第18話 (6日目)
絶体絶命・・・supermanが迎えたこの状況に最もふさわしい言葉だった。
負けることが許されない戦いで四肢をつなぎとめられ、
さらには自らの流す体液でバットマンたちの命が消えかかっているのだ。
ヒーローとしてのプライドをかなぐり捨てたとしても覆る状況ではなかった。
そんな時、再びマケットの甘いささやきが聞こえてきたのだった・・・。
ガシャン!ガシャン!ガシャン!
カパッ!
シュルルルルルルル!
高速で移動しsupermanの背後で再構築が始まる悪魔のロボット。
ふらふらの体では反応することも出来ず、ロボットの再降臨を視認することはなかった。
そして、そんなsupermanの体にあの鉄球つきアームが襲い掛かる。
superman:し、しまった・・・・
両足は1つに束ねられあの鉄球が棒状に変形し硬化してしまった。
さらに、両腕はそれぞれ伸ばした状態を維持され硬化し、
十字架に磔になったような姿で四肢を封印されてしまったのだ。
手のひらの先ももちろん黒い金属に覆われているため攻撃の手段はなくなってしまった。
superman:は、離せっ・・・くそっ・・・くそぉぉぉぉぉっ・・・・
ロボットの胴体に開いた扉の中にアームが収容されていき、
最後に体を固定された獲物がおさめられた。
金属に覆われた両足と両腕はそれぞれロボットの内部の部品と結合し内蔵されてしまった。
敵の胴体からsupermanの股間部よりが生えている様な、
逆に四肢が埋め込まれているような姿にされ観客の前に生き恥を晒すことになってしまった。
マケット:おやおや・・・最後のチャンスも活かせないとは・・・slavemanはダメですねぇ・・・
フィード:マケットさん、ところであの二人はどうなっちゃうんです?
superman:た、頼む・・二人を・・殺さないでくれ・・・・
マケット:今は自分の心配をしたらどうだ?
獲物を取り込み歓喜したようにロボットが動き始める。
生き物のようにのた打ち回るケーブルがsupermanの装着された首輪に接続されると
怪しげな液体を注ぎ始め首の血管から体内へと侵入していく。
さらに、神経を捜査するためのプラグがこめかみに装着され頭をロックされてしまったのだ。
最後に、蛇のようなホースが股間に近づき竿をくわえ込む。
フェイスハガーもそのホースの邪魔をしないように場所を動き
supermanへ加えられる拷問に協力して見せた。
そのホースは竿をしっかりくわえ込み隙間をなくし準備を整えたのだ。
superman:ぐっ・・・んんっ・・・な、何を・・・・・・
マケット:さて、約束だ・・・二人にはこれから罰を受けてもらう・・・
どんな罰なのか・・・まずはロビン君で説明しようじゃないか・・・。
ふらふらのロビンがコロシアムに独り放たれた。
そして、その獲物目掛けて反対側から現れたのは
改造されたエイリアンだった。
今のロビンにそのエイリアンから逃げることなどできるわけもなく、
口のように開かれた腹部にあっさりと捕まってしまい顔だけが体外に出ている状態だった。
superman:ロビン・・・す、すまない・・・・・・
ロビン:げほっ・・・げほっ・・・・superman・・・・に、逃げて・・・・・?!・・・
最期の挨拶を終えたと判断されたのか徐々に顔も体内に納められていく・・・。
何もすることが出来ずロビンが沈むのを見ることしか出来なかった。
そして、エイリアンの腹部が割れあの忌まわしい膜でコーティングされたロビンが現れた。
マケット:素晴らしいだろう?口の中や鼻の中、肺も包み込んでいるから死んでいないんだ。
このまま生きたオブジェとして我が家に飾ることにしたのだよ
superman:・・・・そ、そんな・・・・・・
とっさにバットマンに目をやるとこうなることを知っていたのかうなだれているだけだった・・・。
彫像と化したロビンは身動き1つすることなく生き生きした姿を
マケットに晒し物として回収されていった。
マケット:さぁ、バットマンの番だ。
superman:ば、バットマン・・・・
マケット:お前は死刑囚なんだ・・自分から入っていきたまえ
とぼとぼと開かれたエイリアンの口に向かい歩いていくバットマン。
中で向き直り扉のように開いたエイリアンの腹部が閉じるのも無抵抗で見つめていた。
顔だけを外に出し最期の挨拶を交わす時間がきてしまった・・・・。
バットマン:superman・・・私たちのことはいい・・
だから、ここから逃げて、いつか助けに来てくれ・・・・・
superman:バットマン・・ほ、本当にすまない・・・・必ず、助ける・・・から・・・・・
バットマン:・・・あぁ・・・待っているよ・・・・・
その言葉を最期に漆黒の空間に沈み、相棒と同じ「物」としてsupermanの前に現れた。
マケット:コスチュームは後で外すことができるんだ・・・後で正体を見てあげるからな、バットマン
superman:・・・・・・・・
マケット:正体といえば・・・・
カシャ!カシャ!カシャ!
フィード:よし!これでバッチリ!クラーク・ケント、奴隷になるっ!っと
superman:・・・?!・・・な、何故・・・・
フィード:えっ?supermanって書かれたかった?クラーク先輩?
superman:・・・・・・・・ど、どういうことだ・・・・
マケット:言っただろう?うちの会社の社員は2人だけだって・・・私と
フィード:僕だったってわけ
superman:・・・・後輩というのは嘘なのか!
フィード:後輩君は人質の中にちゃんといたよ?拉致して摩り替わったからねぇ
マケット:人助けで君の体を撮影してたカメラマンも彼、ここの装置を開発したのも彼
superman:さ、最初から・・・・
フィード:いいの?そんな態度で?マケットの奴隷になるんでしょ?
僕の奴隷になるのも等しいんじゃない?
マケット:何を言う、こやつは私の奴隷であってまだ、君の奴隷ではないだろう?
フィード:あっ、そうか・・・じゃあ、これ見てよ、クラーク先輩・ふふふふ・・
デバイスを操作してクラークの目に小型スクリーンを下ろす。
そこに映されたのは地下室に並んだ巨大なエイリアンの繭のようなものだった。
しかし、どこかカプセルのように規則正しい大きさで実際の繭とは違う印象を覚えた。
superman:こ、これが何だというのだ・・・
フィード:慌てないでよ、ほら、見えたでしょ?中
superman:・・・?!・・・なんてことだ・・・・・
繭の中が透視できるように変更されるとそこには驚愕の光景が映し出されていた。
1つ1つの繭に知った顔が閉じ込められているのである。
アクアマンやフラッシュ・・・ジャスティスリーグで共に戦う仲間やsupermanのことを知っている
ヒーローや正義を掲げる仲間達がそこにはいた。
なんとか脱出しようと内壁を殴っているもののびくともしないのである。
superman:彼らを・・・どうするつもりだ・・・・・
フィード:どうする? ってそんなこと・・・こうするに決まっているじゃない
モニター:(な、何だこれ・・・・)
モニター:(く、くそっ・・・これまでか・・・)
モニター:(うごけ・・ない・・・・)