獲物の正面と両脇に立ち、

刺激に餓えるスパイダーマンの肉体に、両腕を這わせ、足を絡め、吸い付き、

舌で舐め上げ、乳房で包み、ヴァギナでくわえ込むように愛撫した。

3人が身体を触れる度に、塗り付けられた粘液がスパイダーマンの身体へと絡み付く。

高濃度の粘液により、ただでさえ敏感な感覚は一層鋭敏となり、

熱く疼く肉体は更なる快感を求めた。

思わず喘ぎ声を上げてしまうスパイダーマン。

「あぁぁ・・・ あぅ・・ あぁあぁぁぁ〜〜〜・・・」

 

正面で責め立てるアマゾネスは、

粘液と先走りでグチョグチョに濡れた

青いコスチュームを今にも突き破りそうな勢で屹立する勃起を、

豊かな乳房を歪ませながら挟み、絞め、包み込むように搾りあげた。

白く滑らかな乳房のねっとりと柔らかい感触がスパイダーマンの肉棒を熱く包み、

締め付け、竿全体を一度に擦り上げる感覚に、股間ははち切れんばかりだった。

 

「んあぁぁぁ〜〜〜!! はぁっ、くうぅぅっ! うわぁぁぁぁ〜〜〜!!」

理性の境界は一気に追いやられた。

それでもなお、例の液体の覚醒作用により、理性は麻痺すること無く明瞭に覚醒し、

スパイダーマンの精神では理性と本能のせめぎ合いが繰り広げられていた。

(こ、こんな・・・・ だめだ・・ これでは・・・)

本能が快感に溺れる一方で、快楽を否定する理性も混在し、

スパイダーマンの心中は官能と屈辱が渦巻く快感と混乱の坩堝だった。

 

股間の勃起はこれまでに無いぐらいに固く、

スパイダーマンの本能は、肉体からの要求に従い、

愛撫にあわせて自ら肉体を動かして今すぐにでも絶頂へと向かう欲求を掲げていた。

しかし、かろうじて残る理性が未だ身体を支配して本能を抑制し、

その欲求を何とか押し留めることに成功していた。

だが、3個の唇、舌、ヴァギナ、6本の手、足、乳房から

全身へと伝わる甘く柔らかな刺激により、

スパイダーマンは理性の領域が次第に狭まるのを感じていた。

(あ、あぁ・・・ こっ・・このままでは・・・・)

 

3人の女達からの快感だけでなく、喘ぎながら身体を捻りくねらせる度に、

ただそれだけで全身を覆い尽くすコスチュームが肉体すべてを責め、

ますますスパイダーマンを追いつめていた。

 

押し寄せる快感の波の隙をついて、喘ぎながらもやっとの思いで言葉を発する。

「こっ・・・こんなこと・・・、な、何の為に!・・・」

そう呟きながらも、熟れ過ぎた果実のような鋭く甘い痺れに、

スパイダーマンの精神は侵食されてゆく。

 

3人の女達に責められるスパイダーマンの様子を楽しんでいたモンスター教授が答える。

「フハハハハッ 単にお前をイカせるだけではつまらんのだよ!

 アマゾンの薬草によって、お前の意識と本能を分離してやるのだ。

 分離された理性は、無様で淫らな自分の姿に、屈辱をたっぷりと味わうことになる。

 ワッハッハ、苦しむがいい! スパイダーマン!

 正義のヒーローが快楽に溺れ、淫乱な姿で堕落するのだ!!」

 

「な、なんだと! くぁぁ・・・・、は、はぁぁ・・・ああぁぁ・・・」

僅かな理性の活動も、快感の渦に飲み込まれて欲望が取って代わる。

 

一段と激しさを増した3人の女達の責めで喘ぎ声を上げる度、

粘液によってエロティックに滑るスパイダーマンの肉体からは、

否応なしに抵抗する力が奪われていった。

鍛えられた全身の筋肉は見事に隆起し、

そのシルエットは未だに逞しい戦士のそれであったが、

既に抵抗することを止め、快楽に浸り、ただ刺激に反応し、

快感を求めることしかできなかった。

 

アマゾネスは正面で股間を扱くのを止めると、

磔にされたスパイダーマンの背後に回り込んだ。

快楽責めから解放された股間は、なおも猛り狂い、

さらなる刺激を待ち焦がれて痙攣するように震えていた。

広背筋からウエストにかけて鋭角に絞り込まれた逆三角形の広く逞しい背中を

二つの豊かな乳房に堅く突き出した乳首で擦り始めたアマゾネスは、

嘲りの言葉でスパイダーマンを挑発する。

「どう? 股間が寂しいんじゃないの? スパイダーマン!」

 

(何をっ!!!)

股間への刺激が止んだことで一時的に弱まった快感の波の谷間で、

スパイダーマンの理性はそう叫んだ。

しかし、実際にスパイダーマンの口から発せられたのは、意外な言葉であった。

「や、止めないで・・・く・れ・・・・」

 

(ば、バカな・・・ お、俺は、一体どうしてしまったんだ?)

渦巻く快感の底に沈む精神の中、唖然とするスパイダーマン。

自分の口から発せられた言葉を信じられない理性が、自らに問いかけるが答えは無い。

 

「ワハハハハッ 聞いたか? お前たち。

 正義のヒーロー、スパイダーマンのこの情けない言葉を!」

勝ち誇ったように高笑いをするモンスター教授。

 

3人の女幹部達も口々に嘲り、嘲笑する。

「ほほほほ! スパイダーマンはまだ扱いて欲しいってよ」

「さあ、もう一回お願いしてごらん?」

「ふふふっ 正義の味方が惨めなものだ!」

 

「はぁぁ・・・ うぅっ・・、あぁぁぁ・・・・」

涎を垂らしながら快感に喘ぐスパイダーマン。

理性は本能に抑え込まれ、その肉体はただ本能からの要求に従うだけだった。

口をついて出る言葉も、ただ欲望のみが言わせているのだった。

完全に理性によるコントロールを失ったかのようなスパイダーマンが、

唯一、まだ理性が完全には失われていないことを示すのは、

マスクの下の目の輝きだけだった。