Robin in an exam room  

(9)

搾取

 

 鬼ごっこに敗北し、体を固められてしまったロビン。

 ゲルの時とは違い、体に塗られた特殊な液体だけが固まっているので、

まるで時間が止まったようにさえ見える。

 そして、ジョージの口から放たれた衝撃の一言「種をもらう」。

 ゲームに負けた、いや、拉致された哀れなコマドリの拷問はエスカレートするばかりだった。

 

ジョージ じゃあ、君と遊ぶのも飽きたので種、もらうことにするよ

 

ロビン ・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ジョージ ありがとう、そのまま大人しくしててくれ

 

 ジョージはロビンの股間部分のコスチュームも、ビキニも破り、

金属製のタンクから伸びる装置を装着した。

 その装置は先が筒状になっており、ロビンの竿を包むなり縮みだしピッタリとフィットした。

 ジョージは待ちに待った搾取の時間であるにも関わらず淡々と作業をこなしていった。

 体全身で喜びながらロビンに貪りついたネルとは対称的に、

あくまで目の前にいるのは自分の実験対象、モルモットであるとしか考えていないようでさえあった。

 

ジョージ さっきさ、ネルにキスされただろう?

 

ロビン ?!

 

ジョージ あの時に、君に薬をもらせてもらったんだ。この時のために・・・

 

ロビン (く、薬・・・?!)

 

ジョージ この機械から出る波長に合わせて君の陰部が強制的に興奮状態になる薬をね

 

ロビン (な、なんだって・・・・・)

 

ジョージ じゃあ、始めるね。君の人生最後の楽しみだから、存分に楽しんで。じゃ

 

 ジョージは口を塞がれ何も答えられないロビンに淡々と冷静に驚愕の事実を告げ、

ロビンを種を搾取するために作製された機械のスイッチを入れた。

 搾取されることがわかっても、目の前の機械が搾取を行うことがわかっても、

理性で抵抗しようにも薬を盛られているのがわかっていても、

何一つ自分の意思で動かすことができないロビンは逃げることも、

機械を壊すことも、助けを呼ぶことも、そうどうすることも出来なかった。

 実験者にされるがままに緑と赤のコスチュームのモルモットは搾取の時を待っていた。ジョージに固められた姿勢のままで。

 高校生のお手製なので少々お粗末であり、もの凄い音を起てて作動し始めた。

 

{第2ステップまで残り2分}

 

 ディスプレイに表示されていた。

 身動きも出来ない、興奮剤は既に体の中、助けも呼べない、バットマンは来ない、

八方塞がりの状態でロビンにはこの搾取が複数のステップにわけられている事実さえも恐怖に感じた。

 ディスプレイに気がついてからものの数秒でロビンの体には異変が生じた。

 鼻の当たりから上以外で唯一固められていない場所、陰部が熱を帯び始めたのだ。

 そればかりか、搾取する機械のホースの先がフィットした竿はみるみる勃起し、

今までにない程固くなっていた。

 自分の意思では何も出来ないが、自分の意思に反して体はジョージの思うとおりに変化していった。

 

ロビン (くっ・・・・な、なんとか・・・・しないと・・・・・・・・)

 

 ディスプレイに表示されるカウントダウンに焦るばかりのロビン。

 興奮に体をよじりたい衝動にかられるが、例の液体が硬化し鼻下から陰部以外を

自由にすることが出来なかった。

これも敵の考え通りだったのかもしれない。

 強制的に起こされた興奮状態に、不本意ながらも快楽を覚える一方で

快楽に体を動かすことが出来ない状況に苦痛も味わっていた。

常人ならばこの状態だけで精神崩壊を起こしたかもしれない。

 時間が経てば立つほど苦痛はまし、そして快楽も増す。

この悪循環はどんどんエスカレートしていった。

ジョージが薬を作る段階で仕組んであろう効果は有効に作用していた。

薬で快楽を感じる、液体で動かない体、体が動かせないことへの苦痛、

更なる快楽の波、増すばかりの苦痛、快楽と苦痛が時間を追う毎に増加していく計算のようだ。

 まだ固められていないおでこからは大量の脂汗が流れ、竿だけがピクピクと動いていた。

 

{第2ステップ開始}

 

ロビン (・・・はぁ・・・・はぁ・・・い、いったい・・・・何が・・・・始まる・・・んだ・・・・)

 

 ディスプレイのカウントダウンが終わると、機械はより大きな音を起てて作動した。

 第2ステップとは、ジョージの言った波長をより強力に放射するステップだったのだ。

 第1ステップの段階で快楽と苦痛の拷問に苦しんでいたロビンに更なる快楽の波が襲いかかった。

 波長が増されたために体内にある興奮剤が強力にロビンの体に働きかけていた。

 体が全く動かせず、直立したロビン。その竿の動きが活発になったのだった。

 

ロビン (?!・・・・も、もう・・・・ダメだ・・・・・・た、

    耐え・・・られ・・・・な・・・・い・・・・)

 

 今までゴッサムシティを守ってきた正義の心で敵の仕掛けた拷問に耐えていたが、

とうとう限界が訪れ竿からホースへ勢いよく正義のヒーローの遺伝子が吸引されていった。

 強制的に絶頂に達し気絶すらしそうな程の快楽を味わっているが、

快楽と一緒に増える苦痛に意識を失うことさえ出来なかった。

意識を失えたらどれだけ楽だっただろう、正義のヒーローじゃなかったらどれだけ楽だっただろう、

ロビンは今の自分の状態を呪った。

 

{第2ステップ正常作動を確認。第3ステップ作動まであと1分}

 

ロビン (・・・な、なんで・・・・終わ・・・らない・・・・・・も、

     もう・・・・無理・・・・・だ・・・)

 

 敵の拷問に屈服しジョージの望むまま種を差し出したロビンの頭には、

この拷問は種を差し出した時点で自分の負け、そして終わると考えていた。

敵の知将はロビンが考えるほど甘くはなかった。

 ロビンの目に映ったのは更なるステップの存在であった。

 種を放出してからも波長は弱まらず緊張状態を維持されてしまった。

 搾取が始まってから精神的な苦痛と快楽のループが続き、そこに肉体的な快楽と苦痛もプラスされ、

ロビンを強烈に責め立てた。

 

{第3ステップ作動開始}

 

 精神、肉体の両方を責められているロビンの予想しない次なるステップがとうとう開始されてしまった。

 機械は相変わらず轟音を上げ波長を出し続けている。

第3ステップが始まるとロビンの竿につながるホースが唸り始めた。

 

ロビン んんっ・・・・んん・・・・・・んっ・・・・・・・

 

 ジョージに五月蠅くすると生きたまま砕くと脅されたロビンであったが、

第3ステップの強烈な効果に叫び声を上げずにはいられなかった。

 唸りだしたホースはロビンの体が差し出した種では飽き足らないと言わんばかりに

強制吸引を始めたのだ。

 竿の奥、精巣に残るヒーローの遺伝子を吸引によって残らず吸い出す。

これが搾取の最終段階だった。

 

ロビン (や、やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・)

 

 塞がれた口で言葉にならない悲痛な叫びをあげ、苦しくても動かすことが出来ない体を

必死に動かそうとするが、無情にも機械はロビンに残る遺伝子を残らずに吸引をしていった。

 その様はまるでジョージの様に冷酷に淡々とコマドリの叫びなど聞き入れられずに続いた。

 

{第3ステップ終了確認。種の保存に入る。最終ステップ開始}

 

 どのくらいの時間が経っただろうか・・・・・搾取を受けたロビンには永遠の時にさえ感じた。

 淡々とジョージの組んだプログラムに従いロビンの種を補完した装置は

最後のステップに取りかかった。

 搾取が終わったにも関わらず出続ける波長に差し出す物など何もない竿は

尚も天を仰ぎ固まったままだった。

 そこに今度はホースからあの悪魔の液体が流れ込み竿を、

そしてホースの先が緩まり陰部に漏れだしていった。

 この先は意識の飛びそうなロビンにでさえも予想が出来た。

 そう、勃起状態を維持したまま固められてしまったのだ。

 快楽に苦痛に涙を流しているロビンにそっと近づく影があった。