ご指名の取材、そして後輩の指導。
普段の仕事場とは違う場所に来たクラーク。
後輩を引き連れてグリーンフィールドなる会社の門をくぐった。
聞き覚えのない声:やぁやぁ、よく来てくれたね、クラーク君!
クラーク:初めまして、私、デイリープラネットより参りましたクラーク・ケントと申します。
聞き覚えのない声:私はグリーンフィールド創設者のスレブ・マケットです。
クラーク:マケット社長、私の後輩のフィードです。
フィード:オウナ・フィードとも、申します。よ、よろしくお願いします。
マケット:おやおや、初々しくていいじゃないか。二人とも、よろしく頼むよ。
クラーク:この度はお招きいただき、誠に感謝いたします。
マケット:こちらこそ、遠路はるばる感謝しているよ。では、さっそく案内させていただくよ。
クラーク:よろしくお願いします。
マケット:フィード君には取材も兼ねて企画会議に出てもらいたいのだが、いいかね?クラーク君
クラーク:いきなり会議だなんて、ご迷惑ではありませんか?
マケット:若者の斬新な意見を聞いてみたいと開発チームがうるさくてね。
クラーク:では、フィード君、会議の取材、任せたよ!
フィード:頑張ってきます、先輩!
マケットの提案でフィードと別れ社長に案内され広い敷地の中にそびえるビルに入る。
ひっそりと人気のないエントランスを抜け、エレベーターで地下へと進む。
マケット:わが社ではとある鉱石を取り扱っていてね。
クラーク:鉱石・・・というと、宝石の材料なんかになるのでしょうか?
マケット:そうだねぇ・・・・宝石にもなるし、他の用途もある素晴らしいものなんだ。
クラーク:それは楽しみです。
マケット:楽しんでもらえる自信があるよ。ふふふふふ。
エレベーターが高速で地下に潜りようやく到着すると、扉の先には化学工場と思われる光景が広がっていた。
ほぼ全自動のオートメーションの工場には次々と鉱石が並び加工されていく様子が見て取れた。
クラーク:従業員数はどのくらいなんでしょうか?
マケット:見ての通りで機械がほぼ全部してくれるので社員は2人なんだ。
クラーク:2人?あそこに見えるのは・・・
マケット:あぁ、あれか・・・あれはロボットだよ。びっくりしただろう?
クラーク:すごいですね・・・・なるほど・・・
マケット:しかし、君もおかしな質問をするんだね
クラーク:・・何かご無礼を・・
マケット:いや、そうじゃないよ・・・君、透視できるじゃないか?
クラーク:・・?!・・・
マケット:あぁ、そうか、特殊ガラスのせいで見えないのか
クラーク:先ほどから何をおっしゃっているのか・・・・
マケット:君も鈍いねぇ・・・supermanともあろう者がそんなことでいいのかい?
クラーク:・・・・・一体何をおっしゃっているのか・・・
突如、社長の顔色が変わったかと思えば、床下から操作台が現れた。
手早く操作するとクラークの下に箱が現れた。
マケット:まぁ、いい・・・それがそこで加工している物の1つだ。
クラーク:・・・・?!・・・んぐっ・・・こ、これ・・・はっ・・・・
マケット:君もよく知っているクリプトナイトだよ。
クラーク:ど・・・どうして・・・・・・
マケット:まぁ、話は後だ・・・
パタン・・・ウィィィィィィィン
緑の光がクラークを照らし体を蝕んでいく。
クラークが床に四つん這いになり弱ったのを確認するとクリプトナイトを収納し緑の呪縛から解放してみせた。
マケット:superman、君と商談がしたくて呼んだのだよ。
superman:そ、そういうことか・・・・
マケット:最初に言っておくが、ここの従業員は確かに2名だが、人質は200人以上いる。
superman:・・・卑怯だぞ!
マケット:だから、商談だと言っただろう?
superman:人身売買をしろと言うのか?
マケット:まさか・・それなら警察相手に行うよ。
superman:何をしろと言うのだ・・・
マケット:安心したまえ、君専用にメニューを用意したんだ
superman:メニュー・・?
マケット:あぁ、ルールを守りメニューにある商談を成立させれば人質は無事に解放しよう
superman:選択の余地はないようだな・・・
マケット:理解が早くて助かるよ、ではさっそく商談ルームに行こうじゃないか
床に膝を立て回復し始めたsupermanを引き起こすマケット。
その動作は実に紳士的で敵だということを忘れてしまいそうなほどだった。
そんなマケットに優しくを手をひかれ、エレベーターで社長室へと向かった。