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ラディゲに力強く踏まれた股間が激しく動き、竜が必死で押しとどめていた精液が放出

されてしまった。ラディゲの足には生暖かい感触が広がりだし、竜の股間部分のスーツに

内側から液体が広がり始める様子が映し出され、白い液体が染み出していく。かなり大量

に溜まっていたようだ。竜は激しい痛みを感じた直後に疲労感に襲われ、それらは徐々に

だるい倦怠感へと変わっていく。

 

 竜は尻餅をつき、空を仰ぐように上を見上げたまま、足をM字に開脚した状態で動かな

い。両手は後ろで身体を支えるようについており、立ち上がる様子も見せない。だるい倦

怠感が立ち上がる気力さえも生み出さないのだ。潜在的に心の中に隠された怠け心が表れ

てしまったのだろう。

 

「全く卑猥な奴だ。その姿をさらに広げてやる」

 

 ラディゲは竜の堕ちた姿に大いなる喜びを感じながら、ブリンガーソードを竜の身体の

上で振るう。そして仲間達から奪ってきたそれらを四肢に突き刺した。腕が、太股がブリ

ンガーソードによって地面に縫いとめられていく。

 

「うぐがぁぁああぁあああっっ……」

 

 手足の先をピクッピクッと動かすが、神経を切断されたのか、数秒後には手足が動かせ

なくなっていた。だがそれでも竜の意識が残っていると知れば、ラディゲはトドメをさす

ように先の折れた竜のブリンガーソードを拾い上げ、竜の身体に押し付けた。

 

「くぁ!!」

 

 強引に押し込まれて突き刺さった感覚が思わぬ刺激となって身体を駆け抜け、竜は裏返

った喘ぎ声を出し、そのまま痙攣していく。だが、普通の人間ならばこの辺りで飛ぶか消

えるはずの意識が消えずに残り、痛みと快楽が竜を蹂躙していく。何故かと言えば、ここ

がゲームの中だからだ。竜はゲームオーバーにならない最低限の体力が無理やり残され続

けていた。だから身体に剣が刺さっていてもなお生きていたのだ。

 

「なかなかしぶとい奴だな」

 

竜が死なないのを見て、ラディゲは落ちていた剣先でスーツをなぞっていくと、スーツ

の一部が先ほど切り裂かれたのか、胸の乳首部分が露になってしまっていた。ラディゲは

剣をそのまま股間部のスーツに刺し、器用に2つに裂いていく。その様子はかなり楽しげ

だった。竜は一気に精液を放出したショックで快感に覆われているのか、ラディゲの行為

に抵抗する様子もなく、されるがままスーツを切られている。口からは刺激にもだえるよ

うな声がこぼれ、目からは涙が流れ続けている。何をされているのかがはっきり理解もで

きており、竜は屈辱に身体を縦断され続ける。股間部のスーツが裂かれると、精液でぐっ

しょりと濡れた肉棒が顔を出した。

 

「さらに卑猥な姿だな。だが、もうお前は戦士ではない。俺の戦闘員にすら勝てない奴が

正義の戦士と名乗ること等、到底無理なことだ」

 

 ラディゲが指を鳴らすと、戦闘員は再び、一斉に竜に飛びかかった。露になった乳首に

爪を立て、舌を這わし、肉棒を奪い合うように口に入れ、舐めあっていく。一度の放出で

すっかり果ててしまった竜は抵抗することもなく、呻くような喘ぎ声を続けながらされる

がままになっている。戦闘員達が身体を持ち上げても、手も足もダラリと垂れ下がり、全

く動く様子を見せない。戦闘員達の性の捌け口に変貌した竜は、レッドホークの姿であり

ながらも、すっかり堕落してしまった。

 

「お前の仲間ももう滅んだようだぞ、おまえ自身が戦う気はないのか?」

 

 ラディゲはふとドームの外を見るが、外には3体のロボットの残骸と、変身が解除され

て全く動く様子を見せない仲間達の姿がある。戦闘員が竜に飛びかかると同時に行われた

攻撃で、彼らは完全に倒されていたのだ。ロボットの中には長官の姿も見られたが、その

うちに彼らもロボットも皆炎に包まれていった。ラディゲは落ちていたウィングガントレ

ットを竜の腕にはめ、腕に刺さった剣を1つだけ引き抜いてみた。だが、竜自身もまた、

弱々しい手つきで武器をはめたまま完全に心が折れたのか、戦うことも忘れてしまったよ

うだ。腕が持ち上がる様子すらない。

 

「ふっ、もう抵抗する気もないか。せっかくの遊び道具が壊れてしまったようだ。仕方が

ないが、お前は次元獣になる改造を受け、俺様の捌け口となってもらおう。ついでに他の

奴らも改造をしてみるとするかな」

 

 その直後、竜の意識はなくなり、【GAME OVER】という無感情の言葉と音楽が

竜の脳裏で鳴り響いた。

 

 

 

 ゲームオーバーの言葉を聞き、ハッとして竜は目を覚ました。ゲームが終わったことで

ようやく、自分はゲームの中で陵辱を受け、敗北に屈したことを理解できたのだ。だが、

雑魚と称するはずの戦闘員に陵辱され、そのうえラディゲに屈辱を味合わされた。その威

力は底知れず、竜の目からは涙が零れていく……はずだった。

 

――これは……――

 

 目から涙がにじむような感覚は覚えるが、涙が零れることも大量に涙が生ずることも感

じず、涙が出てくるような感覚だけが残る。それに先ほどは単純に寝かされていただけだ

ったが、今は椅子のようなものに腰掛ける形で拘束されていた。しかも、言葉を発せよう

としても、口が動かない。いや、身体全体に違和感があり、自分の身体ではないように感

じられる。

 

「起きたようだね、天道竜」

 

 そこに一条総司令が現われた。一条総司令は笑いを堪えきれない様子で竜を眺めている。

自分に何かをしたのかと怒鳴りつけようとするが、どんなに頑張っても口が動かず、声を

出すことも、喉を唸らせることもできない。

 

「どうやら異変には気づいたようだね。では、これを見てもらおうか」

 

 一条総司令はあるものを取り出し、竜に突きつけた。それは鏡だったが、竜はそれを見

て愕然とした。鏡に映っているのは竜ではなく、頭が竜にそっくりに作られただけのマネ

キンだったのだ。そのマネキンに謎の機械が取り付けられており、何とか視線を動かすと、

別の机の上に自分が寝かされている。

 

「悪いが、君がゲームの中で楽しんでいる間に、君の意識は君の身体ではなく、このマネ

キンに向かうようにセットしなおした。つまり、あそこにある君の身体はもう、魂のなく

なった抜け殻なのさ」

 

――そ、そんな……――

 

 竜が呆然としている中、一条総司令は竜が纏うコスチュームに手を伸ばし、徐に股間を

覆っている赤いビキニパンツ型スーツをベルトごと切り取ってしまった。後に残されたの

は、胸の鳥をモチーフにしたエンブレムの下からブーツに至るまでは真っ白なスーツだけ

で覆われ、その体格を隠すことなく露にしているだけの真っ白なスーツであり、股間がほ

んのり盛り上がっている。

 

――や、やめろ!! 俺の身体に触れるな!!――

 

 必死に叫ぼうとする竜だったが、一条総司令に声が届く訳がない。目の前では一条総司

令が竜の股間を強く握り、魂がなくなったにも関わらず、肉体は反応を示していることを

確かめている。次第に竜の肉棒が勃起し始め、真っ白なスーツがテントを張り始めた。し

かも、テントの先端が若干湿りつつある。自分の目の前で自分の身体が弄られることに竜

は屈辱を隠し切れないが、目を瞑ることも顔を背けることも出来ず、ただそれを見ている

しかない。

 

「どうやら魂がなくなっても身体が感じてくれるようだね。それでも絶頂を感じることは

ないはずだから、君の身体で楽しむことも出来るだろう。後々には君の抜け殻の身体によ

る実験で多くのデータを作り出し、実験結果に応じては君型の人造人間も作り出せると思

っている。だが、その実験は他のものでもできるだろう。だから君の身体に関しては、こ

の実験を行えた感謝の印としてバイラムに捧げる予定だ。君の身体にはバイラムが作り出

した特殊なエネルギーがくわえられ、悪のレッドホークが生まれるだろう」

 

 一条総司令はそう言うと、竜の身体を何処かに連れて行ってしまった。竜は愕然とし、

呆然としたまま何も考えられずにいる。魂のみが分離され、しかもマネキンにセットされ

てしまい、何もすることができない。彼らは最初からゲームクリアをさせるつもりはなく、

自分たちを狂わせるのが目的でしかなかったと今気づいても遅い。その時、一条総司令と

は別の声が聞こえてきた。

 

「レッドホーク、新たなステージに旅立ってもらおうか」

 

 その言葉と共に機械が作動し始め、竜の意識は薄れていく。その声が聞き覚えのある声

であることも思い出せず、ただただ竜はその機械に翻弄され、再びゲームの中へと流し込

まれていった。そしてマネキンの背後には、グッタリとした2人の男性の姿がある。ブラ

ックコンドルの凱とイエローオウルの雷太だ。2人とも頭部のみが変身解除となった状態

で鎖につながれ、グッタリと吊るされている。彼らの股間からはおびただしい量の精液が

流れ続け、表情も虚ろそのものだった。

 

「次は何をしてもらおうか、レッドホーク。お前の身体で楽しむ前に、お前の魂をじっく

りと汚してやるからな」

 

 トランザが不適に笑う中、竜はゲームの中で再び陵辱されようとしていた。

 

 地球がバイラムに支配されたのはそれからしばらくのことだったが、人々はバイラムの

中にどす黒いような赤色のコスチュームを纏ったレッドホークの姿を見たという。