せえるすどらいばあ(6)

 

屈辱とも恐怖とも取れる時を味わうマナブ。

 

後ろに回った正人の行動は全くわからない。

正人はトランクスから取り出したハサミで競パンの股間から尻の割れ目にかけて

切込みを入れ始めた。

マナブの局所を締め付けていた競パンは開放されたかのように真中から裂け始めた。

競パンが避け、出てきたものは、袋の後ろの敏感な部分と、誰も受け入れた事も無く

、緊張のためかザクロのように艶やかな赤みを帯びた秘穴が、閉めたり空けたりしている。

"赤い果実"だった。

 

「オレの・・・見ているのか?」

親友に今まで見せた事の無い、というより見せる必要の無い身体の恥所を見られ、

マナブはきつく目を瞑り、歯を食いしばる。全身を恥辱という名の空気が通り過ぎる。

 

正人はマナブの秘穴にラバー製の棒を入れ始め、奥深く突っ込み始めた。

「イタ、イテェッ!!」初めての感触と痛みにマナブは逆さ吊りのまま悶え苦しむ。

しかし、聞き入れない正人は棒をそのままに、またマナブの正面に戻った。

 

正人はニヤッと笑った。

なぜなら、痛みを感じている筈の彼の肉柱は以前にも増して膨張し、逆さ吊りに

されているため、"粘り気を持つ涙"がリングに向かって垂れ下がり、彼の顔や髪の毛

に纏わりつく。

 

普通の人間なら屈辱的な行動。しかしマナブは違っていた。

「正人、オレ、お前から本当の人間の優しさを知った。おれ、お前のおかげで立ち直る・・・」

マナブは正人の行動に一瞬にして、絶句する。

 

彼が手にもっていたのは、鞭<ムチ>だった。

そして、マナブは自分の身体に入れられた棒が激しく律動し始めるたのに驚く。

「クッ、あ、ああ・・・」説得の言葉が中断する。マナブは今までに無い"痴撃"に

身体を掻き毟られる。

 

「おまえ、まさか・・・」痴撃を受けると共に、これから正人が何をするのか

予測がつき、一瞬にして言葉を失う。

マナブの落ちていく姿を見た正人は、"鬼のような笑み"を浮べながらムチを振り下ろした。

 

バシッ 「グゥアアアアァァーー!」

 

あまりの痛さに気を失いかけるマナブ。

白目を剥き口から涎をたらしながら、身体を仰け反らせる。

 

正人は顔に血管を浮かせながら悪魔の笑みを浮べ、懇親の力を込めてムチを振り下ろす。

バシッ! 「ぐうああー!」 バスッ! 「ギャーアアッーー」

マナブは生まれて初めて悲鳴をあげていた。売られたケンカを買ったときでさえ、

こんな悲鳴なんかあげたこと無い。今までに受けた事の無い強烈な痛み。

しかも、ここまでやられても硬度を失わない自分の逸物、という心因的な理由がプラスに

なり、更なる痛みに変化している。

 

しかし、マナブはここから驚異的な力を見せつける。

「正人・・・お前・・・オレに・・・言ったはずだ!!。」

ムチを打たれるたびに途切れ途切れになる言葉。しかし彼は大声で、悲鳴にも似た声で

「むやみに・・・暴力をふるう・・・人間は・・・本当は・・強くなんか・・・ない。

そんなヤツ・・・じゃな・・いって・・・言ってくれた。だから・・・だから・・・」

バシッ、バスゥ、バスッ! その言葉をかき消すかのように、充血した瞳を晒しながら

"マナブ潰し"を繰り返す正人。

 

「お前は、オレの大切な友達なんだ!」

 

この室内、いや、世界中に宣言するかのような

絶叫。マナブはこの一言に全神経を使い終えると、何も喋らなくなった。

更にその瞬間、嬲られた股間から円弧を描くように白い飛翔が飛び散る。

 

気が遠くなるマナブ。

しかし、マナブは発見した。正人が嬲るのを止め、普通の表情に戻っていくのを。

その瞬間、マナブを拘束していた糸が、次々と切れはじめた。

マナブは急に身体が軽くなるのを覚えた。

 

最後の糸が切れる瞬間、マナブの身体を暖かいものが包んでいる。

正人が抱き上げ、落下するのを防いだのだ。

マナブは正人に抱えられ、優しくリングの上に寝かされた。

 

"拷問"を受けたマナブの身体はいたるところに傷が出来ている。

その美しい顔は、逆さ吊りの時に浸けられた淫液にまみれ、朦朧としている。

しかし、マナブは直ぐに気を取り直した。なぜなら、そばに居る正人は

キックボクシングをしている時の、優しい正人に戻っていたのだ。

「マナブ。ごめん・・・ごめん・・・・オレ・・・」涙声になる正人。

零れ落ちる涙が美しい光を放ちながらリングに落ちる。

しかし、ソレを封じるかのようにマナブは起き上がり、正人を思い切り抱きしめた。

 

「ありがとう・・・・わかってくれれば・・・・いい・・・・」マナブの瞳から

零れ落ちる

涙も、美しい輝きを放ちながら頬と日に焼け、逞しい肉体を、汗と共に伝う。

 

バシッ!! リングに何かが落ちたかと思うと、ぷすぷすと音を立てながら、穴があく。

「!!」正人は抱き上げられたマナブを逆に抱きしめる。その表情は何かにおびえている。

 

「全く、情に流されやがって。これだからイヤなんだよ。」ものすごい邪悪な声が室内

に響き渡る。声の方向に目を向けると、そこには蜘蛛に人間の手足を生やしたような

怪物が現われた。

マナブは一体何がおきたかわからない。一方、正人は恐怖におびえながらも、

必死にマナブを守ろうとしていた。

「正人!! マナブを苛めながら殺せといってるだろ? 言う事が聞けないのかい?」

「イヤダ!! こいつはオレの、オレの大切な友達なんだ!」

「そうか・・・言う事が聞けないのなら!」ブシュッ! 蜘蛛の怪物の口から無数の糸が

飛び出し、マナブに向かって放出される!。

「危ない!!」正人はマナブを突き飛ばした。その瞬間、身代わりになった正人の肛門に

トランクスを突き抜け糸の束が突き刺さった。

「ぐああああ!!!」身体を弓なりにそらし、痛みを一身に受ける正人。

「正人!」マナブは正人を助けようと糸を切ろうとする。

糸に触れた瞬間、「パン!」という音と共に吹っ飛ばされた。

崩れ落ちるマナブ。正人を襲っている糸はさっきまでマナブを襲っていたのと同じ。

「くそう・・・てめぇが・・・この野郎!」

クモ怪人に向かっていくマナブ、しかし直ぐに吹き飛ばされ、またリングの上に

叩きつける。

「くあっ・・・・」ひるんだ隙にマナブの身体に再び糸が巻きつく。

「くくっつ、ああ!」助けないと・・・けど・・・・目の前で親友は尻に糸

の束を突っ込まれ、宙に持ち上げられる。全筋肉を痙攣させ、肛門に体重がかかる

のか、強烈な痛みが駆け抜けているのか、血管が浮き立ち、キツク目を瞑り、涎を垂らし

ながら叫びつづけている。

 

「ヒッヒッヒッ いい光景だろう。マナブ。お前の仲間のケンジ以上の

苦しみっぷりだねぇ。」

「ケンジ・・ケンジさんをあんなにしたのは、てめぇらか!?」

全身に力を入れ、怒りに身を任せるマナブ。

「いや、直接手を下したのは別だけどね。あの美しい男が苦しむ姿と来たら・・・・」

「てめぇ・・・・絶対許せねぇ!! ぐぅああああっ!!」懇親の力を込め、

糸を切ろうとするマナブ。

「ヒッヒッヒ 何しても無駄だよ!」マナブの苦しみを嘲笑うかのようなクモ男の挑発。

 

「ちくしょう! こんなときに、なんで、なんで!! ぐうあああ!!!」

再び全身に力を込めるマナブ。しかし、次の瞬間、黄金色の輝きがマナブを包み込む。

!? なんだこれ。あまりの出来事に混乱するマナブ。強烈な光はそのままマナブの

身体を包み込む。

「しまった。変身が始まってしまった!」クモ男は焦り始めた。