第4話
今までにもムザンの手下をピンチを切り抜け追い返してきたデビルマン。
しかし、今回は違った・・・
指揮官自らのお出ましに苦戦を強いられ、デビルマンの・・と言うよりは
男に生を受けたものの持つ共通の急所を執拗に攻められ窮地に立たされているのである。
ムゴイ:そろそろ私からも責めさせていただこうか!
デビルマン:か、かかってこいっ!
回復しきらない股間を庇いムゴイを迎え撃つ体勢をとるデビルマン。
そんな半ば怯えるデビルマンを黒尽くめに白い顔という姿で不気味な笑顔を見せ迫り来るムゴイ。
その白と黒という単調な姿と細身の体、蓄積したダメージのせいもあるのだろうが、
風の様にすばやく動き瞬く間にデビルマンの懐に滑り込むムゴイ・・・。
デビルマン:このぉっ!・・・ちっ!・・・・
ムゴイ:いいねぇ・・いいねぇ・・・
疾風のごとくデビルマンの懐に迫るムゴイを眼前でとらえ、
カウンターのパンチを繰り出すも、軽やかにしゃがみながらよけるムゴイ。
デビルマン:なめるなよっ!・・・・?!・・・ぐわぁぁ・・・・・
ムゴイ:おや?そんなに痛かったかね?
デビルマン:ち、ちくしょぉ・・・・
それどころか、ムゴイはしゃがんだ体勢から目の前に直立するデビルマンの股間を
黒いブーツで力いっぱい蹴り上げる。
攻撃をよけただけだと思い込んだデビルマンはもちろん防御の姿勢をとることなど出来ず、
フルスイングの蹴りを股間にめり込ませてしまった。
次第に蓄積するダメージに、ついに膝だけではなく体勢を完全に崩してしまった。
両手で痛む股間を守る薄いビキニを押さえ、膝をつき、
そのまま前傾姿勢で頭を地面につけてしまった。
魔将軍ザンニンの放つ妖獣達との戦いでもここまで追い詰められたことは今までなかった・・・
今、デビルマンは言葉の通り、最大の危機に面していた。
デビルマン:ぐっ・・・い、いてぇ・・・・
ムゴイ:おや?まだ何も特別な技は出してないんですが?
私の技を一つも見ることなく潔く敗れ去るつもりですか?
デビルマン:ば、馬鹿にしやがってっ!
ムゴイ:逃がしはしませんよ?
デビルマン:くっ・・・・くそ・・・・・翼が・・・・
一度体制を立て直そうと考えデビルウィングを出し、飛び立とうとした瞬間・・・
ムゴイは獲物が誇る翼の出てくる辺りを紫に光る手で撫でたのだ。
するとどうだろう?
翼を出そうとしても紫色の粘着質の物体が翼の出現を粘着することで阻止してしまった。
ムゴイ:逃がすわけじゃないですか・・・あなたはもう終わりなんです
デビルマン:こ、これからだ!
左手は股間にあてがい、右手で地面を押しながらガタガタと震えて立ち上がった。
そして、近くに立つムゴイに目掛けデビルアローのポーズをとろうとしたが・・・。
ムゴイ:おや、そんな技もまだありましたね・・・・
デビルマン:デ、デビル・・・?!・・・・
蓄積したダメージから動きが鈍く、デビルアローの発射にも時間がかかってしまった・・・
その一瞬の隙を黒い悪魔は見逃しはしなかった。
翼を封印したあの紫の魔手で触角を握り締めデビルアローをも封印してしまった。
紫色の粘着質が触角を包み込み必殺技の発生を封じてしまったのだ。
知将軍と呼ばれるだけあってガンデェ達の残したデビルマンのデータは余すところなく吸収し、
作戦を立案していた。
デビルマン:な、ならば・・・デビル・・カッタァァァァァ・・・・?!・・・
ムゴイ:そんなに無理をすると・・・・ふふふふ・・・・・・
デビルマン:ぐっ・・・・くそっ・・・
ビキニの上にあるマークから全てを切り裂くカッターを発射することには成功したものの、
発射直後に技の反動で痛めた股間が悲鳴をあげ、見当違いな方向へとカッターが乱れ飛び、
ムゴイには全く届きはしなかった・・・
それどころか、ムゴイの攻撃ではなく自身の技でさらに股間へのダメージを蓄積する
羽目になってしまった。