デカレッド陵辱(4)

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 デカレッドが地下で苦痛を味わわされている間、仲間達はデカレッドの発見に全力

を注いでいた。

 デカレッドが消えた銀行に残された、直径三メートルほどの穴の前に、ホージーこと、

戸増宝児がたたずんでいた。

「いつ用意したんだろう・・・」

 穴の中を懐中電灯で照らすと途中で塞がれていた。

 こんな穴をいきなり掘れるわけはない。事前に用意していたはずだ・・・。となると

計画的な犯行になるわけだが、自分の兄の釈放はまだ分かるが、途方もない身代金を

要求して一体どうするつもりなんだ? 二つとも通るはずがないと分かっている要求を

なぜするんだ?

 ホージーの頭の中は疑問だらけになっていた。

 

 そのころ地下では、ジュノーが合成麻薬を口に放り込み、ぐったりと座り込んでいる

デカレッドを眺めていた。

「地球人もなかなかいいヤクを作るじゃねぇか」

 薬の効き目でご機嫌である。

「おい、起きてるんだろ? 少しおしゃべりしようぜ」

 とジュノーが言うと、デカレッドが顔を上げた。

「こうやって穴蔵の中でボーっとしてても面白くねぇからよ、なんかゲームでも

やらねぇか?」

「ゲーム?」

「ああ。もちろんお前がメインのゲームだよ。お前を的にダーツをやってもいいし、

何がいい?」

「黙れ・・・」

 デカレッドがそう呟くと、ジュノーは小さな機械を取りだし、ボタンを押した。

「ぐああッ!」

 デカレッドが急に体をのけぞらせ、苦しそうに喘ぎ始めた。

「俺に向かってデカい口たたくんじゃねぇぞ。お前の体にゃナノマシーンが入ってるん

だぜ? その気になりゃお前の心臓を木っ端微塵にしてやれるんだ。まともに戦っても

勝ち目がないんだから大人しくしてろよ。・・・さて、どんなゲームがいい?」

「鬼ごっこでもしてみるか? 俺がジュノーを追いつめてとっつかまえてやる」

「まだそんな元気があるのか? だったらもっと面白いのがあるぜ? カマ掘りゲーム

なんてどうだ?」

「何だと!?」

「おいおいカッカすんなって。何もてめぇのケツを掘る気はねぇよ。お前がやるんだ」

「断る」

「さて・・・どうかな?」

 ジュノーは低く唸るように笑うと席を立ち、部屋を出ていった。

 

 ホージーは穴をじっと見つめたまま、まだ考え込んでいた。

 人間でもアリエナイザーでも、愉快犯の場合相手の反応を楽しむために犯罪を犯す

ケースが多い。もしジュノーが愉快犯だったとしたら、バンを誘拐して三十億円の身

代金を要求し、慌てふためく姿を見て楽しんでいるのかも知れない。ホージーはそう

考えた。

「だとしたら・・・」

 そう・・・。だとしたらジュノーの無茶な要求も理解できる。何か別の目的があって

そのためにバンをさらったのだとしたら・・・。

「連絡してる暇はなさそうだな」

 ホージーはSPライセンスを使いデカブルーに変身すると、ジュノーが残していった

穴の中へと飛び込んでいった。

 デカブルーが着地した途端穴を塞いでいた土が崩れ、ブルーは穴のそこへと落っこちた。

 土を払い落として立ち上がると、薄暗いトンネルの中にレールが走っている。地下鉄の

ようだ。

「ここなら隠れる場所はいくらでもあるな」

 デカブルーは慎重に周囲を見渡しながら、ゆっくりとトンネルの中を進んでいった。

 しばらく歩いたところで突然背後で物音がして、デカブルーが振り向くと、

「お前か」

 ジュノーが薄ら笑いを浮かべて立っていたのである。

「ジュノー! デカレッドを、バンをどこへやった!」

「俺様の隠れ家で丁重にもてなしてるよ。奴もあそこが気に入ったってさ」

「ふざけるな! お前を逮捕する!」

「そう言えばデカレッドもそう言って俺に向かってきて歯が立たずにボロ負けしたん

だったっけな・・・」

「何!?」

「誰にも俺を止めることは出来ない。誰にも俺を倒すことは出来ない。そう言うこと

だよ」

「あいつがそうだったとしても俺までそうとは限らないぜ?」

「何だ? やる気か? ちょうど暇だったんだ、遊んでやるよ」

 挑発に乗ったデカブルーが駆け出した瞬間、ジュノーの目が鋭く光った。

 

 デカレッドは両手を封じている鎖が何とか外れないか、両腕を振り回してみた。

「ダメか・・・」

 下半身は自由で立とうと思えば立てないこともないのだが、両手を拘束されていては

何も出来ない。

 手枷には鍵穴らしき物があるのだが、肝心の鍵がどこにあるのかも分からず、力任せに

引っ張って外そうとしても結局無駄だったのである。

「何でこんなに丈夫なんだよ!」

 頑丈でなければ意味がない。

 コツコツと、遠くの方から足音が聞こえてきて、それがだんだん近付き、デカレッドの

いる部屋の前で止まった。

 ゆっくりとドアを開けると、今度は大麻をくわえたジュノーが人一人が入れるくらいの

大きな箱と共に入ってきた。

「なんだそれは!?」

 とデカレッドが問いかけると、

「これか?」

 と箱を指さして、

「手品でもすると思ったか? カマ掘りゲームの道具だよ」

 と言って、ジュノーはその大きな箱をデカレッドの前に置いた。

 デカレッドの目の前に箱から突き出したお尻が見える。

「実はよ、ドロイド達とちょっと賭けてんだよ。俺はお前に大金をつぎ込んでるんだ、

期待を裏切らないでくれよな?」

 そう言って、ジュノーはデカレッドの肩を叩いた。

「きっと大損するぜ」

「そうかな?」

 ジュノーはニヤリと笑って手を叩くと、ドロイドが麻袋をかかえて部屋に入ってきた。

それを乱暴に床に落とし、口をとじている紐をといて、その中へ手を突っ込んだ。

 麻袋から出てきたのは、まだ小学生くらいの男の子だったのである。

「お前! 何を考えてるんだ!」

「何って? ああこいつか。こいつはゲームの駒だよ」

 ジュノーがそう言うと、ドロイドがその男の子のこめかみに銃口を突きつけた。

「さて楽しいゲームの始まりだ。デカレッド、お前に選択権をやる。二つの中から一つ

選べ。カマを掘らずにこのガキをお前の目の前で殺す。もう一つは、このガキの命と

引き替えにここに出てるケツを掘る。どっちがいい?」

「卑怯だぞ!」

「卑怯で結構。さあ、選べ」

 デカレッドは目の前のお尻と男の子を交互に見やった。すると男の子が泣きながら、

小さな声で、

「助けて・・・」

 と呟いた。その一言がデカレッドの心に大きく響き、体が熱くなるのを感じた。

 恥でも何でも我慢して、この子を助けるんだ!

「・・・子供を離せ」

「・・・決まりだな。よし、そのガキを公園に戻してこい。近くに店があったらそこを

襲って菓子でもくれてやれ」

 ジュノーがそう言うと、ドロイドは子供を引っ張って部屋を出ていった。

 そしてさっきのあの小さな機械を取り出す。

「ナノマシーンには、どんな素材の繊維や金属でもすぐに溶かすことの出来る能力がある。

もちろんお前達が着てるスーツも例外じゃない。簡単なことだ」

 そう言いながら機械を操作すると、ディスプレイに映し出された人の体の絵の中に

ある光点がゆっくりと下半身へと移動していく。

 そしてその絵の局部に達すると、ジュノーはまたボタンを押した。

「う・・・お・・・」

 ジリジリと焼けるような感覚がデカレッドの股間を襲い、デカレッドは小さく呻き

ながら腰を浮かせた。デカレッドの股間の回りを覆うスーツが赤く焼けただれ、いびつな

形に切り取られる。

「さて準備は出来たな」

 ジュノーが切り取られたスーツをつまみ上げると、デカレッドの局部が丸出しになった。

「次は・・・」

 と言いながら、また機械を操作する。するとナノマシーンがデカレッドの体の中から

前立腺を刺激し始めた。

「うわあああ! な、何だ!?」

 突然訪れた今までに味わったことのない快感に、デカレッドは思わず驚きの声を上げた。

デカレッドの肉棒が見る見るうちに頭をもたげ、真っ直ぐにそそり立った。

ジュノーはその様子を笑いながら、機械で『いたずら』を始めた。

「ああぁッ! あああうぅッ!」

 声を張り上げ、デカレッドが腰を浮かした途端に、乳白色の精液がビュッと肉棒から

噴き出したのである。

「どうだ? 一人でするより気持ちいいだろ? そうだ、ついでにシャブもやるか?

 ぶっ飛びだぜ?」

「馬鹿! やめろ!」

「何なんだよ、自分でやるって言ったくせに今更嫌がるなよ。面白くねぇな」

「うるさい! 黙れ馬鹿!」

「パイプ掃除完了! さあ、手枷を外してやる。だがちょっとでも変な事してみろ。

ぶっ殺すぞ」

 ジュノーは鍵を取りだして、デカレッドの両手を拘束していた手枷を外した。デカ

レッドがゆっくりと立ち上がり手首をさすりながら、目の前に突き出されたお尻に向

かってゆっくりと歩いていく。

 よく見るとかぎ爪の様なものが秘所をパックリと広げている。

「さあ、突っ込め」

 ジュノーに言われたとおりに、デカレッドは火照る肉棒を、秘所にゆっくりと差し

込んだ。

「あとはどうやってやるか分かるだろ? やらなきゃさっきのガキは死ぬぜ」

「分かった・・・」

 大きな箱に両手をつき、デカレッドはゆっくりと腰を前後に動かし始めた。クチャ

クチャと秘所から卑猥な音が漏れだしてきて、ジュノーは思わず吹き出して大笑いした。

「おい誰か! この前盗んだビデオカメラがあっただろ!? そいつでこれを撮れ!」

 とジュノーが叫ぶと、ドロイドがビデオカメラを持って部屋に入ってきた。そして、

デカレッドの痴態をテープに収め始めた。

「うあ・・・んっああぁ・・・」

 中へ強引には行って来る肉棒を押し出そうと、腸壁がきつく締まるたびにデカレッドが

喘ぎ声を漏らす。

 ジュノーはそれをチラチラ見ながら機械を操作して、ナノマシーンをデカレッドの

神経へと向かわせる。

 そしてボタンを押した直後、デカレッドは狂ったように腰を振り始めたのである。

「うあ! うあああんっ! あくっ・・・くうぅ・・・!」

「気持ちよさそうだな? 答えろよ」

 とジュノーが問いかけても、デカレッドは答えない。自分の体の意志に反して勝手に

動く腰に驚き、デカレッドの頭の中は真っ白になっていた。

 下半身から全身へじんわりと広がる快感と、自分の腰の暴走を止められない焦り。

そして何より、体の底からこみ上げてくる精液を何度も吐き出しそうになるのを堪える

のに必死になって、何も考えられなくなってしまっていたのである。

 こうなったら、もうただのオモチャでしかない。

「くあっ・・・あんっ・・・あっあっ・・イッ・・・」

 デカレッドがビクンと体を震わせると、熱い精液がお尻の中へと流れ込んだ。体の中で

暴走する精液を堪えきれず、とうとう吐き出してしまったのである。

 射精したのにまだ腰の動きは止まらず、お尻の隙間からデカレッドの精液がドロドロと

垂れ始めた。

「楽しかったか?」

 ジュノーが機械を操作するとようやくデカレッドの腰の動きが止まり、デカレッドは

腰の力が抜けたように、地面にぺたりと座り込んだ。すっかり萎えた肉棒はまだ精液を

出し続け、白濁とした水たまりを床に作る。

「お前が掘った相手は誰かな? 感動のご対面だぜ」

 そう言ってジュノーが箱を叩くと、箱が壊れて中にいた人間の姿があらわになった。

それを見たデカレッドは後ずさり、震える指でその男を指した。

「知ってる顔だよな?」

「あ・・・相・・・棒・・・」

 箱の中に入っていたのは、スーツもマスクもボロボロに破壊され、傷だらけになった

デカブルーだったのである。

 お尻から股間にかけてスーツが引き裂かれ、デカブルーの肉棒もまた、ポタポタと

精液を垂らしていた。

「そんな・・・こんなのって・・・嘘だ・・・」

「嘘じゃない。一人じゃ寂しいだろうと思って友達を連れてきたんだよ。

 デカレッドはデカブルーに駆け寄り、ぐったりとしている体を抱き起こして揺さぶった。

「おい! 目を覚ませ!」

 バイザーの割れたところから覗くホージーの顔は血まみれで、顔色が悪い。どこかの

内蔵を破壊されたのか、しきりに咳き込むたびに血を吐いている。

「相棒! 起きろ! 目を覚ませ! 死ぬな!」

「ちょっとばかり遊んでやったらこんな風になっちまったんだよ。まあ悪く思うな」

 ジュノーはデカブルーに近寄りデカレッドを突き飛ばすと、デカブルーの体を持ち

上げ、パックリと口を開けた秘所に右腕を無理矢理突っ込んだ。

 するとデカブルーがカッと目を見開いたかと思うと、デカブルーの肉棒から精液が

溢れ出す。

「どうやらこいつの内蔵をいくつか壊しちゃったみたいでね。こいつはもう助からない」

「何だと!?」

「安心しろ。その当たりに捨ててくるから誰かが拾ってくれるだろ。まあそれまで生

きていればいいがな」

 そう言って手を引き抜き、デカブルーを、ちょうど部屋に入ってきたドロイド達に

渡して、どこかへ捨ててこいと指示すると、ドロイド達はデカブルーを引きずって部

屋をあとにした。

「お前・・・絶対に許さねぇ!」

「強がり言うなって」

 そう言ってジュノーはデカレッドの脇腹を蹴り上げると、腹這いになったデカレッ

ドに馬乗りになって、両手を縛り上げた。

「何をするんだ!」

「種なしにするのさ」

 ジュノーは機械を操作して、ナノマシーンを再びデカレッドの性感帯へと向かわせる。

前立腺と精巣へナノマシーンを向かわせたあと、ジュノーは機械をしまって部屋を

出ていった。

「うあッ! ああッ・・・んあああッ!」

 たちまち大きく膨らんだデカレッドの肉棒から大量の精液が吹き出し、真っ赤な

スーツを汚していく。

 デカレッドの悲鳴は徐々に喘ぎ声に変わり、一分と経たないうちに、デカレッドは

精液をまき散らしながら床を転げ回って、ビデオを回し続けるドロイドに無様な姿を

見せつけていた。

「んああああ! はあああんッ!」

 腰を高く突き上げたデカレッドがまた射精して、精液が放物線を描き自分のマスクに

ベチャリと落ちた。

「くおおおお! ああぁんッ・・・くはぁ・・・」

 体を少しでも動かすとすぐに肉棒から精液が噴き上がる。射精を押さえ込もうとして

デカレッドは肉棒を股の間に挟んだのだがそれでも結局防ぐことは出来ず、前に失禁した

時よりも恥ずかしい染みを自ら造り出しただけだった。

 部屋の中にデカレッドの喘ぎ声が響き渡り、転げ回ったところにはあちこちに精液の

水たまりが出来ている。

 そして何より、デカレッドのスーツが自身の精液でベタベタに濡れて、天井の明かりで

テカテカと光る。

 これ以上ない屈辱を、デカレッドは味わっていた。

 デカレッドの体に仕掛けられたナノマシーンは、機械で操作をしない限り同じ事を

繰り返す。

 何度も射精したせいで精液の色が無くなり、ほとんど透明の液体となって、あたりの

床を汚していく。

「はあぁ・・・んあぁ・・・あっ・・・ふんっ・・・うあああ・・・」

 自分が発する淫らな声が余計にデカレッドを興奮させ、ナノマシーンの容赦ない

『攻撃』で、デカレッドは精液と体力を搾り取られていく。

 だが、ジュノーはこれだけで満足するような男ではない。

 デカレッドにはさらなる受難が待ち受けていたのである・・・。