(4)
部室
クリス まぁ、今回のゲームも僕らの勝ち・・・・・
ジョージ 取りあえず、罰ゲームを受けてもらおうか
ネルが笑顔でジョーロを手に近づいてくる。
足にはかんじきの様なものが付いておりシリカゲルに沈まずにロビンの近くまで来られた。
怒りに震えるロビンの両腕にジョーロから半透明な液体を振りかけた。
液体はロビンにかかるや否や固まりだし、透明なプラスチックの様になった。
ジョーロで液体をかけられた両腕は瞬時に固まりガラスに封入された様にシリカゲルの砂の表面に押し固められた。
ロビン ま、まさか・・・・その液体は・・・・・
クリス そう、さっき説明したジョージ特性のゲルだよ
ジョージ まぁ大丈夫、殺さないでおいてやるよ・・・・大事なモルモットだから
ネル はぁ〜い。目を閉じてないと入っちゃうよぉ〜
ロビン や、やめるんだぁ・・・・くっ・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・
ネルは楽しそうにロビンの頭も含め、上半身にまんべんなく振りかけた。
苦しみもがくが、その動きもすぐに止まり、上半身だけ砂から出たコマドリはガラスの剥製にされてしまった。
避けることも抵抗も出来ず体を固められ、目を伝って流れるゲルが
まるで悔しさに涙を流しているようにさえ見えた。
ゴツゴツとしたガラスに封入されたロビンはもはや指一つ自分の意思で
動かすことは出来なかった。
シリカゲルに埋もれた緑と赤のコスチュームを着たコマドリの剥製を3人の高校生は満足そうに眺めた。
クリス ガラスの剥製になったコマドリもまた美しいものだな。
ジョージ そうだな
ネル 早くしないと死んじゃうよ
クリス おっと、そうだったそうだった
クリスとジョージはゆっくりとコマドリの剥製を掘り起こし、
全身余すところなくガラスに閉じ込められた哀れなヒーローを抱え部室に戻った。
このままゲルに封入され窒息死した方がロビンにとってはよかったのかもしれない・・・・・